OpenBSD/mac68k 2.2のインストール
Last Updated 1999/02/07

 
このページの目次  
[ はじめに ]  
[ Step1: パーティション ]  
[ Step2: Utiltiesの用意 ]  
[ Step3: Mkfs(ファイルシステムの作成) ]  
[ Step4: Installer 1.1f(バイナリファイルの展開) ]  
[ Step5: Booter 1.11.0 (OpenBSDの起動) ]  
[ Step6: Xのインストール ]  
[ 番外編 : ハプニング集 ]  

はじめに  

このページは、Macintosh SE/30 に OpenBSD/mac68k 2.2 をインストールしたときの手順を説明したものです。  

今回インストールした Macitosh の環境は次の通りです。  

Machine : Macitosh SE/30 (68030-16MHz)  
Memory : 16MB  
HD : 700MB (SCSI-ID=1、内蔵)   
CD-ROM : Nakamichi x8 (SCSI-ID=6、外付け、4連装タイプ)  
Ethernet card : ASANTE MacCon  
Accelerator card: DiiMO30-50 (68030-50MHzアクセラレータ)
パーティションを切り直す際には、HDに入っていたデータはなくなってしまいます。あらかじめ、データのバックアップは必ず取ってから、インストール作業を行うようにしましょう。  

なお、このドキュメントでインストールしたOpenBSDのCD-ROMは、UNIX USER 1998年3月号の付録を使用しています。  
また、インストールの際には、OpenBSDに含まれているインストレーション ドキュメントおよび「UNIX USER 1996年10月号 特集:続UNIXが作る新しいMacの世界」 を参考にさせて頂きました。


Step1: パーティション  

OpenBSDをインストールするために、まずパーティションを切り直します。  
OpenBSD用のパーティションとして、「Root」「User」「Swap」の3つを作成します。  

【注意】  
パーティションを切り直すと、ディスクの内容がすべてなくなります。大切なデータが無くなってからでは、元に戻せません。データのバックアップを取ってから、インストール作業を始めて下さい。  

市販またはフリーのフォーマットツール(私は、SCSI Directorを使用)で、ディスクをフォーマットし、パーティションを切ります。  
フォーマットツールの使用方法は、ソフトにより異なります。各ツールのマニュアルを参照して下さい。  
私は、次のようにパーティションを切りました。 
 
 
Partition
Size (MB)
ファイルシステムタイプ
Root slice 0
60
Apple_UNIX_SVR2
User slice 2
500
Apple_UNIX_SVR2
Swap
40
Apple_UNIX_SVR2
MacOS
100
Apple_HFS
*)ドキュメントには、swap は実メモリの2倍にしなさいとあります。  
*)Virtual Memory(仮想メモリ)をoff にします。  
*)32-bit addressingにする必要があります。SE/30のようなDirtyROMの場合には、Mode32を使います。  
*)DiiMO 030(アクセラレータです) を使っている人は、コントロールパネルでCashをOffに設定して下さい。


Step2: Utiltiesの用意  

次に、MacOSのパーティションの所に、MacOSをインストールします。  
その後、MacOS上に次のファイルをコピーします。  
Mkfs (MKFS145.HQX)  
BSD Install Utility (INSTALSE.HQX)  
BSD/Mac68k Booter (BOOTERSE.HQX)
を StuffIt Expaderなどで解凍します。  
Mkfs_1.45  
Installer 1.1f  
Booter 1.11.0 Folder
が展開されます。  
この時点で、Mkfs_1.45だけが、実行可能なアプリケーションにならなかったため、私は、kankiri で変換しました。この変換でMkfs_1.45は鉛筆を握ったアイコンになります。  

*)kankiriは、DOSやWindows等で拾って来たMac用のバイナリファイルをMacOSで扱えるように変換するツールです。


Step3: Mkfs(ファイルシステムの作成)  

次に、Mkfs_1.45を使って各パーティションにファイルシステムを作成します。  
Mkfs_1.45をダブルクリックして起動し、ファイルシステムを作成するパーティションを選択します。ダイアログが表示されるので、OKボタン、そしてFormatボタンを押します。  
ファイルシステムを作成するパーティションは、  
UNIX Root  
UNIX User
の2つです。  
Swapパーティションに対しては、ファイルシステムの作成は行いません。  

*)Mkfsが起動しないときは、前述のkankiriの説明を参照してください。  
*)ドキュメントには、「Syquestのディスクへのインストールする際にはFAQを参照のこと」の注記があります。  
*)Mkfsはあまり行儀の良いアプリケーションではないとの説明があります。が、個人的には、昔よりずっとまともに動いていると思います。:-)


Step4: Installer 1.1f(バイナリファイルの展開)  

次に、Installer 1.1fを使って各ファイルをインストールします。  
Installer をダブルクリックして起動し、パーティションを選択します。  

1)「Build Devices」を Fileメニューから選択します。  
consoleに  

....  
Done making devices.  
Attempting to create etc/fstab.  
Successfully created etc/fstab.
が表示されるまで待ちます。表示されたらokです。  

