(1)スペック
・CPU 80486SX 12Mhz(?)
・メモリ 4MB(内ユーザーデータ約2000Kバイト)
・7.3inch反射型モノクロ4階調液晶
・赤外線通信、FAX/PDC:9600bps
・PCカードスロット×1
・245(W)×122(D)×24.5(H)mm 560グラム
参考 HP200LXのスペック
・CPU 80186 8Mhz(?)
・メモリ 2または4MB
・反射型モノクロ4階調液晶 640*200
・PCカードスロット×1
・160(W)×86.4(D)×25.4(H)mm 312グラム
(2)インプレッション
外観はプラスティックでできており、高級感はない。また、色がいいとは思えない。緑っぽい青といった色だが、単純にシルバーとか黒でもよかったのではないだろうか。PCカードスロットにはちゃんと蓋があり、パソコン接続用のシリアル端子などにもゴムの蓋がされている。
液晶画面が意外ときれい。しかし、画面の表示速度が遅いように思う。古い98ノートのような印象がある(これは私だけかもしれない)。WindowsCE版のモバイルギアはタッチパネルになっている関係もあってドコモバほどきれいな画面ではないらしい。
キーボードはさすがにサイズがこの手のPDAとしては大きいので打ちやすい。キーの配置も適切だと思う。特にCTRLキーが98のキーボードと同じ位置にあるのがうれしい。キーのタッチ自体は特によいとは思わないが、悪くもない普通だと思うが、キー自体の形が少し横長となっている。
マニュアルは主なものが2冊あり、かなり細かく書かれていると思う。for
DoCoMoというだけあって通信関係の説明に多くが割かれている。当然のことながらDosの使用方法などはないが、DoCoMoの想定する初心者ユーザーにも分かりやすくしようというところはあるが、マニュアルの分厚さを見て使うのをあきらめてしまいはしないだろうか。
購入する前はすぐにDOS化して使うことを考えていたが、内蔵されているソフトのできが悪くなさそうなので、すこしこのまま使ってみることにした。ワープロという名前でエディタもある。これで当分文書作成に使ってみる。日本語入力システムはATOKほど賢くないということだが、使い慣れたATOKと操作キーが似ているので私にとってはかなり使いやすい。
スペックとしては以前使っていたPC-9801VXよりも高性能であるが、現在のパソコンとしてはロースペックというよりは、Windows95が動かないということで、過去のパソコンといっていいと思う。しかしこれでも、MS-DOSの時代を思い出せば、かなりすごいところがある。まず、この大きさに納めていること、メモリが4Mあること、乾電池で動くことなどである。Windows95が動くパソコンで乾電池で動くパソコンはまだなかったと思う。コンパクトフラッシュには最近1Gバイトの容量のものが売られるようになったので、ドコモバのWindows95バージョンを作れないことはないと思うが、WinodowsCEがあるので、作らないのだろう。現状ではカラー液晶にすると乾電池で駆動するのは難しいらしいので、モノクロ液晶でWindows95は苦しいのかもしれない。乾電池駆動となるとモノクロ液晶となり、OSはMS-DOSかWindowsCEとなる。PDAとしてはPalmなどもあるが、カラー液晶は難しいようだ。リチウムイオン電池などのバッテリーでもよいなら当然たくさんの種類がある。乾電池にこだわる必要はないかもしれないが、100円ショップで4本100円と安く売られている現状では、経済的である。また、もう一つの理由はバッテリーは一般的にその機種独自の仕様となっているため、そのバッテリーが将来メーカーから提供されなくなってしまうリスクがある。実際、私の所有する古いノートパソコンのバッテリーは販売中止となり、入手不可能となっている。また、ほとんど値引きがないためかなり高いものになる。最近のPDAの中には交換ができないリチウムポリマー電池を採用しているものがある。これなどは修理のようにメーカーに交換を依頼しなければ新しいバッテリーに交換できない。当然手数料などもかかりさらに割高なものになる。
