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| 最後の講義 |
| 2002年03月12日(火) |

ディスカッションをする前に、僕たちの教育方法を見ていただくためにデモンストレーションから始めることにしました。昨日と同じく、午前は僕のカメラを、午後は秋山さんのラジオを使ったデモンストレーションを行いますが、この部屋は黒板もなければ、大きなテーブルもありません。日本のサロンでは、限られた場所でしか手に入らないモノを使うのではなく、その場にあるモノを有効かつ最大限に活用する精神があるため、小さなホワイトボードと応接用のテーブルを利用しました。
僕のデモンストレーションの冒頭を記しておきましょう。アフリカには豊富な地下資源をはじめ、ピラミッドやスフィンクスなど、多くの財産を有しています。幾何学もまた、アフリカの財産でもあるのです。数学(Mathematics)は、代数学(Algebra)と幾何学(Geometry)、解析学(Analysis)の3つの分野に分けることができるのですが、ここで注目すべき点は、幾何学が5000年も前にアフリカで始まったということです。「Geometry」という言葉は、古代のメソポタミア文明やエジプト文明のもので、土地を測量したり、ピラミッドや建物の直角を測定するなどの仕事から由来しています。こうした幾何学は、ギリシア人によって確立され、ヨーロッパやアジア、アメリカ大陸へと広まっていきました。・・・
どの教員も、僕の話を興味深げに聞き入って下さって、カメラを分解する実験では、学科長も率先して参加して下さいました。左の画像はカメラを分解するのを興味深く覗き込む教員、右は2枚の鏡を使った距離連動式カメラのモデル実験です。

昼食は、昨日とは別の食堂で食べました。食堂から見える眺めは、生い茂った木々に建物が埋まって見えるほど、大学全体が緑に囲まれていました。僕が通っている大学は特にそうですが、木が建物の間に数本植えられているのとは全くの正反対で、きっと落ち着いた雰囲気の中で勉強に取り組むことができるのでしょう。
先ほどと同じ建物に戻り、秋山さんのデモンストレーションのために案内されたのは計算機室でした。どうやら、教材用のコンピュータプログラムに関するデモンストレーションをやるのだと思っていたようで、コンピュータもプロジェクターも使わないことを説明すると、とても驚いた様子でした。



計算機室での講義も無事に終わり、セミナー室に戻ると再び教員が部屋の中に入ってきました。コンピュータサイエンス科長の話によると、この学科はコンピュータサイエンスの需要が高まったことによって、数学科を分割してできました。従って、この学科の教員は元は数学科の教員だったのです。コンピュータは全学的に需要が多く、それらのすべてをコンピュータサイエンス科が面倒を見ています。昨日見学した大教室を使って講義をするなど、とにかく授業に追われて忙しく、学生の増加に対する教員の不足が深刻な問題だということです。きっと大学間の協定が結ばれることになれば、教員養成のための人材を派遣することになるのでしょう。
ディスカッションは時間が許す限り続き、これでアフリカでの講義はすべて終わりました。部屋でくつろいでいると、ホテルのスタッフがハエよけのスプレーを噴霧しにやって来ました。ホテルでの最期の夕食は、長かったような短かったような充実した時間を祝福するかのように、4人で乾杯をしました。
さて、気になるお腹の調子ですが、昼間は緊張のためか普通に過ごすことができるのですが、ホテルに戻った途端にお腹がゆるんでしまいます。祈るように正露丸を飲んでいますが、その効果は更に悪化するのを辛うじて食い止めているといったところでしょうか。明日は市内観光なので、何事もなければよいのですが・・・。
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