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・予算は? ・迷い道 ・部品調達
番外編 ・過剰装備
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その7『迷い道』 先日日本橋まで行った際、自作パソコンの実演講習会が行われていた事を少しだけ触れましたが、そこでの店員さんの何気ない一言に悩んでる最中なのだ。その講習会ではAthlonプロセッサを使って組み立てていたのだが、「初心者さんが組み立てるならPentiumの方が無難です」と言われたのだ。 曰く、メジャーなPentium用のマザーボードなら、OSに最初から各種ドライバーがインストールされているので、後から追加ドライバーを組み込む必要が少なく、OSインストール後の繁雑な作業が軽減できると共にリスクも最小限で抑えられるんだそうな。なるほど言われてみればそうかもしれないと思ったが、よくよく考えると根拠が曖昧な説明だ。しかしパソコンショップの店員だし、実際に目の前でテキパキと組み立てていく様には、それなりの説得力がある。 じゃあ何でこの初心者向けの講習会でAthlonを教材としたのかと言うと、おそらく「初心者でもツボを抑えればそう難しいモノでもない、しかもAthlonならPentium4より予算が安く見積もれる」という事を伝えたかったのではなかろうか。実際にマザーボード用のドライバをインストールする作業なんて、アプリケーションのインストールを行った事がある人には実に簡単なものだった。 だからその時は「ふ〜ん、じゃ結局Athlonでも構へんねんな」と全く不安を感じなかったんですが…。しかしその店員がハッキリとは言わなかった(言えなかった?)所に、初心者にとって…いや上級者にとっても大きな難関が待ち構えていたのだ。 後日、何かの記事で「AthlonはPentium4に比べるとトラブルも多く、自作初心者にはお薦めできない」というのを目にした。それが信頼のおけるソースだったかどうかまでは覚えてないのだが、気になり出すと止まらない。来る日も来る日も失敗した記事ばかりが目に付く。「失敗ぐらい何じゃ!かかってこんかい!」と気持ちを高ぶらせても、なにぶん失敗したときの代償が高すぎる。Athlonプロセッサにありがちな代表的な失敗例で「コア欠け」というのがあるらしいのですが、CPUのコアが欠けると使い物にならないどころか返品や交換すら効かない…つまり2万円(CPU代)をドブに捨てるようなものなのだ。ちなみにコア欠けとは、CPUから露出しているコア部分(中央の半導体部分)に、ヒートシンクと呼ばれる冷却用の部品を取り付ける際に過剰な力を加えてしまう事で起こる事故らしい。ベテランでも時々失敗してしまう程、微妙な力加減と手先の器用さが要求される最も神経を使う作業らしい。 コア欠けは恐いが、Athlonを用いて組み立てるなら避けては通れない道。じゃあコア欠けに注意して慎重に作業すればいいじゃないって事になりますが、コア欠けと並んで注意しなきゃいけないのが、ヒートシンクの圧着不足によるコア焼けなのだ。ヘビーアスロンユーザーの間では「焼き鳥(旧Athlonのコアネーム、Thunderbird=雷鳥から由来)」やら「焼きPalo(同じくAthlon XPのコアネーム、Palominoから由来。ネーミングセンスの良い人は焼きミノと称していた)」だの呼ばれている程、悲壮感漂う致命的な事故らしい。いわゆる“熱暴走”のひどくなったもので、最悪の場合CPUのコア部分が本当に焼き焦げるらしい。コア欠けに気を遣ってヒートシンクをそっと装着したり、シリコングリスの塗り方が甘かったりするだけでアカンらしい。やれやれ、何てイバラな道を選んでしまったのだろうか…。 いっそAthlonは止めて、Pentium4に浮気でもするか…なんて考えたりもしたが、Pentium4で無難なIntel製のリテールマザーボードを取り付けたのでは、ケースは違えど中身はメーカー製のパソコンと一緒でツマラナイ。それだったら最初からメーカー製のパソコン(さしあたってVAIO MXなんていいですよね)を買ってますよ。ちょっと予算オーバーするが、コア欠けしてAthlonを買い直したと思えば元は取れるわけですし。しかしケースとCD-R/RW、FDDを購入してしまってからじゃもう引き返せないのだ。 そんな時、私の前に救いの女神が現れたのだ。なんとコア欠けを防止し、更に冷却効果まで高めてくれるというその名も「コア欠け防止板」という素晴らしいアイテムがあるじゃないか。まさに渡りに船、我が意を得たりとはこの事だ(←用法間違ってるけど、この際関係ないぐらい感激したというモノの例え ^^;)。構造はとっても単純、コア部分だけをくり抜いた薄い銅板を、CPUコアの形に合わせシリコングリス(通常はコアの微細な歪みや溝を平らにし、ヒートシンクとの密着度を高める液体)を塗ってペタっと貼り付けてやればいいだけ。後は普通にヒートシンク(CPUクーラー)を取り付けてやるだけでOKなのだ。コアにキャップをしコアに直接触れる事が無いので、物理的にコア欠けの心配は無くなるというわけだ。お値段はCPUの保険料だと思えば安上がりな数千円なのだが、製品とは別に2種類のシリコングリスを用意しなければならないのが難点なのだ。シリコングリスの種類すら特定できない私のような初心者には後込みしてしまうというのがホンネだろう。…ま、種類ぐらいなら必要なモノをメモしていけば子供のお使いだって出来るでしょうが。コア関連の悩みだけに、コアな店員が居るショップで相談すれば良いだけの事だ。 気持ちの面でも開き直りは大切だろう。慢心は事故の元だが、万全の対策をした上でコア欠けしたりコア焼けしたなら仕方ないだろう。その時は組み立ても請け負ってくれるショップに頼めば済むだけの事。へたれと蔑まれたり、お金で解決してると思われるのは実に歯がゆいが、私は自作パソコンを組み立てるのが最終目標ではないのだ。こういった開き直りを持っていれば、いざ不幸な事故に見舞われた時でも気持ちの整理がつけやすいというものだ。 段々とPentium4並の予算になってきたMyマシン構想。おいおい、それじゃコストパフォーマンスに優れたAthlonにした意味が無いやろって?なんかそこまでしてAthlonに拘るのも変な話ですが、やや判官贔屓なきらいのある私としては苦労してでもAthlonマシンを組み上げたくなってきたのだ。いやむしろ、苦労して組み立てたからこそ愛着が沸くというもの。Mac派の方が「Macはお金もかかるしトラブルも多いんだよね…でもそこがまたいいんだ」と嬉しそうに話していたのをふと思い出した。今ならその気持ちがちょっと分かる気がする。ヤバイなぁ、どうやら別の意味で自作道に迷い込んだようです(笑) (つづく) ---- |
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