メモリーを96MBに増設しているのに、すぐに「リソースが足りない」とエラーが出ます。システムリソースを増加させる方法を教えてください。
結論から言いますと、「システムリソース」と全体のメモリー容量とは直接に関係がありません。ですから、仮にメモリーを128MB、256MB、384MBと増設していったとしても、システムリソースを増やすことはできません。
「システムリソース」をひとことで言うと、WindowsとWindows対応アプリケーションを構成している共通要素を管理するため、一定の枠内に収められた“メモリー領域”のことです。
ウインドウ枠にあるボタン・タイトルバー、メニューバー、デスクトップやタスクバーにあるアイコン、ダイアログボックスを構成するリストボックスなどの部品、登録されているフォントなどが、「システムリソース」として定められたメモリー領域で管理されているのです。
実は、Windows3.1時代は、このシステムリソースのどの構成要素もすべて64KBという制限に縛られていたため、アプリケーションを複数立ち上げると、全体のメモリーが足りなくなる前に、システムリソースが先になくなってしまうという宿命的かつ根本的な課題がありました。
Windows95/98になって、システムリソースの制限が大幅に緩和されました。ただし、「大幅に緩和」されてはいても、無制限になったわけではありません。
システムリソースの構成要素の一部は無制限になっても、別の一部には、緩和されただけで制限が残っているものがあるのです。さらなるシステムリソースの「制限撤廃」を望むには、次の(もしくはその次の)Windows登場を待つしかないでしょう。
システムリソースについては、今のところ節約して使うしかありません。節約に努めているにもかかわらず、システムリソースがすぐなくなってしまうという場合には、特定のアプリケーションもしくは特定の常駐ツールが原因となっていることがあります。
Windowsに付属するツール「リソースメーター」やNorton Utilitiesにある「System Doctor」などのツールを使って、アプリケーションの起動前後、常駐ツールの起動前後でどのように変化するかチェックしてみるとよいでしょう。場合によっては、アプリケーション側の不具合ということもあり得ます。
さて、システムリソースを節約する方法ですが、これが絶対、というわけではありませんが、経験的なシステムリソース節約のためチェック項目をいくつかあげておきます。
(1)デスクトップのアイコン、スタートメニュー項目を整理する
デスクトップにおかれたアイコンはシステムリソースをかなり消費するようです。できるだけきれいにしておきましょう。スタートメニューも、各項目に小さなアイコンが使われており、これもわずかながらリソースを食います。不要な項目は徹底的に整理するとよいでしょう。
(2)不要な常駐ツールを起動させない
不要と思われる常駐ツールをスタートアップなどで起動させないようにします。
Microsoft Officeにある「Microsoft FindFast」、一太郎Office9にある「JSクイックサーチ自動更新」などは、はずしておいてもあまり問題はないでしょう。これらはファイルを高速検索するために必要なツールですが、ふだんはまず使わないと思います。
なお、役割のわからない常駐ツールを不用意に止めてしまうと、アプリが正常動作しなくなる可能性もあります。スタートアップ内のファイルをいきなり捨てたりせず、別のフォルダに移動しておいて、復旧できるようにしておくことをお勧めします。
(3)使わない英文フォントを削除する
これは上級者向けの手法です。自信がない場合は敬遠したほうが無難です。
例えばMS Officeをインストールすると、たくさんの種類の英文TrueTypeフォントが自動的に登録されます。こうしたフォントはハードディスクの容量ばかりでなく、システムリソースも消費します。不要と思われる英文TrueTypeフォントなどは、削除しておくとよいでしょう。
フォントはc:\Windows\fontsフォルダに保存されています。フォントファイルをダブルクリックすると、サンプルが表示されます。フォントファイルを削除するときは、フォントファイルを通常のファイルと同様、削除してしまえばOKです。
ただし、削除するとまずいフォントがありますから注意してください。削除できるのは[T]マークのTrueTypeフォントです。TerminalやMS SansSerifなど[A]マークのアイコンは、ビットマップフォントであり、こちらは削除しないようにしてください。またWindows標準のTimes
New Roman、Arialや、MSゴシック、MS明朝など、Windows必須のTrueTypeフォントは削除してはなりません。
(4)コンベンショナルメモリーを広げる
これも上級者向けの手法です。MS-DOSの知識を豊富にお持ちの方は試してみてください。
Windows95/98が起動する前のコンベンショナルメモリー(640KB以下のメモリーの空き領域のこと)が、必要以上に少なくなっているだけで、システムリソースに支障をきたすケースもあります。
起動時に[F8]キーを押して表示される起動メニューからA「command prompt only(コマンドプロンプト)」を選び、その後、MEMコマンドでどのくらいコンベンショナルメモリーが残っているかチェックしてみます。550〜610KB程度あればまず問題ありませんが、大幅に下回っている場合は、CONFIG.SYSやAUTOEXEC.BATを入念にチェックしてみましょう。MS-DOS用のCD-ROMドライバーなどが無駄に登録されていないかを見てみる必要があります。
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