ドコモバの場合、一般的に売られているニッケル水素電池が使えるのでまだましである。ニッケル水素電池はアルカリ乾電池の半分の時間使用できる。2本で800円とし、200回充電できるとする(専用充電器の値段は考慮しないとする)。アルカリ乾電池が2本で50円として100回分とすると5000円になる。ニッケル水素電池を使ったほうが圧倒的に経済的であるが、充電という作業が必要になり、わずらわしいし、乾電池が高くつくといっても専用のバッテリーに比べれば安い。しかし、経済性と乾電池を使い捨てることに対する後ろめたさもあり、私は両方を併用している。他のモバイルパソコンも一般的に売られている充電池を使うことができれば長く使えると思うが、多くの場合、充電できなくなったときにはそのパソコンは性能的に陳腐化していることが多く、本体を買い変えてしまうかもしれない。また、携帯電話のように本体を買い替えたほうが安い場合もある。バッテリーについては性能向上がゆっくりとしたものだったが、カシオから燃料電池の開発のニュースがあった。これが実用的に使われるようになれば、充電という作業から開放されるかもしれない。
メモリについて説明書にはユーザーデータ約2000Kバイトとある。これは一般的な言い方では2MB弱ということになると思うが、実際にはプログラムの実行のために2Mバイト使われており、メモリとしては4MBということになるらしい。ユーザーデータの2MBというのは4MBの内2MBをRAMディスクとして使っているということらしい。このあたりは内蔵ソフトを使っているだけなら知らなくてもよいことだが、Dos化して使うためには知っておかないといけない。
CPUは80486SX相当らしい(説明書には記載がない)。初代Pentiumの前に使われていたCPUで、SXというのは浮動小数点プロセッサを内蔵していないタイプを表す。私が平成4年に最初に購入した32ビットパソコンのPC-9801BsのCPUがそれだった。標準のメモリも同じくらいの5.6MBだった。PC-9801BsはWindows3.1がインストールされており、快適に使えたので、ドコモバも使えるかもしれない。しかし、モノクロ液晶でポインティングデバイスが内蔵されていないので、MS-DOSベースで使うのが正解だと思う。この手のモバイルパソコンとして有名なHP200LXのCPUは80186(8Mhz)だったと思うので、それよりはかなり高速なはずである。
全体的にかなり使えるモバイルパソコンだと思う。やはり、まともなキーボードがあると使いやすい。キーボードでのATOKを使うのに慣れているとこの環境以外で入力作業をするのが苦痛になってくる。Palmのグラフィティは優れたものだと思うが、やはりこの文書ぐらいのものを入力するのはいくらATOKがあっても普通はやらないでしょう。私のようにモバイルしない者にとってドコモバは、現状では快適な文書入力マシンである。机の上にはノートパソコンの中でもっとも優れたキータッチを持つThinkPad600があるにもかかわらずドコモバで入力している。これは、ThinkPad600で他の作業をしていることが多いのが最大の理由だが、ドコモバにはこれで文書を作成してみようという気にさせるものがある。そういう気にさせるモバイルパソコンは私が所有していもものの中ではドコモバだけである。
(3)他機種との比較
まず、MS-DOSベースの機種としては、HP200LX、インタートップなどがある。私はHP200LXは所有していなので実際に使った印象は話せないが、大きさはドコモバよりずっと小さく、毎日ジャケットの内ポケットに入れて持ち歩ける大きさだと思う。対してドコモバは鞄に入れて持ち歩く大きさと言えばいいだろうか。おのずと使い道が違ってくるように思う。モバイルしない私の使い方では圧倒的にドコモバが優れている。打ちやすいキーボードと日本語変換システムのキーアサインが使い慣れたATOKと同じためである。もし持ち歩くとすればドコモバは少し大きすぎる。鞄に入れて持ち歩くという使い方であれば別にドコモバでなくても、重量が1kg程度のノートパソコンでもかまわないかもしれない。モバイルするとしたら、インタートップはドコモバ以上に不利になる。大きい上にバッテリーの持ちが悪いからだ。バッテリーはかまぼか型のリチウムイオン電池なので、一般的に売られているものだが、2時間程度しか持たない。そのかわりカラーでVGAの大きな画面を備えている。この液晶画面はドコモバのモノクロよりはよいかもしれないが、タッチパネルがついている関係でギラギラした画面になっていて見にくく目が疲れやすいように思う。キーボードも筐体は大きいのに幅がドコモバより狭いせいかキーサイズが小さくブラインドタッチは難しく、キーの配置もスペースキーが狭いなど無理がきているところがあり、キー入力環境としては問題がある。ジョルナダ680のキーボードよりは大きいので、ブラインドタッチもできるのではと思っていたが、キータッチの悪さもありかなり練習が必要に思う。
