☆これまでのヒロシたちの行動
ヒロシたちはキンセツシティへ向かっていた。
途中で道に迷い、野生のポケモンなどに襲われてしまう。
一戦を退けたヒロシたちはバトラーにファウンスを案内された。
夜になり暗くなったので小屋に泊めてもらったヒロシたちはバトラーの口からジラーチの事を聞かされる。
ところがそこにロケット団が襲ってきた。
さらには、エースがいつの間にかどこかへ行ってしまった・・・。

 

 

 

第二章 クロスストーリー
第34話 力が目覚める時・・・

 

 

 

深いの森の中に2つの影があった。

「いないわね・・・。」
「エース・・・一体どこまで行ったの・・・?」

2つの影とはもちろんダイアンとライトのことだ。
エースを探して森の中に入ったのだが、手がかりが見つからない。

「それにしても、この森って深いわね・・・。」
「ええ。ジラーチがこの森に栄養を与えているのよ。だから、森が深い。そして、野生のポケモンが活発なの。」
「森が豊かだから、ここに住んでいるポケモンたちも豊かに育つというわけね。」

その森の深さゆえ、エースを探すのは困難に思われた。

「あ!ダイアンさん!この足跡ってもしかして・・・!」

でも、以外にすぐ手がかりが見つかった。

「この足の大きさは間違いないわ!エースの足跡に間違いない!エース!私もそっちに行くわよ!」
「ちょっと!ライトちゃん!」

するとライトはダイアンを置いて走って先に行ってしまった。

「(この先は・・・!まさか!!)」

ダイアンは何かに気づいたのだった。





「ジッボ!グラエナに火炎放射!」
「ヘルガー、グラエナの前に行くのよ!」

ジッボの強力な火炎放射が決まった。だが効いている様子は全くない。

「炎をありがとう。ヘルガーの特性『もらい火』よ。これで炎攻撃の威力アップ・・・お返しの火炎放射よ!」

すぐにヘルガーは攻撃に入った。火炎放射はジッボに向かって一直線だ。

「火炎放射で相殺だ!」

すぐにヒロシは指示を出す。互いの火炎放射がぶつかる。しかし、ヘルガーの攻撃に押され、ジッボは吹っ飛んだ。

「ジッボ!」

ヒロシはすぐにジッボに駆け寄る。だがジッボは「心配ない!」と言っている様子で立ち上がった。

「エレキッド!」

隣でナナコも戦っているが、グラエナの攻撃で吹っ飛ばされた。

「強い・・・。前戦ったときはそんな強くなかったのに・・・。」
「ふふふ・・・私達の強さを侮っていたわね!」

そう2人が戦っている相手とは以前、ヒロシがジョウト地方でルギアのことを調べた時、ルギアを捕獲しようとしたロケット団の中でも強いんだか弱いんだか分からない奴ら、ヤマトとコサンジである。

「「おい!私(俺)たちは強いぞ!」」
「それに俺はコサンジではない!コサブロウだ!」

ともかく、そんな奴らが、ヒロシの目の前に立ちふさがっていた。
そうなった経緯は10分前にさかのぼる・・・。

「おい!無視すな!」







「眠りの繭だと?そんなの私は知らん!」

ロケット団の幹部ドミノに聞かれ、バトラーはとっさにそう言った。

「そう、知らないの?ならばこうよ!」

ドミノは指を鳴らした。すると下っ端たちが20匹弱のポケモンを出した。

「私達にあまり逆らわない方が身のためよ!」
「この土地でこんな横暴は許さないぞ!行け!サーナイト!サマヨール!」
「バトラーさん!僕も手伝います!クルーズ、ローズ!」
「私もや!メガニウム、キリンリキ!行ったれー!」

ヒロシたちはポケモンを出すがとうていロケット団の数にはかなわない。ロケット団の下っ端は「楽勝だな。」という顔をしていた。だが、この騒ぎを聞きつけて、なんと野性のポケモンたちが集まってきたのだ。

