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その3『PCケースの研究』

 大ざっぱな値段が分かったところで、もう少し詳細にパーツの事を学んでみようと考えた。パーツの事をおろそかに考えると最悪の場合パソコンが動かなかったりするなど、シロウト判断で即決出来てしまうほど甘くはないのだ。

 一番手っ取り早いのは、自作パソコンを専門に扱ってるサイトのレビュー記事を見る事だ。何となく私が最初に立ち寄った先は、ASCII24さんが開いてる「Akiba2GO!」という秋葉原のパーツ情報などが満載の情報サイトだった。ここで最新のパーツ動向なんかを探ろうと考えたわけですけど、次々と登場する新製品やパーツ情報を見ているうちに、これまでの認識が甘すぎた事を実感したのだった。

 まずはケースに対する認識の甘さ。これまでは「見栄え重視」で素材は何でも構わないと思ってた。それこそ「ここでケチらなどこで節約すんねん」ぐらい、お値段控えめの見栄えのいいプラスチックフェイスのスチールケースにばかり目が行ってた。ところがである。浮気心から、ちょっとカッコイイなと思った高級アルミケースメーカーのHPに行ってみて、なぜ今アルミなのかという宣伝文句を読んでしまったから大変。なんでもアルミは熱伝導率が高く、それだけPCケース内の冷却性能に大きく関わってくるそうだ。

 それまで「冷却性能?CPUクーラーとケース付属のファンさえ付けてればそれでえぇんとちゃうのん?」と考えていた私は途端に不安になってきたのだ。確かに言われてみれば、プラスチックがアルミより熱放射に優れた素材だとは思えない。今私が使ってるパソコンのような昔のCPUならいざしらず、高クロックなAthlonは熱対策が不可欠だとどこかで聞いたことがあるような気がする。

 そうかケースにはそんな役割もあったんやな、とやけに素直に宣伝文句を受け入れると、今度は一転してパソコンの冷却問題という観点からケースを見るようになった。数週間前まで「ケースなんて見てくれがナンボ」と思っていた頃に比べたら、まるで人が変わったみたいにアルミケース信望者となっていた。

 しかしまだ部屋のインテリアとしての見栄えも捨てきれなかった。総アルミケースはフェイスが金属という事もあり、極端な加工が施しにくいようだ。どれも同じような「業務用冷蔵庫」みたいなデザイン。つまり凹凸に乏しく、シルエットラインも直線的なのだ。微妙な彩色が施されている製品もあるにはあるが、それがマシンの格好良さを引き立たせてるとは思えなかった。

 前述の「カッコイイ」と思ったアルミケースはキューブ型で「うぉ!これは!!」と思うほど見た目が超クールなんですが、実はベアボーンKITといってパソコンの主要な部品もセットにして販売してるものだったんです。しかも搭載するマザーボードがPentium3などを載せるSocket370タイプしか用意されておらず、AthlonはおろかPentium4でさえも載せられないのだった。スタイリッシュでカッコはいいが、性能はもうひとつ…というのじゃ話にならないので、残念ながら選択肢には入れられないのだった。そもそもATX規格マザーボードが入りそうなスタイリッシュなPCケースを探す方が無理があるのかもしれない…。自作PC制作に早くも暗雲が立ちこめてきた。

 こんなところで頓挫していては何も出来ないと考え直した私は、とりあえずアルミケースから少し離れてみることにした。選択肢を広げて探してみると沢山あるもので、1時間ほど画面とにらめっこしましたが、全部を見て回るのはムリだと思った。プラスチック製のフロントマスクだと成型しやすいのか、近未来的なデザインから、一世を風靡したアニメや映画に登場するファッションやメカを模した物まで、バラエティ溢れるデザインばかりであった。しかしどうもしっくり来る物が無かった。自作PCを作ろうと決意した当初に、適当に選んだPCケースも今こうして見てみるとどうって事の無いものだった。色や形は様々でも、見慣れてしまえばどれも一緒だという事だろうか。ややもすると、昔からデザインは変わってないんじゃないとさえ思ったぐらいだ。