ソフト面ではHP200LXの方が充実している。ドコモバもDos化し、CGA画面が使えるようにすればHP200LXのソフトがかなり使えるようになるらしいが、インターネット上の豊富な情報があるなどわずかにドコモバはソフト面では負けているように思う。インタートップはDos/Vのソフトが使えるようだが、一般的なゲームソフトなどをインストールするのは難しいが(外部記憶装置がないなど)、使えるソフトはかなり多いと思う。ソフトウエアはまだあまり使い込んでいないので、使ってから評価したい。
総合的に見て、バッテリーの持ちの悪いインタートップは分が悪い。家の中で使うにしてもACアダプターをつなげないと使えないのはマイナスだし、大きさの割にキーボードのできがよくないのも大きなマイナスといえる。ドコモバか、HP200LXかといえば難しい。使い方と好みによると思うし、私はまだ所有していないHP200LXも購入したいと思っている。しかし、すでに両方とも製造中止となっているがHP200LXの値段は高止まりしたままだ。オークションでもドコモバは5000円前後で取引されているのに対し、HP200LXは出品数は同じぐらいだが、6倍ぐらいの値段差(倍速化、メモリの増設などでかなり異なるが)がある。ドコモバは底値だと思うが、HP200LXは相場がどうなるかまだ見えない。ドコモバはDos化して使えるなどマニア好みのところはあるが、それ以外の機能はWindowsCE版のMobileGearに引き継がれており、そちらに移行することもできないことはない。しかし、HP200LXは後継機種が現れておらずHP200LXの愛用者の中には壊れたときの予備として3台も確保している人がいるくらいで、場合(後継機種にあたるようなモバイルマシンが現れないなど)によってはプレミアムがつく可能性もある。
MS-DOSベース以外の比較機種としては、WindowsCEのMobileGearR300シリーズ、カシオペアAシリーズがある。MobileGearR330は現在も販売されているが、カシオペアA-60は販売されていないと思う。A-60はHP200LXに近いマシンで、これもHP200LX同様隠れた人気機種となっており、ハンドヘルドのWindowsCEとしては唯一ポケットに入れて持ち運べる機種だと思う。大ざっぱに言うとHP200LXとA-60はMS-DOSかWindowsCEかの違いと言えるかもしれない。機能的にはA-60の方にはコンパクトフラッシュスロットがPCカードスロットとは別にあり、通信関係のカードが使いやすくなっている。同じMobileGearという名前のドコモバとR330の違いもMS-DOSかWindowsCEかの違いと言って差し支えないと思う。R330はWindowsCEということで画面がタッチパネルというハードウエアの違いもあるが、外観などは酷似している。また、同じfor
DoCoMoのMobileGearもあり、私も購入して使い比べてみたいと思っている。やはり、Dosで使いたいかどうかが選択の基準になると思うが、WindowsCE版のドコモバも安くなっており、両方買って使い較べてみるのもいいと思う。
(4)使用遍歴
ドコモバといえば、Dos化するか、PocketBSDをインストールするのが使いこなしのセオリーだが、まだ試していない。それらをするには、メモリーカードがないといけないのだが、別に使っていて余りがない状況なので、購入することにしている。PocketBSDをインストールするのなら64MB以上のものを購入したほうがよいだろうが、とりあえずDos化してみることにしているので、32MBのものでもいいかと思っている。
内蔵ソフトも意外と使えるが、やはりソフトの選択肢の多いDos化したほうがよいと思っている。パソコンは自分で色々なソフトを入れて使うのがパソコンのパソコンらしい使い方だと信じている。