Voodoo2 SLIの限界
発売から1年以上経過したVoodoo2カードは、発売当時から「高速なCPUでのみ
その真価を発揮する」と言われてきました。
では、Voodoo2には限界がないのでしょうか?
CPUは500MHz時代に突入しており、このようなCPUでVoodoo2をドライブすると
どの程度の速度向上か見込めるのか試験してみました。
まずは、下の表をご覧ください。
非常に興味深い結果が得られました。
なお、今回の測定環境は
Pentium3 575MHz (115MHz x 5 / PCI 38.3MHz)
Pentium3 600MHz (120MHz x 5 / PCI 40.0MHz)
Pentium3 620MHz (124MHz x 5 / PCI 41.3MHz)
で行っていますが、
以前の測定環境と異なる点が多く存在します。
例えばサウンドカードやゲームのバージョンやドライバ類です。
したがって、「Voodoo2 SLI考察」や「UNREAL 3D ENGINE」の測定結果と直接比較
することは難しいと思います。
QUAKE2の環境設定
OPTION
cd music : disabled
sound quality : high
sound compatibility : max performance
crosshair : cross
use joystick : no
VIDEO
driver : 3Dfx OpenGL
fullscreen : no
texture quality : max
8-bit textures : no
sync every frame : no
QUAKE2の場合(575MHz)
| 解像度 | Clock | HEAVY | LIGHT |
| 640 x 480 | 95 | 124.1 | 159.0 |
| 800 x 600 | 95 | 104.0 | 131.4 |
| 1024 x 768 | 95 | 69.7 | 84.7 |
| 640 x 480 | 105 | 127.1 | 160.7 |
| 800 x 600 | 105 | 112.0 | 142.7 |
| 1024 x 768 | 105 | 78.3 | 95.4 |
QUAKE2の場合(600MHz)
| 解像度 | Clock | HEAVY | LIGHT |
| 640 x 480 | 95 | 128.0 | 164.6 |
| 800 x 600 | 95 | 105.0 | 132.2 |
| 1024 x 768 | 95 | 69.7 | 84.8 |
| 640 x 480 | 105 | 131.1 | 166.1 |
| 800 x 600 | 105 | 114.0 | 144.4 |
| 1024 x 768 | 105 | 78.4 | 95.5 |
QUAKE2の場合(620MHz)
| 解像度 | Clock | HEAVY | LIGHT |
| 640 x 480 | 95 | 129.7 | 166.3 |
| 800 x 600 | 95 | 105.4 | 132.2 |
| 1024 x 768 | 95 | 69.7 | 84.8 |
| 640 x 480 | 105 | 133.1 | 169.6 |
| 800 x 600 | 105 | 114.4 | 144.9 |
| 1024 x 768 | 105 | 78.4 | 95.5 |
この結果をご覧になってどのように感じますか?
1.Voodoo2の動作クロックが95MHzと105MHzでの差が大きくなっている。
2.1024x768の解像度ではもっと遅いCPUと比べてほとんど性能向上していない。
といった傾向が見えています。
まず、1.について考えてみると従来の「Voodoo2のOverClockは無意味」という
考えが否定できます。
800x600以上の解像度で動作クロック95MHzと105MHzの差がはっきりわかります。
以前の環境ではありえなかった現象です。
2.については高解像度において、Voodoo2が飽和していることをはっきり
示すものです。
つまり、
「Voodoo2 SLIによる1024x768を常用するパワーゲーマーにとって、Pentium3 620MHz
は不必要に高速である」
ということになります。
なお、640x480程度の解像度ではVoodoo2 SLIにとってはたやすい仕事である為、
CPUクロックなりの速度向上が確認できます。
さらに他のゲームの結果を示します。
CPUクロックは620MHzで計測しました。
UNREALの場合
| 解像度 | Clock | フレームレート |
| 640 x 480 | 105 | 73.19 |
| 800 x 600 | 105 | 58.75 |
| 1024 x 768 | 105 | 50.88 |
SiNの場合
| 解像度 | Clock | フレームレート |
| 640 x 480 | 105 | 49.4 |
| 800 x 600 | 105 | 47.5 |
| 1024 x 768 | 105 | 41.6 |
いずれも640x480のような低解像度では性能の向上を確認できますが、
1024x768ではPentium2 448MHzと変化のないような結果です。
このことからも高解像度ではVoodoo2が飽和してしまったことを示していると
思います。
このままVoodoo2の動作クロックを上げていけば性能は向上します。
しかし、110MHzを超えるクロックを設定できるケースはまれかと思われます。
事実上の「Voodoo2の限界が来た」ということに
なると考えます。
Voodoo2 SLIユーザにとって最適なCPUは「Pentium2 450MHz」から「Pentium3 500MHz」
あたりであると考えられます。
それ以上のCPU速度は無意味となりかねません。
もちろん、Voodoo2 SLIの絶対的な性能は現在も
色褪せてはいないと思います。
今回の計測で注意して頂きたい点として「外部クロックも上昇している」という
点です。
同じCPUクロックでもPCIバスやメモリバスのクロックを上げればVoodoo2の性能
が向上することを「Voodoo2 SLI考察」で確認しています。
この傾向が本計測時に作用していることに注意して下さい。
この飽和状態を打破することが「Voodoo3」にできるのであれば、ヘビーゲーマーに
とってVoodoo3は重要な存在になると思います。
ヘビーゲーマーの御用達「Voodoo2 SLI」は動作クロックがVoodoo2の1.5倍から2倍
程度になるVoodoo3シリーズへと世代交代の次期がきたのかもしれません。
今回の計測中システムはとても安定しておりハングアップは一度もありませんでした。
しかし、600MHz(120MHz x 5)では計測中にまれですが不正な処理が発生することが
確認できましたので575MHzを常用クロックと判定しました。
その後、Voodoo2の放熱ファンを「吸気+排気」から「排気+排気」に変更したところ
620MHzでもゲーム中に問題がおきることが無くなりました。
written by pentium