2)この状態では、/usr はmountされていないので、この/usrをmountします。  
「mini shell」を Fileメニューから選択します。  

> mount  
/dev/sd0a mounted on /.  
> mkdir /usr  
> mount /dev/sd0g /usr  
/dev/sd0a: Root 'UNIX Root slice 0' at XXX size YYY  
/dev/sd0g: Usr 'UNIX Usr slice 2' at XXX size YYY  
/dev/sd0b: Swap 'Swap' at XXX size YYY  
/dev/sd0d: HFS 'MacOS' at XXX size YYY  
> mount  
/dev/sd0a mounted on /.  
/dev/sd0g mounted on /usr.  
> quit
*)OpenBSD付属のドキュメントには、「mount /dev/sd0b /usr」と書いてありますが、これでは爆弾アイコンが表示されてしまいます。  
「/dev/sd0g」をmountしましょう。  

3)fstabを変更します。  
「mini shell」内で、次の操作を行います。  

> fstab force  
> cat etc/fstab   
.....  
/dev/sd0g /usr ffs rw 1 2  
.....
---> /dev/sd0gの行があるかどうかを確認します。
> sync  
> quit
4)バイナリをインストールします。  
Fileメニューから「Install」を選択します。  
BSDGENER.TGZ  
BASE22.TGZ  
ETC22.TGZ
これだけでも、1時間以上はかかります。とりあえず、これらの必要最小限のセットをインストールして、起動するかどうかをチェックした方が良いでしょう。  

*)BSDGENER.TGZは、GENERICカーネルです。通常はこちらを使います。  
*)BSDGENEB.TGZは、SCSIドライバーが'sbc'になっています。


Step5: Booter 1.11.0 (OpenBSDの起動)  

無事、3つのバイナリファイルが展開できたら、ブートできるかどうか試して見ます。  

Fileメニューから「quit」を選択してInstaller 1.1f を終了し、Booter 1.11.0 をダブルクリックで起動します。  
このBooterはNetBSDのものを流用している(そのもの)ようなので、次の設定値を変更する必要があります。  

Boot: NetBSD -> BSD
その他の値は、特に気にする必要がないでしょう。  
OKボタンを押して設定した後、「option」メニューから「boot」を選ぶと OpenBSDがブート...されるはずです :-)  
login:
が表示されたら、一応インストールに成功しているでしょう。  
login:root  
password:(returnのみ)
でログインできます。その後、  
#/sbin/shutdown -r now
で、一度リブートします。MacOSが再起動しますので、残りのバイナリファイルについても Installer 1.1fを使って同様に展開していきます。  

【注意】  
再起動をすると /usr がmountされていない状態になります。  
Installer1.1fの「mini shell」から  

> mount /dev/sd0g /usr
で /usr をmount してから、バイナリファイルを展開して下さい。

Step6: Xのインストール  

MacOS 上で、Installer1.1fを起動させます。  
ファイルメニューの「mini shell」を選択し、  
> mount /dev/sd0g /usr  
> cpin Macitosh:x11r6.tgz /x11r6.tgz  
> cat x11r6.tgz | (cd /usr;tar zxf -)
で X 関連のバイナリファイルを展開します。
*) 「Macintosh:x11r6.tgz」のパスは、ファイルの場所に合わせて指定してください。

番外編 : ハプニング集  

OpenBSDのインストールは、当初 2GBのディスクを使って試みました。  
が、この「番外編」で紹介するような現象が起こったため、結局挫折し、 700MBのディスクに入れ換えてしまいました。  
(このページの「パーティション」〜「X」までのインストール記は、700MBディスクへのものです。)  
参考のため、以下に、うまくいかなかった2GBディスクへのインストールと対処方法(と思われる方法)を紹介します。  

ちなみに、2GBディスクのパーティションは、このように切っていました。  
  
 
Partition
Size (MB)
ファイルシステムタイプ
Root slice 0
300
Apple_UNIX_SVR2
User slice 2
1140
Apple_UNIX_SVR2
Swap
50
Apple_UNIX_SVR2
MacOS
523
Apple_HFS
 
 

<< ハプニングその1 >>  
バイナリファイルを展開している途中で、爆弾アイコンが表示されてしまいました。  
爆弾アイコンが出るのは、かならず、 BASE22.TGZの /usr/share/doc/psd/12.make を展開したところのようです。  
-----------------------------------  
* Sorry, a system error ocurred.   
| "Installer 1.1f"  
○ unimpletented trap  
-----------------------------------
私は次の方法で切り抜けました。  

爆弾が出た後、とりあえずリセット。リブート後、 Installer をダブルクリックして起動します。  
Fileメニューから「mini shell」を選択し、そのMiniShellで、/usrをmountします。  

> mount /dev/sd0g /usr  
/dev/sd0a: Root 'UNIX Root slice 0' at 144 size 614400  
/dev/sd0g: Usr 'UNIX Usr slice 2' at 614400 size 2334720  
/dev/sd0b: Swap 'Swap' at 2949264 size 102400  
/dev/sd0d: HFS 'MacOS' at 3051664 size 1073072  
> quit
Fileメニューから「Install」を選択して、  
ETC22.TGZ
をインストールします。  

