倒れこそしなかったものの僕自身昼の7.4マイルで足はガクガクだった。コールドスプレーで足を冷やし、念入りにストレッチをしたあと約4時間程度の仮眠にはいった。翌朝5時、全員車に荷物を詰めこみパーソンズ宅を出発。しかしここで新たに2人のランナーが戦線離脱。リックは自宅へ帰り、前日の一本目のレースででかかとを痛めていたパットはバンでゴールまで皆についていくが走るのは無理な状態だった。
メンバーはついに8人。バンは第28区のスタート地点に向かい、ここから35区までの8区間をそれぞれが走り、最後の36区を全員で走ろう、という作戦だ。午前6時半頃28区スタート地点をダンがスタートする。係員に事情を話し、資格は失ったが走らせてくれと頼むとそれはいいことだと大賛成。快く認めてくれた。くしくも28区スタート午前6時半はスタート前の予定時刻とほぼ同じペースだった。アクシデントが無ければ全区間走りながら今ごろここを通過していたはずなわけだ。
ところがここで我々は恐るべき事実を係員から知らされることとなる。なんと昨日のスタート以来、この地点を通過したチームはたったの1チームしかなく、我々が2番目だという。これだけでもこのレースがいかに過酷かを充分に物語っている。しかもだ、なんとそのトップのチームとはなんと12人ではなくたった3人でこのレースに臨んでいるという。それが本当なら一人あたり66マイルを走っている計算になる。なんという鉄人、なんというスーパーアスリート野郎ども。これはもはや速いとかタフというレベルを超越している。たった3人で一体いつ食って寝ているというのだ。