Voodoo5のFSAA効果
Voodoo5の機能に「Full Scnen Anti Aliasing」があります。
通常「FSAA」と略されるこの機能は、リアルタイムに画面上のジャギーを取り除き、
スムーズな輪郭線を実現するものです。
この機能は場合によっては画面からシャープな印象を失わせるだけで悪く言えば
「フォーカスの甘いぼやけた画面」になってしまいます。
実際、VoodooGraphicsやVoodoo2の持っていた似て非なる機能は「ミスコンバージェンスの
酷くなったような画質」でした。
Voodoo5の持つFSAAは輪郭線となるポリラインのみに対して働く(と思われる)より本格的
なもので、VoodooGraphicsやVoodoo2のそれとは概念レベルで異なっています。
そこで、本機能のもたらすアドバンテージとビハインドについての考察してみました。
FSAAを有効にすることはとても簡単です。
3dfx Toolsからその効果を4つの形式から選択するだけです。
Single Chip Only
この選択肢を選ぶ理由が見つかりません。
Voodoo5 5500 AGPには2つのVSA-100が実装されていますが、このうちの1つだけを
利用して動作する指定のようです。
Fastest Perfomace
No FSAAと同じです。
デフォルトの設定となるこの選択肢はFSAA効果を利用しないというものです。
以下No-FSAA
2 Sample Anti-Aliasing
2つのポイント間をサンプリングする形式です。
横方向もしくは縦方向にサンプリングをしているものと推測します。
以下2-FSAA
4 Sample Anti-Aliasing
4つのポイント間をサンプリングする形式です。
横方向及び縦方向にサンプリングをしているものと推測します。
以下4-FSAA
既に本機能についての情報が多く見られますが、実際に試してみた結果を示しておきます。
まずは性能面での比較を行いました。
対象となるソフトウェアは「QUAKE III ARENA」でオプション設定はカラーデプス以外高画質設定となっています。
また、解像度は1024x768で行いました。
DEMO001.DM3の計測結果
| FSAA形式 | カラー | 動作クロック | フレームレート |
| No-FSAA | 16 bpp | 180MHz | 86.8 |
| 2-FSAA | 16 bpp | 180MHz | 59.5 |
| 4-FSAA | 16 bpp | 180MHz | 28.3 |
| No-FSAA | 32 bpp | 180MHz | 71.1 |
| 2-FSAA | 32 bpp | 180MHz | 36.8 |
| 4-FSAA | 32 bpp | 180MHz | 14.2 |
DEMO002.DM3の計測結果
| FSAA形式 | カラー | 動作クロック | フレームレート |
| No-FSAA | 16 bpp | 180MHz | 84.1 |
| 2-FSAA | 16 bpp | 180MHz | 60.4 |
| 4-FSAA | 16 bpp | 180MHz | 28.8 |
| No-FSAA | 32 bpp | 180MHz | 72.3 |
| 2-FSAA | 32 bpp | 180MHz | 37.5 |
| 4-FSAA | 32 bpp | 180MHz | 14.5 |
2-FSAAでも16bppならば十分対戦可能ですが、32bppではまともな対戦は不可能です。
4-FSAAではカラーデプスによらず対戦不可能なほど応答性が失なわれます。
1024x768で4-FSAAを利用することは意味がありませんでした。
ここまで応答性が落ちてしまっては使う意味など全くありません。
本機能が「ジャギーを消す」ということから低解像度での利用価値を見る為、640x480でも
計測してみました。
640x480@4-FSAAの計測結果
| デモファイル | カラー | 動作クロック | フレームレート |
| DEMO001.DM3 | 16 bpp | 180MHz | 68.8 |
| DEMO002.DM3 | 16 bpp | 180MHz | 69.4 |
| DEMO001.DM3 | 32 bpp | 180MHz | 43.3 |
| DEMO002.DM3 | 32 bpp | 180MHz | 44.1 |
これは悪くありません。
16bppなら有効にしていても十分対戦可能な応答性が得られます。
FSAAの効果を画質面で確認してみました。
QUAKE III ARENAのオフィシャルマップのスクリーンショットです。
クリックすることで800x600のサイズで確認できます。
No-FSAA

階段部分のジャギーが確認できます。
建物の輪郭及び2つの湾曲したアーチにジャギーが確認できます。
ロケットラウンチャの輪郭線にも微妙なジャギーが確認できます。
4-FSAA

階段部分のジャギーが奇麗に消えています。
建物の輪郭及び2つの湾曲したアーチのジャギーが軽減されています。
ロケットラウンチャの輪郭線のジャギーも軽減されています。
たしかに4-FSAAによるジャギー軽減効果は高いものであることがわかります。
他にもGL-QUAKE,QUAKE II,HALF-LIFEといったMINI-GL及びOpenGL系のゲームでは
この機能が働きます。
対戦では景観を意識する暇は無いと思いますが、シングルプレイではこの4-FSAAによる
美しい表現能力は魅力的です。
しかし、No-FSAAのまま解像度を1024x768等に上げるとそちらの方が美しくそして精密に
見えるということも無視できません。
性能面と画質面を比較し、私のマシン環境と合わせて考えると以下のような結論が
導き出されました。
「解像度を下げてFSAAを有効にするよりは、No-FSAAで解像度を上げる方が良い」
例えば、800x600@2-FSAAでプレイするよりは1024x768@No-FSAAの方が画質及び応答性
に勝るということです。
written by pentium