『パソコンでキャプチャ体験』
ビデオテープをCD−Rで保存したり、撮ったビデオを編集して配布する。−−簡単に
できるのに、案外、知られていません。パソコン動画編集の最初のステップであるキャ
プチャの実際を見てみます。

●まだビデオ録りっぱなし?
 TVアニメ・TV番組を録画し
たVHSが、本棚にずら〜。あり
ゃりゃ。友達の演奏や文化祭の記
録を撮ったのはいいけれど、みん
なで一回見て、はい、終り。−−
これは、一昔前の光景です。
 録りっぱなし、撮りっぱなしの
ビデオテープ。パソコンで媒体変
更して、CD−RやDVD−RW
等に整理したり、編集してビデオ
作品として保管するのは、常識と
いうより、もはや習慣、です(写
真1)。
 物理メディアと違い、動画ファ
イルは、下位互換性がありますか
ら、これからは、動画は、ファイ
ルで取っておきましょう。



TVアニメをCD−Rに保存したり、撮影した映像を編集後、CD−Rで配布するのは
常識!


●パソコン動画編集(ノンリニ
●ア編集)
 ビデオテープの媒体変更や、記
録映像の編集には、いくつか方法
はありますが、今日は、パソコン
による動画編集で実現しましょう。
 流れは、例えば、こうです。

<媒体変更>
 テープ→キャプチャ(AVI or
MPEG)→(編集・タイトル入れ)
→最終ファイル(MPEG)→CD−
R焼き付け

<テープtoテープ編集>
 テープ→キャプチャ(AVI)→編
集(加工)→最終ファイル(AVI)
→テープ戻し

 キャプチャとは、テープに入っ
てる映像と音声をパソコンにデー
タとして取り込む作業のことです。
 キャプチャは、マシンスペック
が最も要求されますから、これさ
えできれば、編集やテープ戻しは、
ほぼできると思って良いでしょう。
 最近では、最初からIEEE-1394(
i.LINK)カードが搭載されたパソ
コンも多く、そうでないマシンも、
深く考えずにキャプチャボードを
取り付ければ、すぐに動画編集を
実現できる製品も増えてきました。

−−−−−−−−−−−−−−−
<必要なハードウェア>
・キャプチャカード(IEEE-139
 4端子、または、アナログ端子)
・キャプチャカードが要求する
 ハードウェア条件(例・メモリ
 の大きさ、オーバーレイ可能な
 ビデオカードかどうか等)
・充分な速さのあるHDD(IDE 
 HDDを新規増設したユーザーは、
 Ultra ATA/100、66、33に合っ
 たDMA設定を必ず行うこと)
−−−−−−−−−−−−−−−

 では、キャプチャの実際を見て
行きます。

●AVIとMPEG
 動画ファイルの中でも、ノンリ
ニア編集では、AVIとMPEG、Quick
 Timeの三種類が主流であり、
windowsパソコンでは、前者二つが
中心です。
 一般的に、圧縮を強くかけ、ファ
イルを小さくすると、映像は悪く
なります。映像が鮮明なのに、圧
縮率が高いのが、優れた圧縮形式
です。
 ズバリ、編集した動画をテープ
に戻すなら、AVI圧縮形式(キャプ
チャカードの独自形式などの再現
性の高い方式)を選択し、編集し
た動画をメディア配布する場合に
は、MPEG-2が適しています。古い
PCでの再生など、高い汎用性を
求める場合は、MPEG-1にするのが
良いでしょう。

●IEEE-1394カード(デジタル)と
●アナログキャプチャカードの違い
 どちらのカードにするかは非常
に悩ましいですが、両方キャプチ
ャできるカードもあります。

−−−−−−−−−−−−−−
<IEEE-1394(i.LINK)カード>
○DVカメラと接続し、カメラを
 PCから自由にリモートコント
 ロール
○デジタル信号のままキャプチャ
×キャプチャ時の映像サイズやフ
 レーム数変更に制限がある
×VHSなどは、いちどDVテー
 プにコピーするなどしないとキャ
 プチャできない

<アナログキャプチャカード>
○VHSテープのアナログ信号や、
 ビデオデッキからのTVアウト
 を接続
○映像サイズやコマ数の選択の幅
 が大きい
×通常使用で、画質的に一歩譲る
×PCから機器のリモートコント
 ロールが利かない
△高級カードを購入すれば、IEEE-
 1394カードより鮮明な映像処理
 ができるが、反面、そこそこの
 スペックのPCが必要であり、
 動画ファイルサイズも巨大にな
 る。
−−−−−−−−−−−−−−−

