ルネシティ・・・ここはホウエン地方の中で離れた島の中でも最も大きい町である。
そこでは、今まさにポケモングランドフェスティバルが開幕されようとしていた。

「これから、ポケモングランドフェスティバル、ルネ大会を開催します!」

高々と花火が舞い上がり、グランドフェスティバルの始まりを告げた。

「まず、ルネシティのジムリーダー、アダンによるデモストレーションからです!」

司会者が言うと、奥からアダンが出てきた。それと同時に、アダンのファンたちが一斉にアダンコールを始めた。

「私の水のイリュージョン、とくと御堪能あれ!」

トドグラー、サクラビス、ラブカスなどたくさんの水ポケモンが飛び出し、そして、最後にミロカロスが華を飾った。そして、一斉に声援が起こった。

「ジムリーダーのアダンによる素晴らしい演技でした!それでは、予選を始めたいと思います!」

そして祭が幕をあけた。

 

 

 

第二章 クロスストーリー
第38話 VS古代ポケモン〜グランドフェスティバルに迫る影〜

 

 

 

「まずはエントリーbP番、ファントムさんからです!」




控え室

「マントにサマヨールの仮面・・・どう考えても、サマヨールを使ってきそうやな。」
「そうね・・・。」

ナナコの予想通り、ファントムはサマヨールを出してきた。『サイコキネシス』で浮かべた『鬼火』を猛スピードの『シャドーパンチ』で粉砕した。スピード溢れる演技に観客はどよめいた。

「やるわぁ・・。」
「そうね・・・。」

ナナコもファントムの演技に驚いた。しかし、ライトは気の抜けた返事しかしなかった。

「ライト、エースはんのことが心配なんやな。」
「・・・。」
「大丈夫やて!エースはんは必ず来るって!心配したらあかんよ!」

そして、会場では今、7番目のカナタがブーピッグで楽しげなパフォーマンスで会場を沸かせていた。それと裏腹にライトの気持ちは重い。

「ともかく、今は、この予選を突破することを考えようで!あ、次私の番や!がんばるで!」

ナナコは会場へ向かっていった。






なんだかんだで、予選が終わった。ナナコもライトもほぼ完璧な演技で会場を沸かせた。決勝トーナメントへはほぼ確実だろう。
そしてライトとナナコは、夜まで時間があったので、近くの喫茶店で休んでいた。
すると一人の女性が近づいてきた。

「あの・・・もしかして、ナナコさんですか?」
「え?そうやけど・・・!あ!」

ナナコは尋ねてきた人の顔を見るなり驚いていった。

「あなたは、予選でブースターを使い、会場を沸かせた、ツキコさん!?」
「ええ、そうよ・・・よくわかったわね・・・。あなたはエレキッドを使って、ノリのあるパフォーマンスをしたナナコさんよね?」

突然ライトは立ち上がった。

「ナナコ、私先に出てるわ。」
「分かった。先にポケモンセンターに行ってて!」

ライトはナナコとツキコの話は盛り上がるだろうと考えて、喫茶店を出て、道路に出た。そして、深い溜息をついた。
ライトはうつむいて歩いていた。そのせいで歩いている人にぶつかった。

「うわ!」

相手はライトより少し年下の男の子だった。
その人を見たときどこかで見覚えがあった。

「あ!?大丈夫!?トシキ!!」

すると、向こうの方から、女の子が現れた。こちらも見たことがあった。

「ごめんなさい・・・大丈夫?」
「大丈夫です・・・あなたは、もしかして、チルタリスで神秘的な舞いを見せたライトさんですか?」
「・・・神秘的かどうかは分からなかったけれど、私はライトよ。」

ライトが言った後、二人も自己紹介した。名前は、トシキとエリコらしい。ライトは、彼ら2人の事は、わかっていた。ヘルガー使いのトシキとルージュラ使いのエリコだ。
トシキはライトの演技を賞賛した。逆にエリコは不機嫌そうにライトにつっかかってきた。
ライトはうまくはなしを合わせ、その場を退けようとした。それはエリコが不機嫌そうなこともあった。

