レタス Ver4 動画注意事項 (2000.02.15)

内容は古いですが基本的なことなので現在でも通用します。


作画注意事項

  1. レイアウトの取り方
  2. マルチについて
  3. PANについて
  4. S・Lについて
  5. レイアウト用紙について
  6. シートのつけ方
  7. スキャナでの読み取りについて
  8. セル分けの仕方

動画注意事項

  1. 動画の線について
  2. 色トレス
  3. 鉛筆の種類
  4. 影の塗り方
  5. ブラックの塗り方
  6. 合成について
  7. 指示の入れ方
  8. 動画の大きさ
  9. 大判、長セル等でのタップ位置
  10. 大判セルの大きさ
  11. タップ位置について
  12. タップの補強
  13. ブラシや透過光の処理
  14. 組線
  15. 消しゴムのかす
  16. 汚れについて

作画注意事項

レイアウトの取り方

 従来のレイアウトでは、フォローなどの指示などコマ何ミリといった引き速度で指定していました。
 RETASではスタートフレーム、ラストフレームの位置を別紙にあたりとして描いてください。
 TUやTBをするセルはどのくらいの大きさまで変えるのか、用紙にあたりを入れてください。
 Bookあるいはセル1つ1つでも、独立した別々のカメラワークをつけることができます。
 TU、TB、WXP、スライド等、必要に応じていかなる組み合わせも可能です。
 このため今後、演出的にも今までにない複雑なカメラワークとかが出てくると思われます。レイアウトの段階で、はっきりとしたカメラワークのイメージを作るよう、心がけてください。必要ならこの段階でラフにシートをつけるとよいでしょう。

マルチについて

 マルチを組む時に、上段を縮小する必要はありません。その代わり、どのセルをぼかすのか、タイムシートに指示を入れてください。

PANについて

 AからBへPANする時は、PANしていく方向を別紙に指示を入れてください。フレーム等の指示は赤色でお願いします。 下図の場合は、太陽(Aフレーム)から山(Bフレーム)へカメラフレームがPANする時の書き方です。

S・Lについて

 レイアウト用紙にスライドするセルがどこからどこまで動くか、あたりを書いてください。
 スライドする絵に対して、動きの度合いが分かるように、基準を設けて、メモリを打ってください。
 下の図では、左から右へスライド(T・B付)するキャラクタを、右の足元をメモリの基準にしてAからBへスライドします。

レイアウト用紙について

 専用のレイアウト用紙を使用してください。
 従来のTVサイズは、縦と横の比率が3:4でしたが、CGで作成した画面は2:3の比率となります。
 このため従来のレイアウト用紙で原画や動画を描くと横幅が足りなくなります。これは出来上がった画面を、ベータカムに録画するシステムがこの比率を採用しているためです。

シートのつけ方

 今までのフィルムアニメーションでは秒24コマでしたが、RETASでは秒30コマのタイムシートを使用します。(注:放映アニメではほぼ24コマのシートが使用されています
 このため、タイムシートにタイミングやセリフをつける時は十分注意してください。
 スタンダードで3コマ打ちにし、セリフも3コマ打ちにしてください。
 ギャグ的なところで4〜6コマ打ちもOK.ぐらいで考えてください。

スキャナでの読み取りについて

 大きな背景ですと、いくつかに分割して取り込みます。その後分割された背景を合成して一つの背景にします。このため多少貼りあわせにズレが生じてくることがあります。(注:Photoshopを使用してほとんどズレなく繋ぎあわせることも可能です。ただし手間と時間がかかります。現在ではEPSON ES-8000/6000でA3までスキャンできるので、ほとんど問題にはならないでしょう
  このため分割取り込みができるのは、BGだけです。

セル分けの仕方

 RETAS上のセル重ねは、最高54枚までできます。(背景用のレイヤーを含みます)
 デジタル処理では、重ねが増えてもセルの色が劣化することはありません。
 ただし、細かく分けてもその後の動画やチェック作業が煩雑になるだけなので、節度をもって、セル分けをしてください。

