Voodoo5のT-Buffer効果
VSA-100には「T-Buffer」と呼ばれるエフェクトファンクション群が実装されています。
どのようなファンクションがあるかはコンテンツの「VSA-100について」を参考にして下さい。
ここではそのファンクションの中でもゲームで採用されることで迫力のある効果が期待されて
いた「Motion Blur」効果のテストを行いました。
この効果を利用できるゲームは現在ありませんが QUAKE III ARENA のテストバージョンを
ベースにこの効果を盛り込んだデモが公開されましたので、これを元に検証しています。
<環境構築>
海外のサイト「3D Pulpit」
で公開されている「Q3_Motion_Blur.zip」をダウンロードします。
これは QUAKE III ARENA TEST Version 1.08 (以下Q3TEST 1.08)そのものにMotion Blur効果
を有効にしたパッチが適用されたアーカイブで、このファイルだけでも効果を見ることが出来ます。
今回はサウンドが出力されないことや、スクリーンショットが撮れない問題を含んでいることから
オリジナルの Q3TEST 1.08 を用意してマージすることにしました。
具体的には Q3_Motion_Blur.zip に含まれる次のファイルをオリジナル Q3TEST 1.08 に複写します。
Q3TBUFF/CGAMEX86.DLL -> Q3TEST/CGAMEX86.DLL
Q3TBUFF/QAGAMEX86.DLL -> Q3TEST/QAGAMEX86.DLL
Q3TBUFF/UIX86.DLL -> Q3TEST/UIX86.DLL
Q3TBUFF/DEMOQ3/FXT1 PAK0.PK3 -> Q3TEST/DEMOQ3/FXT1 PAK0.PK3
これでサウンドが出力され、スクリーンショットも撮ることが出来るようになります。
また、添付のバッチファイルには4-FSAAに設定するようになっていますが、その必要はありません。
No-FSAAでもMotion Blur効果は有効です。
<効果>
まずはスクリーンショットをご覧ください。


キャラクターや武器などのオブジェクトは動くたびに残像が表示されます。
よりダイナミックな表現は不自然ながらも効果抜群です。
このような効果は、例えば大きな岩が上から転がり落ちてくるようなシーンで、岩の転がりに与えてみると
映画のような迫力あるものになるのではないかと考えられます。
常にこの効果を与えるよりは、特別な状況で用いるほうがよさそうです。
なぜなら、この Q3TEST 1.08 では落ちている武器や弾にも効果が適用されており、
不自然にも見えてしまいます。
ゆっくり回転するオブジェクトにまで効果を与えるのは「逆効果」になると思います。
※左下のスクリーンショットで、落ちているロケットラウンチャに注目して下さい。
<性能>
この効果がフレームレートに与える影響を試験してみました。
Voodoo5 5500 AGPの設定は画質重視(但しNo-FSAA)にしています。
OSとドライバは「WindowsNT 4.0 SP6a」に「VSA-100 for WinNT beta」ドライバを組み合わせてます。
サウンドカードには「SoundBlaster Live! + LiveWare3.0 for WinNT」の組み合わせで、
サウンド出力は HIGH にしています。
オプション設定はカラーデプス以外高画質設定となっています。
また、解像度は1024x768で行いました。
Q3DEMO1.DM3の計測結果
| T-Buffer | カラー | 動作クロック | フレームレート |
| No Effect | 16 bpp | 180MHz | 85.6 |
| Motion Blur | 16 bpp | 180MHz | 75.5 |
| No Effect | 32 bpp | 180MHz | 69.8 |
| Motion Blur | 32 bpp | 180MHz | 63.6 |
Q3DEMO2.DM3の計測結果
| FSAA形式 | カラー | 動作クロック | フレームレート |
| No Effect | 16 bpp | 180MHz | 96.3 |
| Motion Blur | 16 bpp | 180MHz | 72.5 |
| No Effect | 32 bpp | 180MHz | 77.0 |
| Motion Blur | 32 bpp | 180MHz | 63.6 |
16bppでも32bppでもVSA-100を2-way SLIとするVoodoo5 5500 AGPならば十分な応答性が得られます。
Motion Blurの対象となるオブジェクトが多い Q3DEMO2.DM3 ではフレームレートのドロップが大きいことが
わかりますが、絶対的なフレームレートは十分なようです。
逆にいえば、ちょっとしたワンシーンでの特殊効果として用いるようなケースであれば利用しない手は無い
ともいえます。
<評価>
性能低下を差し引いても、このファンクションは魅力的です。
残念ながら、この効果を盛り込んだ市販ゲームは現在のところありません。
VSA-100を搭載するVoodoo4/5を所有するユーザにとってはGlideに変わるアドバンテージに
繋がると思いますが、現状では「宝の持ち腐れ」であることを否定できません。
written by pentium