 つまりはこういう事だ。PCケースとは服のようなものであり、流行や時代によって素材や形、色に「特徴」が出てくるが、基本的な機能は一緒であり普遍的なものである。だからあまり奇をてらいすぎると、例え安く手に入れたとしても後々飽きてしまう事だってあるだろう。作る側としては、消費者にアピールをしなければならない。他社製品とはどこかで差別化を図らねばならず、ブランドネームの低いメーカーは値段で勝負するか、個性で勝負するしかない。前者の場合どこかに安いなりの理由があり、後者の場合好みがハッキリと分かれてしまうのがネックとなる。リスクを犯したくなければ、そのどちらでもない、無難で飽きの来ない「似たり寄ったり」な製品群となってしまうのも仕方なかろう。

 あらゆるケースをざっと見た感じ、DOS/Vのケースにはデザイン重視という傾向はまだまだ見られないような気がした。数年後に自作パソコンが「主婦もすなる」ホビーとして一般に定着してくる頃には、カリスマデザイナーなんかが手がけたシグネチャーモデルなんてのが出てきてもおかしくは無いが…丹誠込めて作っておられる職人の皆様には申し訳ないが、とにかく今現在のところインテリア製の高いPCケースは「無い」の一言に尽きるだろう。私個人の好みとしては、デザインが良ければ多少割高であっても買うんですけどねぇ…。

 或いは私が思い描く「カッコイイ」デザインってのが、実は全然格好良くなくて市場に投入しても売れそうに無い(=ハナから作らない)のかもしれませんね。ちなみにどんなのがカッコイイと思ってるのかと言うと、デジカメのIXY DIGITALみたいなスクウェアなのにどこか丸みを感じさせる、メカニカルなんだけど暖かみのありそうな…口で説明すると難しいですね。一言で言うとモード風。ぶっちゃけた話、平べったいフロントフェースやメインスイッチにもうあと一工夫があれば買いですね。だったら自分で作ればいいじゃん、なんて声が聞こえてきそうですが、もちろんそんなものを作れるワケがないし作りたくも無い。要は作るのが面倒なのだ。

 四の五の言っても始まらないので、現在あるもの中から私がいくつか候補として選んだのは、青みがかったボディがスッキリした印象のクーラーマスター社「ATC100-B21」+交換用フェイス「MULTI-FACE(MB)」、ティバードジャパン社「TB-A2000TM」、ソルダム社(星野金属)「MT-PRO 1100plus SE+OPT.KIT 01」の3つ。最後の「MT-PRO〜SE」だけATX2.03対応電源(※このケースにはP4対応電源搭載モデルならある)を買い足さねばならない。この3つならば冷却性能もクリアしてるし、見栄えもなかなかいいと思う。星野金属製のPCケースは内部構造にまで拘りを持っているところに好感が持てた。…高価でなければフラッグシップモデルの「MT-PRO 2200」シリーズが欲しいぐらいだ。

 ただこれらの「色つき」製品には見過ごせない欠点がある。製品としては申し分無いんですけど、ドライブ類を取り付けると明らかに「浮く」んですよね。専用のドライブもセットで手に入れられる機種もあるんですが、どうもそれだと割高だしドライブ専用メーカーでない製品に確信が持てない。ならばいっそケースもホワイトかブラック系で統一すれば問題無いわけなんですが…なんか釈然としない物があるんですよね。究極、自分でベゼルを塗装しても構わないが、壊れたときの保証が効かないのは困る。

 気にならない人にはどうでもいい問題なんでしょうけど、何て例えればいいんでしょうか…ピーコのファッションチェック風に言えば、「何でそこに白持ってくるのよ!」てな感じでしょうかね。いや白が悪いわけじゃないっすよ、ケースがメタリック調なのにドライブだけ白だのアイボリーじゃ浮くだろうという例え話です。白好きの方ゴメンナサイ。ま、この辺は購入するまでの研究課題という事で。

 ケースにはファンも付属してる事が多いが、ファンの排吸気口がケースの構造と切っても切れない関係から、ある程度静粛性を保とうと思うとファンの回転数を落としてでもファンの数を増やすか大型のファンを取り付けねばならない。つまり最初から吸排気口がそのように設けられてない安物ケースだと、ファンを買い足しても後から取り付け部分を自分で加工せねばならないのだ。これはかなり面倒だろうな。結論としてケースは高価なほど冷却性能もスバラシイという事が分かり、何となく高級アルミ製PCケースに落ち着きそうな秋の夜長であった。(つづく)

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ベル&しん

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