動画注意事項

 デジタル処理では動画の仕上がりが、作品の質に直結します。また、動画以降の作業の効率も大きく影響します。
 これは、動画をパソコンに取り込むスキャナーという機械の性能がトレスマシンより優れているため、動画の線自体がはっきり出てしまうためです。デジタルアニメーションでは、最初に取り込んだ動画の線が、最終の出力まで保持されます。今までより、ダイレクトに動画の線がブラウン管に表示されるわけです。

 基本的にこの事を念頭に置いた上で丁寧に動画にして、1枚の絵としての完成度を上げてください。

動画の線について

 絵にもよりますが、一般的に線は強弱をつけないで、均一に引いてください。色トレス線も同様です。
 定規や円定規などの線は、強弱がつきやすいので一定の強さで引いてください。紙の白と、鉛筆の黒とのコントラストの差をはっきり出した方が、スキャナーが認識してくれます。
 鉛筆の線や色トレス線は、必ず線と線を繋げるようにしてください。
 フレームからはみ出すような絵の場合、動画用紙一杯、紙の端までや、タップぎりぎりのところにまで絵を描いてください。絵が足りないと塗れないばかりか、フレームばれを起こす場合があります。
 線を修正する時、鉛筆で描いた実線は完全に消して、色鉛筆で描いた色トレース線は新しい紙に描き直してください。

色トレス

 色トレス線は、表に描いてください。
 RETASで色トレスに使用できる色は赤、青、緑の3色です。TV番組用の動画はこの範囲で描いてください。色トレスには硬質の色鉛筆を使用してください。

ハイライト 硬質の
赤色
 
硬質の
青色
 
2号影等 硬質の
青色
裏から1号の影とは違う色で塗り、「2号」と 指示を入れてください
裏で使用できる色   薄く塗ってくれれば、どの色を使用してもよいです。

群青色や藍色は使用しないで下さい。

 ただし版権等の絵の場合は、3色で色トレス線を描き分けると塗り分けるのが難しい時があります。このような時は、鉛筆で描いた実線の質感を落とす代わりに、色トレス線に使用できる色を赤、青、緑の他に3色追加することができます。
 追加する色はどの色でもかまいませんが、他のトレス線と区別がつくように、色相が近いものは避けるようにしてください。なお影付けは、別紙にコピーを取ったものに付けてください。

鉛筆の種類

 鉛筆はBか2Bを使用し、汚さないようにしてください。
 定規自体の汚れや、ガラス面の汚れが紙に移ると、それもスキャナーが認識してしまうので、いつもきれいにしておいてください。
 定規や円定規を使う時は、汚れを引きずらないでください。

影の塗り方

 影の塗り分けは、水色などの薄い色で、必ず紙の裏から薄く塗ってください。濃く塗ったり、表から塗ったりすると汚れになり、色が塗れません。
 肌、髪、服などの影は必ず、塗り分けるようにしてください。裏に塗る色鉛筆は色々な色を使用してもかまいません。

ブラックの塗り方

 ブラック塗りの部分は、などの色で、必ず紙の裏から薄く塗ってください。濃く塗ったり、表から塗ったりすると汚れになり、色が塗れません。

合成について

 合成は、色を塗る前に親セルと子のセルを一つにします。合成を使用するときは、合成伝票をつけてください。
 大判の合成はやめてください。
 下の図は、合成親と合成子にそれぞれ分けた時の書き方です。

指示の入れ方

 スキャナーは、紙に描かれた線を全て認識してしまうので、動画用紙には絵以外の「フレーム」、「ヌキ指示」、「色指定」、「演出指示」等を一切書き込まないで下さい。
 「フレーム」等の指示は別紙を用意して、それに書き込んでください。
 「つけPAN」の指示フレームは、動画の裏に薄くトンボ「┗」を四隅に入れてください。
 抜き指示は裏から薄く、「×」印を付けてください。