ここで荒技を使うことにしました。  
失敗したbase22.tgzをBSDのファイルシステム上に持っていき、そこでbase22.tgzを展開します。  
BASE22.TGZをBSD上にコピーするため、 Fileメニューから「mini shell」を選択します。  

> cpin Macintosh:openbsd:base22.tgz base22.tgz
*)Macintosh:openbsd:base22.tgz はMacOS上のパスです。このパスは、base22.tgzファイルが置かれている場所に合わせて指定します。  

これで、base22.tgz がBSD上の '/' に置かれました。  

ブートするために bsd ファイルを / に置きます。  

> cd /usr/src/sys/arch/mac68k/compile/GENERIC/  
> cpout bsd Macintosh:bsd  
> cpin Macintosh:bsd bsd
Booter を起動し、メニューからbootを選択します。  
Boot : bsd
を設定し、メニューからbootを選択すると、bootされます。  

この時点で、etc22.tgz、base22.tgz、bsdファイルが展開され、OpenBSDが起動したことになります。ただし、base22.tgz は途中までですが。  

OpenBSDにログインし、base22.tgzを再度展開します。  

login:root  
password:(returnのみ)
でログインし、その後、  
# cd /  
# mount /dev/sd0g /usr  
# tar zxvf base22.tgz
で、展開できました。めでたし、めでたし。  

後で、NetBSDのFAQを眺めていたら、同様の方法が紹介されていました。  
どうも、1GB以上のディスクを使った場合に生じることがある現象のようです。

<< ハプニングその2 >>  
ハプニングその1の後、起動はするのですが、次のメッセージが表示されてしまいました。  

ncrscsi 0: Resetting SCSI-bus (Timeout> waiting for phase-change)  

この対処方法を NetBSDのMLを探してみると、次のようなものが見つかりました。  

--------- 引用 [ここから] ----------------  
Date: Sun, 24 Mar 1996 01:06:13 -0600 (CST)  
From: Scott Reynolds <scottr@edsi.org>  
Subject: Re: Weird scsi errors...  

On Sat, 23 Mar 1996, Jell-O wrote:  

> Another error (I don't know if it's related or not) that I got after the  
> system was idle for about ten minutes was the following:  
  
> Mar 23 20:44:46 myname /netbsd: ncrscsi 0: Resetting SCSI-bus (Timeout  
> waiting for phase-change)  
  
> After the crashes when the HD light stays high, I've had problems with  
> files and directories getting corrupted.  

This sounds like what I've seen a number of times. I don't know why, and   
I can't generally reproduce it easily, but one key difference is that in   
my case it's always after I've been driving the disk relatively hard.   
I've seen that same reset message, though.  

I have a feeling that it's related to SCSI reselect, which is implemented   
in the 1.1 and -current SCSI drivers. My alternative driver, the 'sbc'   
driver, doesn't handle disconnect/reselect and doesn't have this   
particular problem. Unfortunately this causes other problems like clock   
slowdowns and poor responsiveness when using a slow SCSI device, e.g. a   
tape drive.  

I wish I had an answer for you. At least I'm not insane, though. :-)  

--scott  
--------- 引用 [ここまで] ----------------

GENERICのSCSIドライバーは ncrscsiですが、これではなく sbcのドライバーでトライしてみる価値がありそうです。  
BSD から抜けて、再度MacOSで立ち上げます。  
login : root  
# halt -q
MacOS起動後、 Installer をダブルクリックして起動します。  
Fileメニューから「mini shell」を選択し、そのMiniShellで、/usrをmountします。  
> mount /dev/sd0g /usr  
/dev/sd0a: Root 'UNIX Root slice 0' at 144 size 614400  
/dev/sd0g: Usr 'UNIX Usr slice 2' at 614400 size 2334720  
/dev/sd0b: Swap 'Swap' at 2949264 size 102400  
/dev/sd0d: HFS 'MacOS' at 3051664 size 1073072  
> quit
Fileメニューから「Install」を選択して、  
BSDGENEB.TGZ
をインストールします。  

*)BSDGENEB.TGZは、SCSIドライバーが'sbc'になっています。  

ブートするために bsd ファイルを / に置きます。  

> cd /usr/src/sys/arch/mac68k/compile/GENERIC/  
> cpout bsd Macintosh:bsd  
> cpin Macintosh:bsd bsd
このカーネルでブートさせてみましたが、みごとブートの途中でこけてしまいました。  
どうも、うまく回避できそうにないので、結局 このディスクをあきらめて、700MBの違うディスクを使うことにしました。

これで、OpenBSDのインストール第一段階は完了です。  
この後、ユーザー登録、ネットワーク設定等のおもしろい世界が待っています。  
Happy Hacking !
 

作成:1998.6.15.  
改訂:1998.9.28.  

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