「もしかして、手伝ってくれてんのか?」
「助かる・・・。」

野生のポケモンの助けもあって何とか数が互角になった。だが状況は次の一言で悪くなった。

「ドミノ様!ここに足跡が!」

その一言を口したのはドミノの部下、中将のカカシだ。

「この足跡は・・・そう言えば、確か、バトラーと言う奴のほかに女がいたはずだな。バトラーって奴が知らないと言うのが嘘であるならば、その女はきっと繭のある場所に行っているに違いない!カカシ!行くぞ!」
「はい!」

するとドミノは、カカシと下っ端4人を連れ足跡をたどり始めた。

「しまった!あの奴らを止めないと!」

バトラーは口ではそういうものの、下っ端どもとの戦いに精一杯で止めることができない。

「ローズ!あいつらを止めるんだ!」

唯一余裕のあったローズが止めようとした。

「させないわよ!ヘルガー、火炎放射よ!」

ローズはいきなりの不意打ちでもろに喰らってしまい、一撃でダウンした。

「ローズ!・・・今のは!?」
「ふふふ・・・今のは!?と聞かれたら、」
「答えないのが普通だが、」
「まあ、特別に答えてやろう!」
「地球の破壊を防ぐため、」
「地球の平和を守るため、」
「愛と誠実な悪を貫く、」
「お茶目でキュートな敵役、」
「ヤマト!」
「コサブロウ!」
「宇宙をかけるロケット団の2人には、」
「ショッキングピンク!桃色の明日が待ってるぜ!」

そこにこの二人組が出てきた。







と言うことになる。

「そういうわけで、私達は強くなったのよ!」
「ああ!ロケット団の中でも認められるほどにな!」

ヒロシとナナコの前にヤマト、コサブロウが立ちふさがったのだった。
現在、ヒロシはジッボ、ナナコはエレキッド、ヤマトはヘルガー、コサブロウはグラエナだ。
そして、ヒロシとナナコは押されぎみだった。
他の下っ端はバトラーと野生のポケモンが抑えている。
また、ヒロシたちのバトルは小屋から少しはなれたところに移動したため、他の攻撃を受ける心配がない。

「くっ!レオン!」
「何を出しても無駄よ!ラッタ!」

さらにヒロシがレオンをヤマトがラッタを出した。

「ヘルガーに10万ボルト!」
「エレキッドもや!」
「かわすのよ!ラッタ、ピカチュウに『必殺前歯』!」
「グラエナ、エレキッドに『捨て身タックル』!」

レオンとエレキッドの10万ボルトはヘルガーに向かっていったが、あっさりとかわされた。その上、ラッタとグラエナの攻撃をもろに受けた。

「エレキッド!」
「レオン!・・・くっ!なんて攻撃力だ!」

レオンとエレキッドはやられてしまった。

「こうなったら・・・スピアー!行くんや!」

ナナコはすぐに別のポケモンを出した。

「ヘルガー、火炎放射よ!」

スピアーに攻撃があった・・・と思ったが、スピアーが消えた。その瞬間後ろに回りこんだ。

「なに!」
「今や!スピアー!『ストレートニードル』!」

スピアーは針に力を溜め一気に猛スピードでグラエナに突っ込んだ。
コサブロウは避けるように指示を出したが、後ろから攻められたためにグラエナは反応が遅れ一撃でダウンさせた。
ちなみにスピアーが消えたのは、高速移動に影分身を瞬時に使っていたためである。

「やった!」
「まだよ!ラッタ、でんこうせっか!ヘルガー、火炎放射!」

ラッタの速攻が決まり、さらに特性『もらい火』でパワーアップされた火炎放射がスピアーを襲った。ラッタの攻撃が決まった為にスピアーの行動が鈍り、ヘルガーの格好の的になってしまったのだ。よって、スピアーはこんがりと焼かれてしまった。

「ああ!スピアー・・・。」
「後一匹ね・・・。」
「ぐ・・・。」






「ここか・・・?」

エースは洞窟の最深部まで来ていた。
最深部と言っても月明かりが岩と岩の隙間から漏れていてそれほど暗いわけではない。
エースはあたりを見回したが、誰もいない。

「一体なんなんだ?」

エースはあたりを歩いた。
岩が当たりに散らばっていたりしているが、それはほとんど自然現象によるものだ。人為的な力が加わった様子は見られない。一度あたりを見てみたが変わったところは何もないと思った。
だが、エースは何かの塊を見つけた。

