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「とん太郎君、おりいって話があるんだが...」
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「はぁ(やな予感...)、なんでしょうか?部長」
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「当社にも一人一台体制でパソコンが導入されたことだし、ここらでひとつ新規事業として『ぷろばいだあ』でもやってみようかと思うんだ。」
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「あのぉ、おっしゃる意味がよくわからないんですが。」
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「君はシステム担当のくせにそんなこともわからんのかね。『いんたぁねっと』ができるようにする業者のことだよ。君ぃ」
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「いえその、『プロバイダー』の事ならわかりますが、なぜ(コンピュータ業界とはまるで無関係な中堅製造業の)当社でそれをやる必要があるんでしょうか?」
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「なにを言っとるんだ、今当社では業者に金を払って『いんたぁねっと』に常時接続しているだろう。それを自前でやって関連するグループ企業と共有すれば、金は外に出ないだろ。でな、自分たちで使うついでに客を付けて商売にすれば収益にも繋がるじゃぁないかね。」
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「いやしかしですね、今の当社にはプロバイダーを商売として運営するほどの技術力はありませんし、だいいち社内の事でさえままならないのに、そんな余力はありませんよ。」
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「まったく君は勉強不足だな、なにも君たち自身が運営しろとは言っていないだろう。そら、なんていったかな、そう『ASP』だよ『え・い・え・す・ぴ・い』」
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「あのぉ...それワひょっとしてもしかして『アウトソーシング』のことを仰ってるんでワないでしょうか?」
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「ん〜、そうとも言うかも知れんな。とにかくだ、回線は自前で、運営だけ例のハッタリシステムとか外注の業者や専門のエンジニアを集めてやらせればだな...」
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「お話の途中ですがね、部長、どこからその外注の業者や専門家を連れてくるんですか?それにその新規事業の業績はどう評価するんです?」
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「それは専門家である君たちの仕事に決まっているじゃぁないかね。」
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「そういうことじゃなくてですね、我々の持ってる知識なんてのはせいぜい社内のシステム構築と運営維持に限られていてですね、とてもじゃないですけど【プロバイダー業の評価】なんてできるレベルじゃありませんよ。部長ご自身だって、常日ごろから『君たちの知識なんてのは所詮【井の中の蛙】だ』って仰ってるじゃないですか。その【蛙】の意見を全面的に信用できるんですか?だいいち、事業として行うには役員にだって【それなりの知識】がなければ【正常かつ迅速な経営判断】なんてできませんよ。」
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「当たり前だ。我々役員はこんぴゅぅたぁの専門家ではないんだから、それを補佐するのが君たちの役目だろう。とにかく、収益がだな...」
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「なにを言ってるんです。インフラも既得権益も技術も持たない弱小プロバイダが今から参入したってとても商売になる世界じゃないんですよ。」
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※この後、怪文書を添付したメールで秘密結社ケイリを味方に付けた電算戦隊タントウシャーの働きにより、【事業道楽】の烙印を押された叱咤可部長は渋々【新規事業】の案を取り下げたのであったが、まだまだ予断は許されない。がんばれぼくらのタントウシャー、ニセCIO叱咤可部長いやさタコ軍団の幹部、怪人ITシッタカーは今も社内システムの崩壊を虎視眈々と狙っているのだ!
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