独りの夜〜美緒〜
「うー…………」
体が大きくなってしまう事件が終わってから数日後、美緒は部屋の中で悩んでいた。
かゆいわけでもないのに何故か身体に触れたくなってしまうのだ。
「こーすけ……」
美緒はベッドに座って脚をバタバタさせながら耕介の写真を見ながら考えていた。
槙原耕介。この女子寮の管理人であり、美緒と相思相愛の関係になり……ただ一度とはいえ肉体関係も持った男である。
美緒の手が胸に伸びる。服の上からやわやわと触り、すぐにやめる。
「あぅ……」
してはいけないことだと解っているものの、つい自然と手が行ってしまう。
「……こーすけ……………………」
美緒は写真を置き布団に横になると、もう一度おずおずと胸に手を伸ばした。
掌を当て揉むと言うよりは擦る、そういった動きで身体に刺激を与える。
「はァ……」
熱い息を吐き、動きが少し速くなる。身体に火がついてしまったのかスイッチが入ってしまったのか、既にその動きに躊躇はなかった。
シャツの下に手を入れ、直接胸に触れる。
「んっ……」
小さな胸の中でひときわその存在を主張している、乳首。
偶然爪がその乳首を引っ掻き、今度はそれを機に乳首をつまむ。親指と中指で挟み、人差し指で頂点を擦る。一瞬背中に鳥肌が立ち、息が止まる。
その後大きく息を吐くと美緒は再び視線を写真へと移した。
「ここから……こう……」
あの日、耕介が自分を優しく愛撫してくれたのになぞり、自らの身体に触れる。
『美緒……きれいだよ……』
それはいつの言葉だっただろうか。美緒の頭の中で耕介の言葉がこだまする。
両足を突っ張って腰を浮かせ、左手としっぽでもどかしそうにスパッツを降ろすと、美緒は下着の上から秘部に手を添えた。
陰核を指で優しくしごく。性電気が走り指の動きが暫し止まるが、再び今度は先ほどよりも大胆に触れる。
指が粘液質のものに触れる感覚、それにつれて全身が熱を帯びていく。
そしてそれはすぐに下着にも染みを作っていった。
「……んしょっと」
そして美緒は下着の中に手を入れ場所を定めた。
「んくっ……」
くちっ、という粘液質の音とともに指は美緒の体内に飲み込まれていった。
きゅうきゅうと締め付ける抵抗を無視して指を体奥へと進めるに従い、触れている部分の感触が微妙に変化してくる。
その感触がざらざらとしたものに変わると同時に、こつん、と指が行き止まりに届く。
「ふぁっ……む」
美緒は毛布をかみしめて必死で大きくなりそうな声を押し殺した。
指を慌てて引き抜こうとするが、その動きがまた快感を呼ぶ。
「っ!!」
休ませていたもう片方の手が陰核を剥き出してそれを擦りあげる。
微かな痛みを伴い、美緒の身体が歓喜に震える。
「むぁ……ふ」
陰核をつまみ上げる動きに変えると同時に、――狭さとしてはぎりぎり入る大きさだったが――美緒は胎内に入れる指の本数を増やしていた。
両方の手を動かすスピードが次第に上がってくる。
くちゅっ、ちゅぷっ、にちゅっ、ぬちゅっ……
毛布越しの吐息も荒くなり、そして美緒は全身で自らを愛撫し、全身で感じていた。
ベッドの隣りに置いてある低いテーブルの上のペンがカタカタと音を立てる。
「んふ……ん……んっ、んっ、んっ、んっんっんっんっ……」
ベッドについていた脚が自然と持ち上がり、
「ーーーーーーーーっ!!」
その瞬間、みし、というベッドの軋む音と共に、美緒はイったのだった。
とす、と脚がベッドにつき、美緒は荒く息を吐いていた。
「はぁ……」
しばらくして美緒は上半身を起こしてため息を付く。
「あうー」
そして再びごろりと横になり、男の事を思い出しながらつぶやいた。
「またやってしまったのだ……む。これも全部、こーすけのせーなのだ…」
あとがき
ヒロインは趣味に走ってとらハ2の、陣内美緒です。
同じ台詞を繰り返さずに、尚かつ不自然にならないようにするのが難しかったです。
年単位で久しぶりに最後までかき上げたSSが18禁モノだというのは非常に微妙な心情です。
最初の辺りと最後の台詞だけででも「美緒らしさ」が出てくれれば幸いと思っています。
2001/04/21 SATYOS