「これは・・・?うっ・・・いったい・・・なんだ・・・」

エースがこの塊に触れたときエースは急に倒れてしまった。





―――“キイテ・・・!”―――
―――「うん?」―――
―――“ボクノナマエハじらーち。”―――
―――「ジラーチ?」―――
―――“コノトチヲスクッテ!”―――
―――「?・・・ファウンスのことか?」―――
―――“イマ、コノトチニワルイヒトガオソッテキテイルノ・・・。ダカラチカラヲカシテ!・・・エエト・・・”―――
―――「・・・俺はエース。」―――
―――“オネガイ!えーす!”―――
―――「いいけど何でそんなこと俺に?他の人に頼めばいいのに?」―――
―――“ボクニハワカル。えーすニハホカノヒトニハナイトクベツナチカラガアル・・・。”―――
―――「・・・え?」―――





「エース!エース!!起きて!!!」

エースは気がついた。周りを見るとライトとダイアンがいた。

「俺・・・?どうしたんだ?」
「ここに倒れていたのよ。」
「エース!何があったの?」

ダイアンが冷静に説明し、ライトが慌しく問う。

「・・・あ!そうだ・・・悪い奴がこの土地を襲うって。」
「「悪い奴?」」

2人は顔を見合わせた。

「それって私達のことかしら?」

声をした方を見ると、そこには幹部のドミノとカカシ、それに下っ端4人がいた。

「さて、下っ端ども!あいつらをのしてやりなさい!」

下っ端4人が前に出て襲い掛かってきた。

「そうは行かないわよ!!」

ライトはすぐにバシャーモとゴローニャを出し下っ端4人がポケモンを出す暇も与えずダウンさせた。

「弱いわね!」

ライトは余裕の表情でいった。

「使えない奴らね。カカシ、一気に一網打尽にするわよ!」
「分かりました!ノクタス、『ニードルアーム』!」

ノクタスはゴローニャに接近して、強烈な一撃を与えた。
その衝撃でゴローニャは洞窟の外まで吹っ飛ばされた。

「!・・・なかなかやるわね!エース!手伝って!」

そう言ってライトはゴローニャを追って洞窟を出た。

「ああ。ダイアンさんは小屋に行ってこの事を知らせてください。」
「分かったわ!」
「それじゃ、カカシ、あの小娘をやりなさい。私があの男をやる。」
「分かりました!」
「行け!メタング!」

エースはメタングを出した。

「そう言えば・・・そろそろかな?」

エースがそう漏らした直後だった。メタングが光りだしたのは。
いきなり形が変わり、メダグロスへと進化したのだ。

「ふん!進化したからって何よ!」

ドミノは接近しエースに飛び蹴りを喰らわせようとした。
しかし、進化したメダグロスが浮いて、ドミノの蹴りを受けた。全くダメージはなかった。
弾き飛ばされたドミノはうまく空中で体勢を立て直し着地した。

「やはり、硬いポケモンはポケモンで対抗しないと駄目のようね。」
「あいつ、強そうだな。」

エースとドミノは改めて対峙した。

「さあ、行きなさい!ヤミカラス、ロゼリア!」






「きゃっ!」
「ナナコちゃん!大丈夫!?」
「な、何とか平気や・・・。でも・・・うちのポケモンはもう全員戦えへん・・・。」

ヒロシたちはさらに最悪な状況になっていた。

「・・・なかなかやるじゃない!てっきりここまでやるとは思わなかったわ。」
「でもここまでだ!大人しく捕まるんだな!それとも、まだ戦うのか?」

じりじりとヤマトとコサブロウがヒロシとナナコに攻め寄る。
ヒロシと一緒にジッボも下がった。
ヤマトたちはラッタとナナコのスピアーを倒れた後に出したスリーパーがダウンした。
だが依然として、ヤマトたちのほうが優勢である。
まだ、攻撃の要のヘルガーとコサブロウが新たに出したカポエラーが残っている。
一方、ヒロシたちはナナコのポケモンが全員戦闘不能になり、さらにヒロシはジッボしか出していない。

