Last updated: "2002/07/06 12:35:06 +0900"

小松平良樹プレゼンツ

CASSIOPEIA FIVA MPC-102 を (ちょっとだけ) overclocking してみる

MPC-102 の overclocking に成功したかのように見えましたので報告してみます。

まあ、体感できるほどの差はないようなので、自己満足ってことですけどね。

overclocking には、たぶん次の二つの方法があると思います。

  1. CPU CORE CLK の元となる PCI CLK を上げる
  2. PCI CLK に対する倍率を上げる

今回は、PCI CLK に対する倍率を上げてみました。

MPC-102 のオリジナルの CPU CORE CLK は 233MHz ですが、240MHz での動作を 確認しました。266MHz では、起動しませんでした。

PCI CLK は 33MHz と 30MHz を選択できますが、33MHz では CPU CORE CLK が 266MHz になってしまいます。240MHz にするには、PCI CORE CLK を 30MHz に する必要があります。

ベンチマークをとったところ、CPU CORE CLK に律速する要素はその通りに 向上し、PCI CORE CLK に律速する要素はその通りに低下しました。

240MHz 状態では、PCMCIA スロットにイーサネットカードをさした状態では、 Windows98SE が起動しません。この現象の原因が、本当に overclocking に あるのかどうかは、ちょっと不明です。でもたぶんこれが原因。

情報は正確であるように努力していますが、誤りがあるかもしれません。 内容は無保証です。

本情報を参考にあなたが何か行動して、何か困ったことになっても、 私は何も助けられません。自己責任でどうぞ。

CLKMODE 信号のありか

Geode の CLKMODE 信号は、下図の赤で囲った部分にあるようです。

CLKMODE1 と CLKMODE0 しか見つかっていません。

CLKMODE全体図

拡大すると次の通り。

CLKMODE拡大図

上が CLKMODE1、下が CLKMODE0 のようです。

オリジナルの状態では、上の四角の中では、左側にチップ抵抗が乗っていた 気がします。下の四角の中では、右側にチップ抵抗が乗っていた気がします。 画像は、それをはがした状態です。

チップ抵抗はごま粒よりも小さいような気がします。簡単になくしてしまうでしょう。 なくしてもたぶん困らないと思いますが、なるべくならば気をつけて、なくさないよう にするのがよいでしょう。

はがしたチップ抵抗を任意の場所につけるのが、たぶん正しい方法だと 思います。しかし面倒なので、私は鉛筆で線を書いてつなぎました。 私は HB の鉛筆を使用しました。たぶん B とかの方がいいような気がします。 一日使ってみた感じでは、正常に動いています。でもそのうち動かなくなるかも。

CLKMODE の設定と CPU CORE CLK の倍率

左側の 2端子を接続すると '1'、右側の 2端子を接続すると '0' であると表記します。

CLKMODE1,0 と CPU CORE CLK の倍率の関係は、どうやら次のようです。

CLKMODE1 CLKMODE0 CPU CORE CLK
0 0 x4
0 1 x6
1 0 x7
1 1 x8

CPU CORE CLK の元となるのは、PCI CLK です。PCI CLK は、BIOS 設定の CHIPSET FEATURES SETUP → System Clock で設定します。"Fast" で 33MHz、 "Slow" で 30MHz だと思います。

BIOS 起動時の画面で、CPU CORE CLK の表示がされます。

私の個体では、33MHz*8 の 266MHz では、起動しませんでした。

30MHz*8 の 240MHz では、どうやら動いているようです。 このとき、BIOS 起動時の画面では 233MHz と表示されますが、 たぶんそういう動作を想定していないからでしょう。 たぶん 240MHz で動いているような気がします。

ベンチマーク

EP82改/かず さんの、hdbench Ver3.30 を使用して、ベンチマークを とってみました。

ベンチマークを 3回実行して、平均値を取りました。

ベンチマーク結果

ベンチマーク結果は次の表のとおりです。

ALL Integer Float MemR MemW MemRW DD Rect Text Elps BitBlt DiskR DiskW DiskC
233MHz 4195 7055 4569 5214 5006 3049 9 3534 3663 579 29 6773 6645 1728
240MHz 4048 7266 4708 5367 5159 3149 11 3582 3724 599 29 6254 6075 1667
0.965 1.03 1.03 1.03 1.03 1.03 1.22 1.01 1.02 1.03 1.00 0.923 0.914 0.965

