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ビール15年戦争 すべてはドライから始まった

オススメ度:3
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ビール15年戦争 すべてはドライから始まった

永井隆
日経ビジネス人文庫(な-1-2)、2002年8月1日発行
ISBN4-532-19139-4 C0134

1980年代末、アサヒビールは存亡をかけた商品を世に送り出す。アサヒスーパードライ。ところが、この商品が一発大ヒット。アサヒビールは起死回生どころか、2001年には長い間トップの座を欲しいままにしていたキリンビールを出荷数量で追い抜き、トップになってしまった。この15年間にどのようなドラマがビール業界で繰り広げられたのかを取材したルポ。

主にアサヒビールの復活劇を描いた作品だが、決してアサヒビール万歳とはなっていないところが読みやすい。サッポロ、サントリーも多く取り上げるが、やはりアサヒとキリンの2社が中心的存在となっているのは仕方がないか。後半の国際戦略では中国でトップシェアを握るサントリーが中心に出ている。

アサヒビールの急成長には4つの部門が影響している。経営陣、営業、開発、広報。これらの部門(経営陣は1つの部門と呼べないかもしれないが)が偶然か必然か上手くやったから経営危機脱出どころかトップまで上り詰めたといえよう。その部分は本書で詳細に描かれている。また、アサヒの激しい営業攻勢に対して、キリンがどのような態度、対応を取ったのか。次々と取られていく居酒屋のビールシェア。このあたりの攻防は面白かった。

シェアや課税出荷数量、販売数量と数字がやや多めに出てくるが、何パーセントという数字を必死に取り合うのは丸で机上ゲームのように見えてくる。が、当のビール業界人たちはその数字に一喜一憂する。今日は何処のビール会社を応援してみようか。

(2002.08.23)
内容
1987年からの“ドライ戦争”がビール業界のシェア争いに火をつけた。その後、主役は瓶から缶に移り、販売は酒店からコンビニ・DSへ。そして発泡酒による消耗戦へ。多様化する消費者の好みをいち早くキャッチしようと踏ん張った最前線の人たちに光をあて、激動の15年を活写した力作ルポ。

初出など
本書は日経ビジネス人文庫のために書き下ろされたものです。



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