「ここって、本当に涼しいわねえ。クーラーがいらないなんて
信じられない」という妻の感想を、もう幾度聞いたことになる
だろう。そして、どういう分けか、ここを訪れるときは何時も、
青空が広がっている。だから、私の記憶の中の車山は、深い緑
と透き通るような青空である。朝、まだ早いうちに、リフトで
山頂まで登り詰める。足元をゆっくりと流れ去る様々な草花を
追いながら、「あの花の名はなんだっけ?」と、見知らぬ花を
愛で、「あの山の名は?」と幾重にも重なる蒼い山々に目を細
める。すべて音もなく、さらさらと流れてゆくその一時が、
好きだ。
昨年は、いろいろとお世話になり、ありがとうございました。心か
ら感謝いたします。今年も変わりませず、よろしくお願いします。
九十九年元旦
c 1997 fusan,fusan