「ライト、トーナメントであったら絶対負けないわよ!」

2人がライトを通り過ぎると、2人は腕を組んで歩いていった。
ライトは沈んだ気持ちで、ポケモンセンターへ向かって行った。






トーナメント当日、夜明け前

「あれ?ライト?」

ナナコは起きて部屋を見回してみたがライトの姿はどこにも見当たらなかった。
ナナコは急いで着替えてライトを探した。ずいぶん探したが、町外れの見晴らしの良い丘で見つかった。

「・・・どうしたんや?」
「エースを待ってるの。」
「ライトはほんとにエースはんのことが好きなんやね。」
「うん。エースと旅した5年間ずっと私はエースを見てきた。そしてこれからも私はエースと一緒に生きてゆくわ。」
「そうか・・。隣りに座っていい?」
「どうぞ。」

ナナコはライトの隣りに腰を下ろした。





「ふふふ・・・ここか。グラードンが眠っている場所と言うのは・・・。」

マグマ団のリーダーマツブサが湖のほとりに立っていた。

「はい間違いありません!私たちのアジトでグラードンを復活させて、突然消えてから、反応がここにありますから!」

幹部のカガリもここにいた。

「この藍色の玉をかざせば、グラードンは、ここに現れる!」

そして、マツブサは玉をかざす。玉から光が溢れ、次の瞬間、とてつもない揺れを起こした。





「う〜ん、一体なんや?」
「いったい何が起きたの!?」

ライトとナナコはあたりを見回した。するととんでもない光景が目に映った。建物のほとんどが崩れていた。

「うそ・・・やろ?」
「・・・!ナナコ、あれ見て!」

ライトの指差した方向をナナコは見た。その先には、マグマ団が集まりつつあった。さらにその先には・・・。

「ポケモン・・・?」
「もしかして、あれがマグマ団が狙っているグラードンと言うポケモンなんじゃないの!?」
「と言うことはさっきの地震は・・・。」
「あのポケモンの力というわけね。それを呼び覚ましたのはおそらくマグマ団。」

ナナコは立ち上がり、湖の方へ駆け出した。ライトもナナコを追って行った。

「ナナコ、どうする気?まさかあのポケモンを倒そうと思っていない?」
「わからへん!ともかくマグマ団を止めないと!これ以上被害が広がるのはあかんやろ!」
「そうね。グラードンはともかく、マグマ団なら止められるかもね。」

湖が見えるところまで2人はやってきた。

「おっと、ここから先は立ち入り禁止だ!何の用だい、お嬢さんたち?」

マグマ団の下っ端が20人近くいた。

「さっきの地震はあんたらのせいね!?」
「地震の原因はあのグラードンなんでしょ!?わかっているわよ!」

ナナコとライトは正面から切り出した。

「・・・。どうしてそんなことを知っているかは知らないが、邪魔するのなら、消えてもらう!」

2人の下っ端が襲いかかった。しかしナナコとライトは軽くかわした。そして、避けた瞬間にエレキッドとブーピッグを出し、『雷パンチ』で気絶させた。

「どんどんやれ!相手は2人だ!束になってかかれば相手じゃない!」

次の二人がそれぞれゴルバットとドンメルを繰り出し、襲いかかった。エレキッドはドンメルの炎攻撃をかわしゴルバットに『雷パンチ』をヒットさせ、さらにドンメルにぶつけた。
ブーピッグはゴルバットの『怪しい光』を受けたが、特性『マイペース』により混乱せず、『サイコキネシス』でゴルバットを動かしドンメルにぶつけて同じようにダウンさせた。

「やりやがる・・・だがここまでだ!」

マグマ団は輪を作り、2人を囲んだ。

「これで逃げられないぞ!さらに四方八方からの攻撃に耐えられるかな?」
「ライト・・・まずいんやない?」
「そうね。かなり不利な状況であることは間違いないわね。」

周りの輪がじりじりと狭まってきた。ナナコとライトは別のモンスターボールを取り出し、次の行動に出ようとした。そのとき、ナナコたちの来た方向から、水系の攻撃が飛んできた。
ナナコたちに気を取られていたせいで5人程度の団員が気絶した。

