
正直なところ、もうハゲ始めてるっていうだけで人生おしまいみたいなモンなのだが、自殺でもしない限り人生は続く。
そんなワケで、現実を直視すると、このハゲってヤツと付き合って行くしかないのだ。そのための方法を、WWWページを巡っていろいろ調べた。
その結果をお知らせしよう。
<その1、隠す。>
言わずと知れた、「カツラ」ですな。いろいろ調べたところ、これはかなりお金がかかる。アデランスとか行くと、「連続して使ってると傷みが早いから、3つくらい持っていた方がいい」とか言われて、50〜60万×3くらいお金がかかる。しかも、使っていれば夏は蒸れる。毛根は完全に死滅。バレたときすげぇカッコワルイ。そこらへんを考え合わせると、かなり×っぽい。
<その2、生やす。>
最近、大正製薬から発売されて話題になっているのが「RiUP」。「ミノキシジル」という成分が1%配合されていて、かなり効く、との評判。しかし…RiUPを実際に使っている人の集まるページを見てみると、なんだか…という感じ。他にも、欧米で発売されているアップジョン社の「ロゲイン(RoGaine)」というのもあり、こちらはミノキシジルが2〜5%配合されている。そのどれもが「使い始めはかなり抜ける」らしく、その後も「産毛が生えてきた」とか、そんな感じ。実際生えている人もいるのだが、使えば使うほどハゲてきてる人、副作用でヒドいこと(指先が痺れる、猛烈に頭皮が痒くなるなど)になっちゃってる人、色々。必ずプラス方向には働くという確証がない上に、かなり金額も張る。(半年分で15,000〜35,000円くらいか)ギャンブル性が高く、最初かなり抜ける、という段階を我慢できるかどうかもあまり自信がない。ペンディング△。
<その3、ケアする。>
ま、「現状維持」を最大の目的とした手段ですな。具体的な行動としては
こんなところですか。お金がほとんどかからないけど、これを守ったからって進行が止まるとは限らないんだよなぁ…。ま、やって悪いということはないのだが。一応◎。
<その4、いっそ剃る。>
ある意味ショック療法。別にスキンヘッドなのはいいけど、これで会社員が続けられるのか?ちょっと疑問…。
「世界を見まわしても、これほどハゲを気にするのは日本人だけだ。」
Webページを見ていると、こんな記述をよく見かける。欧米人はハゲに対してそんなに後ろめたさを感じないというのだ。
でも、なんか、それって当たり前じゃないだろうか? ボクは、それは肌の色と髪の毛の色の組み合わせに起因するところが大きいと思うのだ。欧米人の中で、白人は髪の色が金(黄色)・銀(白色)で、肌はとうぜん白い(多少赤みがかってはいるが)。この組み合わせは、色的に近く、違和感がない。これは、黒人にも言える。黒人は肌が黒く(真っ黒じゃないけどね)、髪の毛も基本的に黒い。これも違和感がない。しかし。アジア系の人は、いわゆる「肌色」に漆黒の髪なのだ。この組み合わせだと、黒は目立つ。ある/ないが一目瞭然だ。そんなワケで、黄色人種に生まれてくるってのはある意味不幸かもしれない、と、今日の帰り道に前頭部の髪がキレイさっぱりなくなっているにもかかわらず全然カッコ悪い感じがしない白人男性を見ながら思いました。
さて、飲み会から帰ってきて。いつも通り、ネットには繋いだ。しかし、いつも行ってるチャットにはなんか行けなかった。昨日と別段変わらないはずなのに、自分の背中にはでっかく「ハゲ」のレッテルが貼られているような気になった。オンラインチャットだから、相手からは顔が見えない。それなのに、「なんだよ、ハゲ」って言われそうな気がして仕方なかったのだ。
そして、月曜日。社会人であるボクは、もちろん出社した。
で、実際会社に1日居てみて。なんか気になる。先週の金曜日から急速にハゲたワケじゃないだろう。しかし…なんか、会社の人の視線がオレの髪の方に来てるような気がする。気を抜くと「薄くなったねぇ」って声を掛けられるような気がして、なんとなく人を避ける。ああ、ハゲるって、こういうことだったんだなぁ…。