動画の大きさ

 今までは、スライドがある時など、フレーム分動画用紙を貼り足すなど、長セルにしていましたが、デジタルではその必要はありません。絵が収まるだけの紙の大きさで十分です。
 また、紙の貼り足しは絶対にやめてください。基本的に一枚の紙で作業してください。
 動画サイズは、同じ大きさのものを使用してください。

大判、長セル等でのタップ位置

 今までは、撮影にあわせてスライドセルを下タップにするなど、タップの位置に色々制約がありましたが、デジタルではその必要はありません。下タップは不要です。
 また、デジタル処理では撮出しの際、セルと背景の位置あわせは、タップではなくフレームで行われます。このため、作画がしやすいなら大判や長判などでフレーム内にセルのタップ位置が来ても問題はありません。なるべく作画しやすい位置にタップ位置を取ってください。大判、長セルなどは基本的に作画する絵の近くにタップ位置をもってくるとよいでしょう。
 紙の辺はきれいに裁断してください。

大判セルの大きさ

 デジタルで扱えるセルの大きさは、スキャナーで取り込める範囲内に限られます。
 ただし、スライドのために空フレームを作ったり、TUする時にスタートフレーム分大きくしておく等、絵のない部分に関して余分に大きくしておく必要はなくなります。
 これは、セルの端が全く透明にできるので、フレームに引っかかっても出力されないためです。純粋に絵の部分だけが、スキャナーの取り込み範囲内に収まれば、セルばれを気にする必要はなくなりました。

 セルBookの場合は、スキャンする時にセル1枚分の色が変わります。
 このため、セルBookを使う時は、カメラフレームより小さいと、セルばれがおこる可能性がありますので、必要なフレーム分作成してください。(タップ穴もバレる可能性があります)

 特例として、キャラクターを足元からPAN-UPして顔のUPまでもってくるようなカットの時など、どうしても一枚の長いセルが避けられない場合に限り、演出に相談のうえセルを分けてください。ただしこれは、後処理が大変になるので特殊な場合のみです。

タップ位置について

 タップの位置は、フレーム外で出来るだけキャラクターの近くにおいてください。(タップガタを起こりにくくするため)
 下タップの場合、スキャナを再セッティングしなければならないため、必ず上タップで作業してください。
 スライドのための下タップは不要です。

タップの補強

 スキャナーは紙一枚の厚さしか受け付けないので、タップが壊れたからといって補強することはできません。タップを壊さず慎重に作業してください。
 合成する必要がある動画も、補強の必要はありません。

ブラシや透過光の処理

 ブラシや透過光は必ず別紙になります。
 ブラシやタッチが重なっている時は、別紙にしてください。
 原画で描き込みになっていても、必ず別紙扱いにしてください。
 ブラシやタッチは、色鉛筆で描いてください。
 透過光は鉛筆で描いてください。
 リスマスクの処理は、透過光のように鉛筆で描いて、塗りは裏に色鉛筆でしてください。
 ブラシには、地面に落ちる影など境界線をとるもの、周りをボカすものの2種類あります。
 原画に忠実に清書してください。他は演出、原画の指示にしたがってください。

組線

 BGの組線は、動画にはトレスしないでください。裏にも描かないでください。レイアウト時にBG用(実線)と作画、CG用(色線)の2枚作成してください。
 セルの組線は、動画の表には描かずに、別紙に実線で描いてください。
 動画用紙の表にフレーム外(タップ穴の横のあたり)に、赤で「BG組線」と指示を入れてください。

消しゴムのかす

 スキャナーは精密機械なので、消しゴムのかすなどは、きれいに落としてください。

汚れについて

 動画用紙の裏に鉛筆で描き込まないでください。
 破れた動画用紙をテープなどで補強をしないでください。
 動画用紙に油汚れなどのしみがついていると、スキャナが取り込んでしまうので絶対に汚れを付けないようにしてください。


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