「一体誰だ!?」
「あなたたちはマグマ団ですね?一体何をしたのですか?それを答えてもらいましょう・・・。」

彼の顔を見たとき、この場にいたマグマ団の全員が一歩後退した。

「ルネシティのジムリーダー、アダンか!?」
「誰であろうと容赦はしない!かかれ!」

だが今度は『スピードスター』や『冷凍ビーム』も飛んできた。向かって行った団員達は吹っ飛んだ。

「今度は誰だ!?」

二人の男女が姿を現した。

「私はエリコ。」
「俺はトシキだ。」
「(あの昼間のカップルね・・・。)」

ライトは思い出した。

「なんだか知らないけど、どうやら地震の原因はマグマ団のせいの様だな!僕達も協力するよ!」
「あんた達二人だけにいいカッコはさせないわ!」

エリコはなんだかライトを意識していった。どうやら、最初に会ったときのこと(トシキと仲良さそうに話していた事)を引っ張っているらしい。

「あ、ナナコ、今のうちよ!先にいけるわ!」
「そうや!今のうちに進もう!」

人数が少なくなった隙をつき、湖の方へ走り出した。

「この先に何かあるみたいですね。」
「アダンさん、ここは、私とトシキに任せて先に行ってください。」
「大丈夫ですか?」
「試合前のいい調整です。」
「それじゃ、任せたよ。」

アダンも2人の後を追いかけた。
下っ端たちはその様子を見て笑っていた。

「何がおかしいの!?」
「ふふふ・・・その先には、幹部のカガリ様がいる。そして、リーダーのマツブサ様もな!ジムリーダーであろうとかなうはずがない!何より、お前ら二人でこの10人にかなうものか!」
「やってみないと分からないわよ!」

トシキとエリコは10人のマグマ団と対峙した。





「ちょっと君たち、待ちたまえ!」

アダンの呼ぶ声にナナコとライトは振り返った。

「ここから先は私一人に任せてくれないか?」

アダンは女の子二人に無茶をさせることはできないと思っていた。
でも、二人の答えはNOだった。

「私は町をこんな風にした力をほっとけない!」
「私もや!」
「でも、相手はマグマ団だ!ただの悪党ではないのだぞ!」
「そう、私たちはただの悪党ではないのよ!」

進行方向に一人の女と下っ端が立っていた。どうやら、下っ端の一人が呼びに行ったらしい。

「誰?あのオバサン?」
「(え・・・初対面でいきなりオバサン?)」

ライトの一声がその女にぐさりと刺さった。ナナコはライトのいきなりのセリフに驚いた。

「オバサン・・・ですって・・!?!?」

当然の如く怒った。

「私はマグマ団の幹部の一人カガリ!まだオバサンといわれるような年じゃないわよ!!お前やっちまいな!」
「は、はい!!」

カガリの怒りの形相で下っ端はびびってすぐさまライトに下っ端が襲いかかった。
だが次の瞬間、水流が飛んできて下っ端を飲み込みそのまま湖へと落ちていった。

「さすがジムリーダーのアダンという所か。」
「あなたも私の華麗な水のイリュージョンを見たいですか?」

アダンの傍にはいつの間にかミロカロスがついていた。

「いくらあなたが水系の使い手でも、そしてタイプの相性が良かったとしても、それだけじゃ私には勝てないわ。」
「それはどうでしょう?ミロカロス、『ハイドロポンプ』です。」
「ふふふ・・・。」

カガリは不気味に笑いハイドロポンプをかわした。

「着地地点を狙って、『竜巻』です!」

だが次の瞬間、カガリが消えた。

「なに!?」

アダンは目を疑った。確かに竜巻は当たった。だが次の瞬間消えたのだ。

「もうあなたの負けよ。」

カガリはアダンの後ろにいた。
すぐにアダンは振り返り、指示を出す。
だが、攻撃が当たるとまた消えた。

「一体・・・?・・・それにしても暑い・・・。」

アダンははっとした。

「まさか!ミロカロス、『竜巻』です。」
「遅いわよ。『炎の渦』!」

ミロカロスより一歩早く炎の渦がアダンを取り囲んだ。そして、アダンは鈍い衝撃を受けて倒れた。

「アダンはん!」
「ポケモンは強くても、トレーナーは人間だものね。」

カガリは気絶したアダンを見た。

「ジムリーダーもたいしたことないわね。そう言えば、オバサン呼ばわりしたあの小娘はどこに行った!?」
「遅かったな!ライトなら下っ端が湖に落ちた時からもういなかったで!」
「そうか、それなら、お前を倒して急いでそのライトとやらにお仕置きしてやらないとね。」
「そうはさせないわ!私があんたを倒す!」
「できるかしら?」

