UPSを導入しても信頼性は低下

 
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 これも私の失敗の経験談のひとつです.社内で,ファイル共有やWEBなどのイントラネットのシステムのためにWindowsNTサーバを何台か導入しました.それまでにも,別の目的のために,サーバは何台か導入されていましたが,このサーバは今まで以上に稼働率が要求されていました.そのため,少しでも稼働率改善のためにと,サーバにUPS (Uninterruptible Power System: 無停電電源装置)を接続して稼動させることにしました.もちろん,それ以外にも,稼働率改善の策は行いましたが,あくまでも少しでも役に立てばと,サーバ向けのUPSを新規に導入した数台のサーバ全てに接続して立ち上げました.サーバは計算機室に設置し,計算機室はすでに工場用のCVCF (Constant Voltage Constant Frequency)が常設されていて,通常サーバはそのCVCFの100Vコンセントにつなぎます.しかし,この時導入したサーバには,そのCVCFとサーバとの間に入れる形で,UPSを接続しました.CVCFは工場全体で使われていて,そのCVCF電源を信頼していなかった分けではないのですが,それでも,さらに高い電源の安定性を考えました.

 しかし,これが逆にサーバの信頼性を落とすことになるとは,導入のときには全く思いませんでした.

 実はあとで分かったのですが,このUPSは,UPS自身に障害が発生した場合に,電源が遮断する仕組みになっていたのです.また,数台導入したのですが,必ず年に1, 2回は,このトラブルが発生するのです.UPSが電源を遮断してしまうと,必ず人為的な操作で,リセットを行う必要があり,この操作がされるまで,サーバが停止してしまいました.しかも,年に1, 2回発生するとは...最初の2年くらいまでは,単なる偶然だろうと考えていたのですが,それ以降発生した頃には,もういやになり,ちょうどUPSのバッテリーの交換時期が来ていたので,UPSを外すことにしました.しかし,外すためにもサーバを停止する必要があり,これでも稼働率を下げてしまいました.

 このとき導入したUPSは,有名なUPSメーカの,十分実績があると言われているものです.もしかしたら,私達がUPSのメンテナンスや取り扱いの知識が少なかったのかもしれませんが,まさか,導入して逆にサーバの稼働率を落とすようになるとは思ってもいませんでした.このUPSを使っていなかった他のサーバは,この期間にCVCFのトラブルが無かったので,十分な電源供給が行われていました.

 前にも,LANの2重化で逆に信頼性を落としてしまったケースを書きましたが,これも似たようなケースです.信頼性を上げようと,無停電電源を2重化したのですが,それらの稼動率が目的よりも低かったので,逆に信頼性を下げてしまったと言うわけです.

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Last Update:03/04/24 , Wasabi