「どうしましょう・・・ヒロシはん・・・。」
「まだ負けたわけじゃない!!ジッボ、火炎放射だ!」
「無駄よ!ヘルガー、火炎放射!」

また、火炎放射が激突した。結果は前と同じだった。ヘルガーの火炎放射が押し切ってしまった。
だが、ジッボはかわしていた。
あらかじめヒロシはかわすように言っていて、火炎放射が激突したのと同時にヘルガーに接近していた。

「ジッボ、『切り裂く』!」

強力な火炎放射を放った後のヘルガーではとてもではないがかわせなかった。
だが、かわす必要がなかった。

「甘いな、『高速スピン』!」

コサブロウがすぐにサポートに入った。
ヘルガーに近づくジッボを遮断したのだ。

「喰らえ!『トリプルキック』だ!」

一発、二発・・・と仕掛けるがジッボはかわす。だが、一番威力が大きい三発目を食らって吹っ飛んだ。

「ジッボ!」
「リザァ!」

・・・まだだ。俺はまだできる。
ジッボの目はそう語っているようだった。

「リザァーーーーー!」

すると、ジッボが急に光りだした。

「「え!?」」
「「何ですと!?」」

ジッボは体が大きくなり、翼が生えた・・・そう進化したのだ。

「リザードン・・・。」
「ジッボ?」
「リザーーーーー!!!」

迫力が一段と増した。

「進化したって同じよ!!」
「返り討ちにしてくれる!」
「よし!ジッボ!火炎放射だ!」

ジッボは炎を溜めて、一気に放射した。いずれも、リザードの時とは比べ物にはならない炎だ。

「ヘルガー!火炎放射で押し切るのよ!」

またまた、火炎放射が激突した。
ヤマトは押し切れると思っていたが、相殺で終わってしまった。

「ジッボ!今度はカポエラーに火炎放射だ!」
「ヘルガー!カポエラーを守るのよ!」

しかし、ヘルガーは火炎放射の反動で動けなかった。ジッボはその反動をものともせず連射してきた。

「なっ!カポエラー!高速スピンだ!」

コサブロウはヘルガーが守ってくれるものだと思い、高速スピンを指示するのが遅れてしまった。
カポエラーは吹っ飛びコサブロウに激突した。

「よし、残りはヘルガーだ!・・・ジッボ?」

ヒロシはジッボの異変に気づいた。
異変と言うよりもジッボの体がさらに燃えていたのだ。

「一体何が!?」

そして、ジッボはそのまま猛スピードで飛びヘルガーをふっとばし、さらにヤマトたちにも命中した。

「一体何がどうなっているのよ!」
「知るかーー!勝てると思ってたのにーーー!」
「「やな気持ちーーー!!!」」

と、飛んでいった。夜だけに星がキラーんと。(何)

「ジッボ、ご苦労さん!」

ヒロシはジッボを戻した。

「でも、今の技って・・・?」
「たぶん『ゴットバード』・・・でもゴットバードはあんなに体が燃えなかったはず・・・その前に、リザードンはゴットバードなんて覚えないはずだぞ・・・?・・・あ!でも、そんな場合じゃなかった!早くバトラーさんのところへ戻らないと!」
「そうやった!」

ヒロシとナナコは急いで小屋へと走っていった。






一方、繭のある洞窟の外ではライトとカカシが戦っていた。
その戦いも10分が経とうとしていた。

「なかなかやるわね・・・。」
「しぶといな!我々の目的のために消えろ!カポエラー!」
「また来た!バシャーモ!ゴルダック!」

ライトはカポエラーの攻撃を警戒していた。
2匹を呼びかけてカポエラーの破壊光線をかわさせた。

「ノクタス、両腕からソーラービーム発射準備!」
「(相手のパターンはなんとなくわかった。ほとんど隙がないならもうこのチャンスを狙うしかない!!)バシャーモ!ノクタスに突っ込んで!」