またカガリは不気味な笑みを浮かべる。

「さっきアダンさんに使った手は通用しないわよ!キリンリキ!『神秘の守り』!エレキッド、『10万ボルト』や!」

カガリは攻撃をかわした。

「エレキッド、『電撃波』!」

さらにカガリの着地点を狙って攻撃を放つ。カガリに攻撃は当たらなかった。変わりに急に現れたキュウコンに当たった。

「そのキュウコンの『怪しい光』のせいでアダンはんは別の方を攻撃していたりしていたんや。それと、あんたのキュウコンは炎で幻覚を見せることができるみたいやな。キュウコンは『電光石火』で姿を消していた。さっきのアダンはんとの戦いでだいたい分かったわ!」
「分かっていたから、神秘の守りを張ったというわけね。でも、私の力はそんなものじゃないわ!『熱風』よ!」

凄まじい熱の風がナナコに襲いかかる。

「エレキッド、『10万ボルト』や!」

キュウコンに直接攻撃を叩き込んだ。ナナコに攻撃が届く前に『熱風』の攻撃は止まった。でも、倒れない。

「まだよ。『電光石火』!」

素早く動き、キュウコンが消える。

「さあ、このスピードについて来れるかしら?」

ナナコはスピアーを出した。
すると、スピアーも猛スピードで動き消えた。

「スピードで互角ですって・・・!?」
「同じスピードで動けば攻撃は当たりやすくなるんやで!スピアー、『ポイズンニードル』!」

スピアーは毒の針をキュウコンに打ち込み鈍らせた。

「キュウコン、『火炎放射』よ!」
「エレキッド、最大パワーで『10万ボルト』や!」

攻撃はぶつかり合いエレキッドの攻撃が打ち勝った。キュウコンに攻撃が当たり、技の威力はカガリにまで及んだ。そして、爆発を起こし、カガリとキュウコンは湖に落ちた。

「アダンはん大丈夫でですか?」

ナナコはアダンに話し掛けた。

「うう・・・何とか・・・すまない足手まといになってしまったようだな。」
「そんなことはあらへん!アダンはんが先に戦ってくれたからこそ勝てたんや!・・・そうや、私ライトを追いかけないと!」

ナナコは急いで駆け出した。





「誰だ!?」

マツブサの前には赤い帽子を被った女の子がいた。

「私はライト。一体そのポケモンを使って何をしようとしているの!?」

そのポケモン・・・グラードンは湖の真ん中に立ち何かを待っていた。

「知りたいか?それは、全ての海を大地に変えるためだ!大地があったからこそ人間は進化してきたのだ!そう、これからの発展の為には大地がもっと必要となる。だからこの古代ポケモングラードンを操り大地を増やすのだ!」
「そんなこと出来ると思っているの!?」
「ああできるさ。この藍色の玉があればな!今はまだ、グラードンは眠っているが日が昇れば起きる。そうすれば可能だ!」
「さっきの地震はグラードンのせいなの!?」
「ああ、そんなこともあったな。藍色の玉をかざした時、馬鹿でかい地震が起きたなぁ。」
「そのせいで、ルネシティがひどいことになっているのよ!」
「ふん!これからやることに比べれば多少の犠牲はしょうがないことだ!」
「大地を増やす為にはどんなこともするなんて・・・許せない!そんなこと絶対させないわ!ブーピッグ!」
「邪魔をするな!」

マツブサが2つのモンスターボールを投げつける。一匹はブーピッグに飛びつき弾き飛ばした。もう一匹はライトに直接火炎放射を放ってきた。
即座にライトはゴローニャを出してガードする。

「ウインディとバクーダ・・・。かなり手強そうね。」

ライトもこの二匹で迎え撃つ。
ウインディはすぐに『神速』でブーピッグに連続攻撃を与えた。しかし、その弾き飛ばされたエネルギーを尻尾のバネに蓄えて、反発して体当りする。『飛び跳ねる』攻撃だ。攻撃の後はいくらか隙が生じるものだ。神速を使ったウインディも例外ではない。神速で受けた二倍のダメージをウインディに返した。
一方ゴローニャはバクーダにタックルを仕掛けようとした。『大文字』を放ったが、岩タイプのゴローニャではいまひとつで効果が薄い。ゴローニャは大文字を破りゴローニャに手堅い一撃を与えた。
その隙を狙って、ウインディが『竜の息吹』を仕掛けた。ゴローニャはそれをまともに浴び麻痺してしまった。しかし、今度はブーピッグの『サイコキネシス』がウインディを捕らえた。それを助けようとして、バクーダが『火炎放射』を放つ。でもこれをライトは読んでいた。火炎放射の進行方向にウインディを置いて、攻撃を防いだ。さらにそのままウインディをバクーダの方へ飛ばした。

