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97年10月中旬、仕事でシンガポールを訪問する機会を得た。飛行機は夕闇に黒く広がる森林を見ながらゆっくりと旋回しながら、チャンギ空港の滑走路を走り抜けた。空港の建物も夕暮れの中で暗く沈んで見える。
この夏からインドネシアで発生している森林火災により、シンガポールの町はミラノの様に霧の町と化していた。迎えの赴任者からヘイズの様子の話しを聞く。毎日、テレビでヘイズの関する情報が流れているそうで、ひどい場合は家から出ないようにとの注意があるそうだ。
翌日朝、ホテルの部屋から窓外を眺めて、一層驚いた。正しくあの南国の太陽が見えないのである。林立するビル群は霞の中に沈んでいるではないか。雨の少ないこの時期は毎年のようにヘイズ被害があるそうだが、今年の場合はエルニーニョの影響でいつもとは違って、とてもひどくしかも長期に続いているそうである。
ヘイズの原因は、焼畑農法のせいだと言われたり、森林開発のせいだと言われたりしているが、ともかく地球規模で森林が燃えていることに変わりなく、その煙が何百キロという範囲で拡散するというのは、考えると恐ろしいものがある。
人類は随分長い間、地球をいじめて来たものだ。しかもまだこのいじめは始まったばかりという感すらある。時あたかも、炭酸ガス削減の国際的合意を計ろうとしているが、各国の利害が絡んで調整が難航している。こういう会議は飛行機の中でこの酷い有り様を見ながらやったら良いかも知れない。
雲の中を飛びながら、ひょっとしたらこの雲はヘイズかもしれない、と考えると地球の小ささとそこに広がる無力な個々の生物の姿が見えてくるはずだ。個人、個人が小さな努力をしなければならないのだと、そう思う。