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絶対権力でもなく、形骸でもなく 明治天皇ってどんな人だろう? という疑問に答えてくれる一冊。明治天皇はまるで雲の上の人というよりは、もっと庶民に近いものとして存在していたようです。江戸時代から政権を受け継いで以後、日本を欧米に並ぶ巨大な国にしようと変えていきます。この本はその明治天皇の生活のまとめ的なものです。 明治天皇を語る上で、重要なことは他の(本書ではドイツの皇帝が出てきますが)統治者と違い、周りの人の意見を十分に聞き入れたということです。自分の好き嫌いだけで大臣を決めるということは殆どなかったそうです。逆にそういう理由で辞めさせることもありませんでした。 今とは法律も制度も違いますが、国会にも必ず顔を出していた。でも、何も言いませんでした。自分が意見をすればそれが絶対と思われてしまうのを恐れたのでしょうか。しかし逆に天皇が居ることで、現在とは違い、国会はピシッと緊張感があったそうです。 一番上に立つ者は、その下をまとめることが重要な任務です。自分があれこれ口を挟むのではなく、部下(大臣)にきちっとやってもらう。でも、ただ好き勝手にやらせるのではダメで、自分の存在を常に意識させ、勝手にしないようにする。 つまりは自分が信用できる人物を自分の周りに置くのですが、それも独裁ではなく、民主的な手法でやる。そして彼らを横から見ている、それがすばらしい統治者なんでしょう。この本ではそう強く思いました。 ただ、これはとても難しいことだ、とも思います。組織(内閣)は往々にしてバラバラな考えが集まり、周りは反対します。意見は一致せず、結局最終的に絶対権力で統治者が判断を下す。変わる企業を見ても、社長なりが大号令を出すことはあっても、企業が社長一極集中ではないことは確かなんですが。 (2003.05.11) 内容 |