ライトはソーラービームが充電しきる前に決めるつもりだ。

「(ダブルソーラービームが来る前に決めればいいのよ!)」
「甘い!それをサポートするのがカポエラーなんだよ!」

カポエラーがまた破壊光線で攻撃を仕掛ける。それもほとんど休みなしでだ。
それでもバシャーモはうまくカポエラーの攻撃をよけながらノクタスに接近した。

「今よ!『ブレイズキック』!」
「バカめ!『宿木マシンガン』!」

ノクタスは口から、宿木の種を飛ばした。それも一つではない。十数個だ。
接近したバシャーモはもろにそれを受け動けなくなった上に体力がすいとられた。

「カポエラー!最大パワーで『破壊光線』だ!」

カポエラーの連射能力は恐ろしかった。反動なしで連射をしてきたのだ。だが、今回のは威力が約3倍以上だった。今までのは威力を抑えていた為であろう。
バシャーモは破壊光線の凄まじいエネルギーに包まれた。

「・・・。」
「はっはっは!これで終わりだ!ゴルダックにダブルソーラービーム!」

ノクタスはゴルダックに照準を合わせようとしたが・・・。

「なに!?ゴルダックはどこへ行った!?」
「これで終わりなのはこっちのセリフよ!!ゴルダック!『メテオチョッパー』!!」

ライトが大声で指示をすると、上からゴルダックが落ちてきた。
なんとゴルダックはあらかじめサイコキネシスを自分自身にかけ、空に浮いていたのだ。
そして、重力の力で攻撃した力はノクタスを一瞬の内に消してしまった。(というより地面にうずめてしまった)

「な!だが・・・カポエラー!破壊光線だ!」
「遅いわね!もう終わりよ!」

すると、カポエラーの背後にはカポエラーの攻撃をもろに受けたはずのバシャーモが立っていた。

「ばかな!カポエラーが倒したはずじゃ!?それに宿木の効果があるはず・・・。」
「終わりよ!『起死回生』!!」

バシャーモの起死回生。文字の如く、大逆転を起こした。
カポエラーは吹っ飛び、しかも、破壊光線が充電していた為カカシにあたり爆発し、のびてしまった。

「残念だったわね!『こらえる』で攻撃を持ちこたえたのよ!それと破壊光線を受けた時にそのエネルギーが宿木を焼ききってしまったのよ!・・・って気絶しているじゃない!せっかく説明したのに!」






さらに洞窟の中では激闘が繰り広げられていた・・・。

「ヤミカラス、『シャドーボール』!ロゼリア、『ソーラービーム』!」

二対の攻撃がメダグロスに命中する。
だが、傷一つもつかない。

「ならばこれならどうよ!!」
「・・・。」

とドミノは何度も仕掛けるが攻撃が全く決まらない。
エースのメダグロスは無駄なく動き攻撃を回避する。しかも受けたとしてもダメージを受けた様子がなかった。
ドミノのポケモンははっきり言って他の幹部と比べると少し劣っていたかもしれない。だがそれでも、並のジムリーダー級の実力は持っていることは、幹部と言う地位で証明されている。
メダグロスに攻撃を与えられないのは、ドミノにとって屈辱だった。
頭に来てドミノは熱くなっていた。