 IEEE-1394カードを購入し、VH
Sのキャプチャをする際には、SONY
製メディアコンバータDVMCシリー
ズを使用するユーザなども多いで
す。

●Ulead VideoStudio5.0インス
●トール
 今回は、映像編集ソフト、Ulea
d VideoStudio5.0を使用します。

・直感的なユーザーインターフェ
 イス
・AVIのみならず、直接、MPEG2キャ
 プチャ(!)が可能
・MPEGを直接編集可能
・ステップをたどることで自然に
 ビデオ制作ができる
・簡易ガイドが自動的に開くので、
 習得が簡単
・間違った操作をしても、すぐに
 ユーザーが判る仕様なので、使
 いながら覚えられる

 多彩な機能を直感的に使用でき
る、優れたソフトです。キャプチ
ャボードには、キャプチャソフト
や編集ソフトが付属しますが、
VideoStudio5.0を別途購入する価
値はあるでしょう。
 http://www.ulead.co.jpから辿
り、30日間の体験版をダウンロー
ド(サイズ38MB)できます。体験
版は、動画のキャプチャ時間、完
成動画が、30秒以内に限定され
ています。今回は体験版を使いま
した。
 OHCI準拠でないIEEE-1394カード
は、本ソフトで使用できません(
例えば、Canopus社のDVRapterは、
アナログキャプチャキットと組み
合わせ、アナログキャプチャボー
ドとしてなら認識しました)。
 しかし、別のツールを使ってキャ
プチャしたファイルを、本ソフト
で編集することなどは、可能です。

●キャプチャの実際
 画質的には、直接MPEG-2でキャ
プチャするより、AVIで編集後、
MPEG-2で出力した方が、有利です
が、急いでファイル化したい時な
ど、MPEG2キャプチャは、強力な
機能です。
 通常、日米のDV動画の規格は、
720×480、NTSC方式、29.97f
/s(秒毎29.97フレーム)、ドロッ
プフレーム方式です。これが、D
V動画編集の最高画質です。もっ
と小さなサイズや少ないフレーム
数でキャプチャをすれば、ディス
クスペースを稼げます。
 写真2は、初期起動状態です。
左上の「プロジェクトを作成」ボ
タンをクリックし、なるべく速度
の速いHDD上にプロジェクト保
存先を指定すると、自動的に、キャ
プチャステップに進みます。



左上の「プロジェクトを作成」アイコンをクリック。右は、簡易ガイド。



 「G」のボタン(グローバルオ
プション)をクリックし、適切な
キャプチャドライバを選択します
(DV機器との接続であれば、イ
ンストール時に、既に選択されて
います)。二種類以上ある場合は、
それぞれを試してみます。
 「キャプチャプラグインの切り
換え」では、適切なプラグインを
選択します。カードによって異な
りますが、例えば、「Ulead VFW
キャプチャプラグイン」では、
AVIキャプチャ、「Ulead MPEG 
VFWキャプチャプラグイン」では、
MPEGキャプチャになります。





 IEEE-1394カードの場合は、「デ
バイスコントローラの選択」によ
り、デバイスの選択をします。ど
れを選択してよいか判らない場合
は、色々試します。
 ビデオメニューのボタンから、
適切な形式、ソースなどを選択し
ます。ここのメニューは、「キャ
プチャプラグインの切り換え」で
選択したプラグインにより項目が
異なります(AVIとMPEGでは、キャ
プチャ時の設定が異なるため)。




AVIキャプチャの時の選択画面。



MPEGキャプチャの時の選択画面。


 画面上のグラフィック化された
「再生ボタン」をクリックすると、
DV再生が始まります(写真3)。
アナログキャプチャの場合は、「
再生ボタン」をクリックできませ
んので、手動でアナログ機器を再
生するなどして下さい。
 「ビデオを再生」ボタンをクリ
ックすることで、キャプチャの開
始です。






 再び同じボタンをクリックする
と、キャプチャは終了します。体
験版では、30秒キャプチャした
ところで、自動的に終了します。
これを繰り返します。キャプチャ
したファイルは、次のステップで
編集しやすいように、自動的にタ
イムラインに追加されて行きます
(写真4)。
 キャプチャファイルは、プロジ
ェクトを保存したフォルダに自動
的にファイル名が付けられて保存
されます。
 今回は、ホビーユースに大変優
れたUlead VideoStudio5.0を使用
しましたが、基本的に、キャプチ
ャの操作そのものは、コツさえつ
かめば、どのソフトでも簡単です。
ぜひ挑戦して見てください。



DVが再生されている様子



キャプチャした動画のサムネイルが挿入されてゆく