サーバの再構築

 
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 社会人になって何年かすると,人の仕事の仕方が大体分かってきたりします.何年か前に気がついたのですが,なにかの管理をしている人たち,たとえば,人員の管理をしている課長や,サーバの管理をしているサーバ管理者は,時間に余裕ができると,必ず再構築の計画をはじめる習性があるようです.

 課長や部長は,人員を効率的に活かそうと組織の再構築を,サーバ管理者はサーバのリソースを効率的に活かそうとサーバの再構築をしようとします.自分が影響の及ぼせる範囲をきれいに整理したいと言う欲求なのでしょうか.まめな人ほどこの習性が大きいような気がします.

 何かのプロジェクトが終結し,一段落したときなど,決まって再構築の話が出てきます.得てして本人は,新しい環境に応じた組織の改革だとか,人員の効率化だとか,サーバの負荷分散だとか,安定稼動だとか,ポジティブな意見として出してきます.中には,本当にやったほうが良いと思うこともありますが,一歩引いて見ると,それはただ単に本人の欲求だけにも思えます.どう考えても費用対効果が期待できないので,急いでやる必要なないと思うことがあります.そして,そのように再構築の提案をするときには必ず,この仕事をするために,このようなスキルの人が必要だとか,サーバのこの部分の運用が不安だから,予備機が必要だとか,それぞれ管理対象になるものを補強しようとします.

 自分の周りで,再構築の話が出てきて,しかも,それがうまい具合に何回も承認されたら要注意です.

なぜかと言うと,ビジネスの状況が良く,うまい具合に再構築の提案が何回も行われていくと,スパイラル的にシステムと組織が肥大化してしまうからです.

 システムをうまい具合に再構築すれば,前よりも安定化させることができると思います.しかし,その後には,その安定化したシステムを基準に考えてしまい,より安定化させようと,また弱い部分を見つけてさらに再構築を考え始めます.実際には,システムの稼動率を100%にすることは不可能ですので,そこに限りなく近づけるために行うことは無限に存在します.

 ここが難しいのですが,本来ならそのシステムがあることによって,会社が得ている利益を考えることによって,そのシステムにかけるべき理想の費用があるはずです.それを超えた部分の故障率はリスクとして所有した方が会社としてもプラスになると思います.しかし,実際にシステム管理者としては,自分を守る意味でも,そんなことは考えずに,システムの安定化をどんどん提案していく.経営者も,それがないと,システム停止によってこれだけの損害が発生してしまいます,というような資料を見せられると,ビジネスが上向きのうちは深く考えずに提案を受け入れてしまいます.

 そして,システムが大きくなっていくと,今度は課長の出番です.システムを動かす人が足りないということになり,これもまたうまい具合に,人員の追加について経営者から承認をもらうといった具合です.

 課長や部長がやり手だったりすると,うまい具合にこれが繰り返されます.するとシステムと人員が増えつづけ,気が付くと,会社の規模に対して,システム部だけが肥大化した会社になってしまいます.もしかしたら,このようなことはシステム部門に限ったことではないのかもしれませんが.

 そして,その後は,その組織は,今日のような不景気には到底たえられるはずもありません.あるときに,経営陣によって会社のあり方が客観的に見なおされることになります.そのようなときのまずリストラのターゲットになるのがそんな肥大化した組織ではないでしょうか.

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Last Update:03/04/24 , Wasabi