ベンチマーク結果の考察

演算速度は 3% 程度向上しました。CPU CORE CLK が 240/233=1.03 なので、 妥当な結果でしょう。

HDD に関する数値は 10% 程度低下しました。PCI CLK が 30/33=0.91 で、 PCI CLK がボトルネックになっているのならば、妥当な結果でしょう。

メモリは、CPU に直に接続されていて、その SDRAM の CLK は、CPU CORE CLK から生成されます。そのため、3% 程度の向上が見られます。

ビデオは、PCI や AGP にぶら下がっているのではなく、 CPU とそのローカルバスにつながるコンパニオンチップで実現しているので、 CPU CORE CLK に応じて、3% 程度向上していると考えます。

PCI CLK の低下によるパフォーマンス低下が面白くないところです。 HDD の速度低下は、ひょっとすると体感できるかもしれませんね。

注意

x8 設定で PCI CLK を 33MHz にしてしまうと、私の個体では 起動しなくなってしまいます。

そうなってしまった場合には、CLKMODE を x7 以下の設定に変更 する必要があるでしょう。

240MHz 状態では、PCMCIA スロットにイーサネットカードをさした状態では、 Windows98SE が起動しませんでした。 これが本当に overclocking に関係しているかどうかは不明です。

おわり

本文中にも書きましたが、大した効果がないというか、体感できないので、 あんまり意味はないかもしれませんね。PCI CLK を 33MHz ではなく 30MHz に する必要があり、HDD の速度低下が大きいので、むしろデメリットの方が 強く出るかもしれません。

まあ、自己満足できたからいいのだ。

謝辞

画像処理には例の通り、株式会社スタジオマップ の フォトレタッチソフト "JTrim" を使用させていただきました。ありがとうございます。

本文中に記述しましたが、ベンチマークには、EP82改/かず さんの、hdbench Ver3.30 を 使用させていただきました。ありがとうございます。

PLL 倍率設定スイッチの取りつけ

「2ちゃんねる」の「ここはFIVA村! FIVA10Xをほのぼの語るスレ5」にて、「teekam」さんが、 「PLL 倍率設定を通電中に変えると、その設定が即時に反映されるようだ」というご報告をされました。 これを利用して、電源投入時には 233MHz (x7) の 設定で起動し、BIOS 起動後に 266MHz (x8) とすることにより、266MHz での正常動作を 確認されました。

私もその情報をなぞってみたところ、同様に正常動作を確認しました。

切り換えスイッチはとりあえずこんな感じ。

PLL倍率設定スイッチ

キーボードユニットのプラスチック? の裏側は、SODIMM スロットの蓋と同様に、良導体の ようです。同じようなことをされる方は、必要に応じて適当に絶縁するのがよいかもしれません。

266MHz でのベンチマーク結果

上のほうで書いたのと同様に、EP82改/かず さんの hdbench Ver3.30 を使用して、ベンチマークを とってみました。

結果はこんな感じ。

ALL Integer Float MemR MemW MemRW DD Rect Text Elps BitBlt DiskR DiskW DiskC
233MHz 4195 7055 4569 5214 5006 3049 9 3534 3663 579 29 6773 6645 1728
266MHz 4561 8068 5230 6029 5731 3468 11 4334 4190 597 31 6872 6794 2158
1.09 1.14 1.14 1.16 1.14 1.14 1.2 1.22 1.14 1.03 1.07 1.01 1.02 1.25

266/233=1.14 ということで、CPU core 速度に律速する要素はそんな感じ。 HDD はやはり core 速度よりも PCI CLK に律速しているようです。

ま、こんなもんなのではなかろうか。

謝辞とか

今回のネタは、

これらに集約されるわけですが、全部「teekam」さんが行ったことを真似ただけです。 通電中に切り換えるというのは思いつかなかったなあ。 ちょっと力づくな気もしますが、素晴らしい! teekam さん、ありがとうございます。今後とも刺激をください。:)

本当は x8 で正常起動させたいんだけどなあ。力及ばず。

起動後に x8 にするというのはあんまり抵抗はないんだけど、そのまま shutdown とか hibernation とか させて、次の起動時に x8 になったままだったりするんですよねえ。それで電源を 投入すると、リセットボタンを押すしかなくなってしまうというのは間抜けなんだよなあ。

関連事項(?)

MPC-101 では、通常は x6 で動いていて、overclocking をするならば x7 とかにする わけですが、単純に PLL 倍率設定を変えるだけでは安定動作しないようだ、という ご報告が、wataru さんから FIVA Users ML に ありました。

この場合、CPU の CORE 電圧をちょっと上げてやると、安定動作するとのことです。



ホームページ



mail