「メダグロス、そこだ!」

熱さゆえに隙が生じたことを気づけなかった。ヤミカラスにコメットパンチ、ロゼリアにサイコキネシスと的確な攻撃で一気に勝負を決めた。

「まだやるのか?」

エースは毅然とした態度でドミノに言った。

「使えないポケモンね!!」

ドミノは近くに倒れたヤミカラスを蹴り飛ばした。
エースは何も言わず黙って見ている。

「ヤミラミ、ラフレシア、行きなさい!!」

と言いつつ、ドミノはあるものをエースに投げつけた。
エースは瞬時にそれをよけた。
そう、ピュアズロックでも使ったあの捕獲道具だ。

「ヤミラミ、『シャドーボール』!ラフレシア、『花びらの舞い』!!」
「まずっ・・・!」

捕獲道具を交わすのに気を使い、ポケモンの攻撃に反応が遅れた。
攻撃を受けると覚悟したが、メダグロスが代わりにかばった。

「メダァ!」

どうやら、メダグロスも瞬時にかばったせいでかなりのダメージを受けたようだった。

「あはは!どうよ!!もっと攻撃よ!」

ドミノはさらに攻撃を仕掛ける。捕獲道具を今度は3つ連続で投げつける。
だがそこで黙るエースではなかった。
エースはなんと、メダグロスに乗った。
そして、高速移動を指示し、余裕でかわしてしまった。
ピジョットの時といい、エースは乗ることに関してはかなりの腕前らしい。
だが、ドミノはそこでは終わらない。今度は黒いチューリップを投げつけてきた。
するとそれから電撃が弾け飛ぶ。
ドガ、ドガ、ドガ・・・とあらゆるものを無差別に攻撃し始めた。
その中、エースはメダグロスに乗ったままヤミラミ、ラフレシアと倒していった。
それでも依然として電撃攻撃が続く。
このままでは、洞窟が破壊されてしまう。

「サナギラス!砂嵐だ!」

洞窟全体にストームを起こし砂を巻き上げた。
電撃をかき消し、さらに、そのチューリップも中に巻き込まれた。

「なんてパワーなの!?」

ドミノは近くにある大きな石に捕まっていないと飛ばされるほどだった。
エースはメダグロスを壁にして、捕まっていた。

「もういいぞ!」

サナギラスは攻撃を止めた。
それと同時にサナギラス、そしてメダグロスまでボールに戻した。

「もう観念した方が身のためだと思うぞ。」

エースは淡々と言った。
だがドミノはそれに腹を立てた。

「な、何ですって・・・!」

ドミノは憤慨した。

「ここまで私をコケにした奴なんていなかったわ!(バロンを除いて・・・)ロケット団幹部、黒いチューリップをなめるなぁぁーー!!」

ドミノはエースがポケモンを戻したことをいいことにチューリップをロットにして仕掛けてきた。
だが、エースは冷静だった。
ドミノが狙っていた場所を完全に見切り、ドミノに接近した時、右手(ロットを持っていた手を取り)ドミノの勢いを利用して一気に投げ飛ばした。いわゆる一本背負いの投げ飛ばしだ。
ドミノは宙を舞った。
予想もしない出来事で受身を取ることができず着地に失敗した。

「くぅ・・・。」
「手荒な真似はしたくないが・・・。」

エースは再びメダグロスを出した。

「(・・・く、悔しいけど一時退散ね・・・!)」

ドミノは煙玉を投げつけた。
だがそれでもエースは予想していた様だった。
煙が晴れた時そこには、自由に動けないドミノと全く無表情のエースがいた。
メダグロスのサイコキネシスで押さえつけたのだ。

「・・・なぜ・・・視界を妨げたはずなのに・・・!!」
「メダグロスの特性は『クリアボディ』・・・あいにく命中率は下がらないんでな。」
「一体あんたはなんなのよ・・・。」
「俺の名はエース。ただのポケモンブリーダーだ。悪いが少し眠っててくれ。メダグロス、『怖い顔』だ。」

ドミノはメダグロスのその攻撃で恐怖のあまり気を失った。

「・・・ポケモンは大事に育ててこそ強くなるんだ。お前みたいな奴がポケモンを大事にしない奴が強くなれるはずがない。」

エースは気を失ったドミノにそう吐き捨てたのだった。






その後は、軽く片付いてしまった。
ダイアンが小屋に戻ったころにはバトラーとヒロシを中心にロケット団の攻撃をすでに鎮圧していた。
再び、ヒロシたち4人で洞窟へ行ったときには、下っ端4人とカカシ、ドミノを捕獲していた。(ドミノが投げた捕獲道具をそのまま使った)
バトラーが警察を呼んだので、ジュンサーさんたちがもう少しで駆けつける事だろう。