「ふふふ・・・お前はバクーダの攻撃を防いだと思っているが大間違いだな。」
「・・・?」
「ウインディの特性『もらい火』。これで、炎攻撃がパワーアップだ。この攻撃に耐え切れるかな!?バクーダ、ウインディ、『オーバーヒート』!!」
「ゴローニャ、『転がる』で突撃!」

そうライトは指示を出し、さらにブーピッグをボールに戻した。
2匹の炎攻撃を弾き返しながら進むゴローニャ。そして、二匹までの距離がゼロとなった。とは言えゴローニャも体力が限界だ。

「何ができる!・・・・・・ま、まさか!?」
「そのまさかよ!チェックメイト!『大爆発』!!」

凄まじい爆発を起こし、フィールドにいた三匹のポケモンはすべてダウンした。

「(そのためにブービッグを戻したという分けか。こいつできる!)」

マツブサはフライゴンに乗り空へと逃れた。

「逃がさないわよ!」

ライトもチルタリスを出して飛び乗った。

「今度は空中戦だ!そして、こいつの出番だ!」

マツブサは一つのボールを投げた。その中から、炎の翼をもったポケモンが姿を現した。

「・・・!これは、カントーにいるといわれている伝説の鳥ポケモンの一匹・・・ファイヤー!?」
「そうだ!こいつに勝てるはずがない!『火炎放射』だ!」

凄まじい火炎攻撃がチルタリスに襲いかかった。さすがに伝説のポケモンといわれている威力はあるようだ。

「どうだ!・・・・・・何!?」

ファイヤーの攻撃はまともに当たったはずなのにチルタリスは平然としていた。

「いくら攻撃が強くても、私のチルタリスの防御は強力よ!『竜の息吹』!」

チルタリスは反撃に出た。だが攻撃はあっさりとかわされた。

「それならこれならどうだ!?『炎の渦』!」

炎の渦はチルタリスを閉じ込めた。

「しまった・・・くっ、暑い!」
「ポケモンには効かずとも人間には苦しいはずだ。これで終わりだ!『ゴットバード』!」

チルタリスは炎の渦に囲まれ、身動きができなかった。

「くっ!プクリン、『リフレクター』!」

少しでもダメージを軽減させようと防御を取った。ファイヤーの攻撃がプクリンに当たった。

「あ・・・。」

ライトは空中へと投げ出された。プクリンがファイヤーの攻撃を受けた衝撃で弾け飛び衝撃がチルタリスとライトにも伝わったのだ。プクリンも同じように落下した。チルタリスも攻撃の衝撃で湖へとたたきつけられた。

「(エース・・・助けて・・・。)」

ライトの願いも虚しく重力に従い湖へ落ちていった。

「ふん、他愛もなかったな!」

しかし、次の瞬間何かがマツブサの横を通った。そして、手に会ったはずの藍色の玉が無くなっていた。

「な!藍色の玉がない!どこだ!?」
「ここや!」

ナナコはピジョットに乗り、藍色の玉を持っていた。そしてすぐにその場から離れた。

「ふざけた真似を!追え!ファイヤー!」

その時、急に水柱が立った。そのせいでナナコを見失った。そして湖を見ると底にはカイオーガの姿があった。

「なんだと!?グラードンだけでなくカイオーガまで!?」
「ここにいたか、カイオーガ・・・。」
「・・・・!アオギリ!」

最初にマツブサがライトと戦っていた場所にアオギリはいた。

「一体何のつもりだ!」
「何のつもりかって?もちろんカイオーガを手に入れて、この土地を海に変えるためだ!そのためにはまず、グラードンを倒さねばな!」
「それなら迎え撃て!グラードン!」
「でもお前にはもう操ることはできない。」
「!!!」