まだ社会人になって日の浅いボクは、まだスーツ上下を1着しか持っていない。もちろん、替えのスーツが最低1着はいるところだ。しかし…なんか、洋服屋に行きたくない。すごい引け目を感じるのだ。
人はハゲると、急速にオシャレに対する興味を失うそうだ。そりゃそうだろう。ファッショナブルだろうかセンスが良かろうが、ハゲてればそんなモノは台無しだ。無意味だ。お店にだって、なんか行き辛い。オシャレなショップであればあるほど、店員が「なんだよこのハゲ。テメェに売るものなんかウチにはねえんだ。さっさと出て行け」と思ってるような気がしてくる。
「お前、頭頂部薄くなってない?ヤバイよ。」
先週、会社の人に、言われた。ドキッとした。心拍数が一気に上がり、冷や汗が流れた。
ボクの家は、父方・母方の祖父、父がみんな髪の毛の薄い、いわゆる「ハゲの家系」だったので、比較的小さい頃から髪のことを気にしていた。子供の頃は、直毛だった。高校生になった頃、いきなりクセッ毛に変わった。ちょっとアセッたが、姉・兄とも天然パーマだったので、「戻っただけかもしれない」と、あんまり気に留めなかった。
初めて「ヤバい」と思ったのは、18くらいの頃だったろうか。抜け毛が増えたような気がした。気がしただけかもしれない。シャンプーした後にシャワーに手をかけるとき、手のひらについた抜け毛が気になった。髪の毛をすすいだときに、顔を伝う抜け毛が気になった。アセッた。なんか落ち着かない。将来に不安を感じた。
でも、時はそのまま過ぎていった。鏡を覗くたびにちょっとずつ薄くなってきているような気がしたが、とりあえず髪の毛はあった。
しかし…今年に入って、なんかはっきり薄くなった。「気がした」だけではない。客観的に見ても、はっきりしていた。具体的に言うと、ソリコミが入ったような感じにプラスして、前頭部の髪の毛の密度が薄くなった。光りに当ててみると、地肌の部分が見える。シャンプーして乾かした直後はいいのだが、時間が経つにつれて、例えば退社直前の時間帯に鏡を覗くと、かなり地肌が見えるのだ。
ただ、信じたくなかった。「気にしてるからそう見えるだけだ」と自分に言い聞かせた。しかし…冒頭のセリフで、その思い込みは打ち砕かれた。イヤーな冷や汗が流れた。それどころか、体が震えているような気がした。目の前が真っ暗になった。その後も会社の人は何か喋っていたが、比喩ではなく、なんか遠くで喋ってるように感じられた。
さて、そして今日。久しぶりに友人に会った。3人で会ったのだが、1人(友人A)は1ヶ月半ぶり、もう1人(友人B)は5ヶ月ぶりぐらいだったろうか。冒頭の件があってから、友人Aには、「ハゲてきてタイヘンで〜す」と、冗談ぽく書いてメールを出した。正直なところ、会ってから言われるよりも先に言ってしまおう、というのがあった。1ヶ月半ぶりだし、「お前ハゲたね〜」と、いきなり言われたりはしないだろう。自覚し始めてからだって会ってるのだから。そこで「あんまり気にすることはないよ」と、言ってもらいたかったのかもしれない。心の底では。しかし…
まずは友人Aと先に合流。下りエスカレーターで前にいたオレの頭を見て、「けっこうキてるね」と友人Aは言った。また、愕然とした。あとはオキマリの、心拍数上昇→冷や汗→震え→目の前真っ暗→足に力入らず、だ。後悔した。飲もうなんて言わなきゃよかった。なんかもう一生出歩きたくない気分になった。シャレ抜きで泣きそうになった。もう憂鬱どころの話ではない。ソッコーで家に帰ってしまいたい気分だった。そのあと、友人Bにも言われた。…もうこれ以上は書く気力すらない。
後日、ハゲの悩みを抱えている人のWebページを見た。ハゲてきている、と宣告を受けた後、「膝から崩れ落ちて、しばらく歩けなかった。」と書いてあった。何を大袈裟な、と思う人もいるかもしれない。
しかし…自分でその立場になってみると、その気持ちはよく分かる。将来のことを考えると、全身が脱力感に襲われるのだ。
正直なところ、殺人者の方がまだマシなんじゃないだろうか、とすら思う。普通に生活している分には、人には殺人者かどうかなんか分からない。しかし、ハゲは一目瞭然だ。これからずっと、「笑い者」として生きていくんだろうか。ちょっと、耐えられないかもしれない。