「ここがその眠りの繭がある場所・・・。」
「なんだが、少し荒れているなぁ。」

ヒロシとナナコが感想を言う。

「バトラーさん、ダイアンさん、すみません。ここでロケット団と戦ったせいでこんなに土地が荒れてしまって・・・。それに、大切な場所らしいのに勝手に入ってしまって・・・。」

エースは謝った。

「いいんだよ。君達がいなかったら、事態はもっとひどいことになっていた。むしろ感謝したいよ!」
「そうよ!」

バトラーとダイアンがそう言ってくれたのでエースは少し安心した。

「もう夜が明ける。そろそろ出発の準備をしなさい。この悪党どもは私達がジュンサーさんに引き渡しするから・・・。」
「はい。」

ヒロシたちは時間の経過に気づかなかった。
ヒロシたちはゆっくりと準備してファウンスを旅立っていった。







「もう少し泊まって行けばよかったかな?」
「あれ以上留まったら余計迷惑を掛けるだろ。それに、ジュンサーさんたちが来たあとで出て行こうとしてもすぐには出発できなかったと思うぞ。バトラーさん・・・気を使ってくれたんだ。」

エースはこれ以上誰にも迷惑をかけたくないって顔をしていた。

「眠い・・・。」
「わたしも・・・眠い・・・。」

ナナコ、ライトも眠っていないせいで疲れていた。

「そう言えば、ジラーチ見てみたかったな・・・。」
「ジラーチ?」

ライトの声にエースが聞く。

「あれ?エース、ジラーチの話を聞いていなかったっけ?」

ヒロシは一からエースに説明をした。ライトも口を加える。

「そうか・・・ってことはジラーチと話したことになる・・・かも。」
「え!?どういうこと?」

エースも昨日の出来事の一部始終を話した。
でも、誰も信じなかった。

「ジラーチの声を聞くことができるのは千年に一回に現れると言う素直な少年だけってバトラーさんは言っていたよ。エース、夢を見ていたんじゃない?」
「夢・・・だったのか・・・。」

いまいち納得できないままエースは難しい顔して考え込んでしまった。
この日はみんな眠くてスローペースだったが着実に次の目的地は近づきつつあった。




アトザ

HIRO:・・・つ・か・れ・た・・・(ガク)

エース:おーい・・・大丈夫か?

ヒロシ:疲れるのも無理ないね。これまでで一番長いらしいから。

ナナコ:ちなみに二番目に長いのって?

ライト:HIROが言うには第19話らしい。

ヒロシ:それにしても、なんだか、謎かけが2つくらい残っちゃったね。

ナナコ:ヒロシはんでも解けへんの?

ヒロシ:こればかりはHIROに聞かないとね・・・。

ライト:最近なにを考えているか分からないし。

エース:それに書き方だっておかしい。33話飛ばしてこの話しかいていたし。

HIRO:文句はその辺で止めてくれ・・・。

ライト:仕方がない。この辺で止めとくか。

エース:次回もよろしく。




技データー

ストレートニードル・・・ナナコのスピアーのオリジナル技。針に力を溜めて、高速移動で相手を突き刺す。避けることが困難な技である。タイプは虫。

宿木マシンガン・・・種マシンガンのように同じく宿木の種を飛ばす技。

メテオチョッパー・・・ライトのゴルダックのコンビ技。サイコキネシスで上昇、その後にクロスチョップの連携技。というか卵技でも確かこの二つをいっぺんに覚えさせることってできなかったんだよね・・・。


アトガキ+α

ファウンス編完結!と言いたいが・・・・・・。

これでホウエン編もだいたい半分だね。
最後の展開は決まっているのにそこまでの構想がまだちょっとあやふや!
うわ〜これから大変だよ!どーしよ!
ともかく、彼らの旅はまだ続きます。

次回はコガネシティ最終決戦です。

 

[一言感想]

 ファウンスの戦いの方が先に片付きました。
 さすがはエースと言うべきでしょうか。
 もちろん、ヒロシ、ナナコ、ライトもみな活躍しましたが。
 エースには他にはない力があるとのこと。
 果たして、それは……?
 それにしてもドミノ。
 敵に同情するのもなんですが、幹部になって早々これでは今後の立場が危ういですね。

 

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