そう、マツブサはもう藍色の玉を持っていないのだ。

「くそ!」
「黙って、グラードンがカイオーガにやられるのを見ていろ!」

紅色の玉が光った。しかし何も起きない。

「なに!?」
「バカめ!その玉の効果が発揮されるのは夜が明けてからだ。それまでは古代ポケモンを操ることはできん!」
「そうか・・・だが時間の問題だ!」
「こちらもまだホムラがいる。それまでにあのコガネ弁の娘から玉を奪え返せばいい話だ。」
「勝負は夜が明けてからというわけか・・・。」

アオギリは夜が明けるのを、マツブサも急いでナナコを探しに出た。





「ライト大丈夫かな!?」

ナナコは地上に降りて、ピジョットを戻した。そして、走って移動した。マツブサに見つからないように移動するためだ。ナナコはライトのことが心配だが、まず藍色の玉をどうするか分からないのでアダンのところへ急いだ。

「『連続とっしん』だ!」

ナナコは何かの攻撃を受け吹っ飛んだ。

「きゃ!な、なんや・・・。」

そこにはマグマ団の男がいた。

「お前は確かいつも邪魔する4人組の中の一人じゃねえか!」

その男とはマグマ団の幹部、ホムラだった。

「そうか、お前か!藍色の玉を盗んだというのは。力づくで返してもらうぞ!」

グラエナがナナコに襲いかかる。

「そうはいかへん!メガニウム、迎え撃て!」

メガニウムとグラエナが激突する。パワーはどうやらグラエナのほうが上のようだ。じりじりとメガニウムを押していた。ナナコはその時、別のボールも放っていた。

「そこや!ストレートニード・・・なっ!」
「ばればれなんだよ!!」

スピアーに指示を出し、ホムラの後ろに回りこませていたが、気づかれていた。
ホムラもナナコに気づかないようにコータスを出していたのだ。火炎放射の一撃でダウンした。

「コータス、『オーバーヒート』!」

その指示後、グラエナは力を抜いた。メガニウムは力の作用によりこけた。そして、オーバーヒートをまともに喰らった。

「メガニウム!あかん・・・強すぎや!」
「当たり前だ。俺のポケモンはリーダーマツブサのウインディ、バクーダのレベルより高いのだからな。」

ナナコのポケモンはあとエレキッドとキリンリキとピジョットの3匹のみ。エレキッドはカガリとの戦いで疲れが残っている。キリンリキは相性が悪い。ピジョットは避けたかった。空中戦になるということは、マツブサにも位置を知らせるようなものである。ナナコには残された道が一つしかなかった。

「メガニウム、スピアー、もどれ!」

そして、すぐにナナコは走りだした。

「逃すか!」

グラエナが再びナナコに体当たりする。その衝撃でナナコは地面に転んだ。

「もう逃さない・・・。」
「(もうあかん・・・。)」

ナナコは諦めた。
しかし、その時、水の泡と電撃が飛んでいた。それはグラエナに命中した。
ナナコは攻撃が飛んできたほうを見た。そこにはハクリューとピカチュウがいた。そしてその先には2人の男がいた。

「ヒロシはん!エースはん!」
「ごめんナナコちゃん!遅くなったよ!」
「余計なトラブルというのは、何度も繰り返すものだな。ヒロシ、ナナコをつれて先に行け。」
「わかった。」

ヒロシはナナコの手を取り、急いでその場を離れた。

「三回目の対決ってか?いや、これで最後だ!」
「ああ、わかっている。だが、お前は俺に勝てない。」
「けっ!言ってくれるぜ!今度は最初から全力で行くぜ!」





「エースはん・・・大丈夫かな?」
「きっと大丈夫さ。」

ヒロシとナナコはアダンのところへ戻ってきた。
そして、藍色の玉を見せて、説明をした。

「なるほど・・・そういうことになっていたのか・・・。」
「一体どうすれば・・・。」

ヒロシが案を出した。

「マグマ団のリーダーとアクア団のリーダーを倒せばいいんじゃないですか?そうすれば、操ることもないし・・・。いや、いっそ玉を壊した方がいい。」
「でもそれで収まらなかったらどうしよう!?」
「・・・。」
「玉を壊して、リーダー達を倒して・・・それで戻らなかったら・・・。」

