IBM ThinkPad530CS AMD 5x86換装記
IBMのノートパソコンであるThinkPad530CSのCPUをAMD 5x86に換装してみましたので、そのレポートです。
注意:改造の責任は改造した本人が負うことをお忘れなく。当方は一切の責任は負いません。
1.準備
2.工具
- 半田こて 15W 先細のもの (HAKKO DASH No.N452)
- 半田こて 30W
- 半田吸い取り線 (HODAN No.3737 1.3mm×1.5m)
- ピンセット 先細のもの (ENGINEER No.88-J)
- 半田 0.3mm (太洋電機 SE-06003 線径0.3mm)
- 小型の+ドライバー
- 5mm のナットドライバー (HODAN D-854)
- 家庭電気器具用フラックス (太洋電機 BS-55)
- プリント基板用フラックス洗浄剤 (太洋電機 BS-R20B)
- 工業用ドライヤー (SURE プラジェット208A)
- ミノムシクリップが両端についたコード (赤・黒1本づつ)
- まち針(裁縫に使うもの) 2本
- テスター
- ガムテープ
- ルーペ
3.材料
- AMD-X5-133SFZ
- チップ抵抗 0Ω
- ラッピングワイヤー 少々
4.作業手順
- 本体の分解
本体の分解は、NIFTY-ServeのFPCUMのデータライブラリに登録されているThinkPad 530CS私製分解マニュアル(V1.1)を参照して行いました。非常によくできているマニュアルで本当に役に立ちました。作者であるpaper moonさんに感謝します。おかげさまで、キーボードの爪を折ることはありませんでした。あと、分解中にバックアップ用電池類は全部取り外しました。
- CPUの取り外し
今回の改造にあたっては工業用ドライヤーを新規購入しました。基板にダメージを与えないようにするためには最良の方法だと思ったからです。また、失敗したときもCPUの取り外しが容易ですし、保険と思って購入しました。
DOS/Vマガジンにあったように、CPUの周りをガムテープでマスクし、他の部品に熱を与えないようにしましたが、ドライヤを当てすぎて、ガムテープが溶けてしまい、チップ部品や基板にガムテープの粘着剤が付着してしまいました。今のところ動作には影響はないようですが、このようなことがないように注意しましょう。また、システムボードの CPUの裏面にPCMCIAのソケットやハードディスクが取り付けられています、これも取り外して行わないと、ドライヤーの熱でビニール類が溶けてしまいます。
取り外しは半田が溶けたなと思ったときに、ピンセットでひょいとつまみあげて外しました。非常に簡単に取り外せます。でも、熱の与えすぎには注意が必要です。
- CPUの取り付け
慎重にピンをあわせたつもりだったのですが、少しづつピンの位置とランドの位置がずれてきてしまいました。今回はなんとかピンを少しずらしてブリッジしないようにしましたが、位置合わせは納得いくまでやりましょう。半田は細いものを使って、1本1本つけていきました。ブリッジをした場合は、吸いとり線や半田を使ってなんとか取り除きました。
- 取り付け確認
ミノムシクリップを両端につけたコードにテスタ棒とまち針をとりつけ、針の先でチェックを行いました。
第一段階は CPUのピンの根元とプリント基板のランドの導通チェックです。私のテスタは 0Ωの場合、ブザーが鳴るモードがありますので、これを使ってピーと鳴るかで CPUと基板のパターンがうまく接続されているかを確認しました。ここで、うまくつながっていない部分が見つかったら、半田こてを当てて、必要であれば半田をつけました。
第ニ段階は両側のランドがショートしていないかを確認します。このときもテスタにまち針をつけたもので確認しますが、ルーペで拡大して見てもショートしていない場合は、CPUのデータシートと見比べて、Vcc,Vssなど同じ役割をしているものであればOKとします。
また、133MHz動作をさせるためにR83に0Ωのチップ抵抗を取り付けた場合は、CLKMULはVccに接続されることになりますので、これもOKとします。
ここまでの確認が終わった時点で、システムボードと DSPボードを接続し、システムボードにスピーカーを取り付けて電源を投入しました。運が良ければこの時点でいつものブザー音が鳴ると思いますが、私の場合は見事にブザー音は鳴りませんでした。
しかたないので、もう一度システムボードの CPUを確認したところ、導通したりしなかったりした場所を見つけたので、そこをもう一度半田付けして電源を入れたところ、長いピーという音が1回鳴って、しばらくして短いピー音が1回鳴りました。
LEDを見るとHDDのアクセスランプが点灯しっぱなしです。これはおかしいと TP530CSの保守マニュアルでブザー音のなり方をもとに原因を調べてみたところ、該当する鳴りかたが書いてありませんでした。でも、ブザーが鳴ったということは CPUが動き出して、POSTを実行しはじめたのだろうと判断して、あと一歩だぁと、もう一度 CPUのまわりをルーペで確認してみたところ、 CPUのランドと近くのスルーホールの穴の間に細い線材があってショートしているような雰囲気です。この線材を半田こてで取り去り、電源を投入したところ、ブザーがピー、ピーと2回鳴りました。 LEDの点灯も問題ないようなので、一回電源を切り、 LCDユニットとキーボードを仮付けして、電源を入れたところ、ようやくLCDにPOSTの画面が表示されました。ヤッター!!
- 本体の組み立て
あとは、分解マニュアルの逆の手順で組み立てました。分解中に取り外したバックアップ用電池等も忘れずに取り付けました。
- 動作確認
メモリやバッテリを取り付け、F1キーを押しながら電源を入れてPOSTのTESTを実行しました。結果はOK!!。ようやくTP530CSが復活しました。
5.教訓
とにかくチェックが肝心!
6.参考文献
- DOS/V magazine 1996/11/15号の「PCアップグレード大全」203ページ
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Last Update 9, Feb 1997.
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