黙っていたアダンが口を開いた。

「緑の伝説のポケモンを呼びましょう。」
「「緑の伝説のポケモン?」」

ヒロシとナナコは口をそろえて言った。
アダンは知っていることを全て話した。

「そのポケモンならあの2匹の古代ポケモンを静めることができるというわけか。」
「よし、さっそくやりましょ!」
「ただ、それは『空の柱』という場所にあってキナギの方角にあります。」
「時間がかかるけどそれが一番や!」

3人は急いで準備に取り掛かろうとした。

「いや、その必要はない。」

3人は声の方向を見た。
そして、彼はナナコの藍色の玉を盗り、力いっぱいたたきつけた。藍色の玉は粉々に砕け散った。

「な、エース!」
「何するんや!エースはん!」
「一体何をするんですか?」

3人はエースの突然の行動に驚いた。

「伝説のポケモンに頼らずとも、確実に古代ポケモンを静める方法がある。」
「「「え!?」」」


一体その方法とは!?つづく





アトザ

エース:ホウエン編も残り後わずかか・・・。

ライト:寂しくなるわね。

HIRO:あ!!!ど〜〜しよ〜〜〜!?

ナナコ:一体なんや!

HIRO:このままのペースで行って後一話でホウエン編終われるかなぁ・・・一応予定通りだけど・・・(不安)

ヒロシ:それにしても、どうやって、僕とエースはあの洞窟を抜けたんだい?

HIRO:それ系の質問はちゃんと次回に書く予定だからそう慌てないで・・・!

ライト:なんかHIROが一番慌てているような気がするんだけど。

エース:今回はかなりキャラが出てきたな。

ナナコ:ほとんどがコーディネーターやけどね。

ライト:ファントムにツキコさん、カナタにジムリーダーのアダンそれに・・・

エリコ:私たちを忘れるな!

トシキ:・・・。

HIRO:あ、やべ、忘れるとこだった。(駄)

ライト:それにしても、エリコ、トシキ以外のコーディネーターは出てこないの?

ナナコ:そや!

HIRO:だって、他の人たちは地震の被害でそれどころじゃないんだもの。

ライト:じゃあ、何でエリコとトシキは無事なのよ!

エリコ:それはね・・・。

トシキ:うん・・・それは・・・。

(二人とも赤面)

HIRO:そういうこと。

ライト:知るか!

(ライトの蹴りがHIROの顔面にクリーンヒット!)

HIRO:ヒロシ・・・後はあのコーナー任せた・・・(ガク)

ヒロシ:仕方がないなぁ・・・。本日はマグマ団の紹介です。



リーダーマツブサ
ポケモン・・・ウインディ フライゴン バクーダ クロバット ファイヤー

幹部(♂)ホムラ
ポケモン・・・グラエナ コータス バクーダ

幹部(♀)カガリ
ポケモン・・・キュウコン



エース:以上簡単な紹介コーナーでした。

ナナコ:次回は一応ホウエン編最終回らしいけど・・・。

ヒロシ:まだ分からないようだね。

ライト:そう言えば私は一体どうなったの!?


技データー

ポイズンニードル・・・ナナコのスピアーが使った。あの二つの針に毒を仕込み攻撃するという技。というか名前どおりだし・・・。


アトガキ+α

今回もえらくかかってしまいました。
グランドフェスティバルに出てきているコーディネーターは一応アニメで出てこなかった人物をだしています。でも残念なことに、グレイス&チャーレムを出すことができませんでした・・・。
個人的にアニメのグランドフェスティバルにハーリーが出てこなければ、確実に使用していましたね。あのキャラクターですから。(笑)

ルネシティということでもちろんアダンさんにも登場してもらいました。今回は不意打ちでやられただけなので次回はちゃんと強い所見せないとなぁ・・・。

では、次の話でホウエン編を“一応”まとめられるようにがんばりたいと思います。
次回に続く!

 

[一言感想]

 そういえばポケスペでは、レックウザで2匹を沈めていましたね。
 しかし、それ以外となると……?
 マツブサはマツブサでファイヤーを所持していたようで、やはり実力が伺えます。
 ライトが倒れてしまいましたが、ナナコはよくやったと言えましょう。
 そしてライトも、王子様(ぁ)が向かえばきっと大丈夫な……はず……。

 

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