幼稚園
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 最近子供の通う幼稚園や学校に顔を出すようになり、普段家庭では見せないような子供の表情を見てはいろいろと関心することも増えてきたおパパなんですが、そのまま文章にしても『ただの親馬鹿』っていわれかねないんで、ちょっとだけ視線をかえたものを作ってみました。

 子供が両親とはなれて殆どの時間を共有する事になる『先生』。 結構な苦労があるようですねえ。

4月 初めての参観日

 子供が幼稚園に通うようになって3週間ほどたった頃、初めての参観日がありました。 『年少』と呼ばれる3才児が対象となるクラスなんですが、親の目から見たって3才児なんていうのは殆どサル。  運動能力に至ってはサルの足元にも及ばないって場合が多いでしょう。 3人で(この幼稚園の年少クラスは3人の先生が受け持っています)このサル...いやいや子供たちを40人もまとめて面倒見られるものか非常に興味を持っていたんですが、さすがに『プロ』ですねえ。

 幼稚園に登園する時間がバスのコースによって多少前後することがあるようで、早く着いた子供達はみんなが登園するまで園庭で遊んでいるようです。  開始時間が近づくと(先生の指示があるのでしょう)園庭から教室に入り、全員が教室に集まるまで座っているように調教されて仕付けられているんですよね。  子供達がちっちゃな椅子にチョコンと腰かけているの絵は、日光猿軍団に見えない事もなかったですが...。  まあ子供の集中力なんてもって5分、それを過ぎるといろいろとイタズラを始める子もでてくるし、普段幼稚園では見る事のない親の姿を見つけ緊張気味な子もチラホラ。  先生方も心得たもので、オルガンで伴奏を始めるとそれに合わせて歌い始める。 条件反射...はサルじゃなくてイヌか?  この時点で親の事なんか意識から消えてしまっているようだ。

 多少はしょっているけど最初の子が教室に戻ってから、最後の子が入ってくるまでおよそ10分かかる。 この時に『スモック』と呼ばれるものに着替えするみたいなんだけど、ひとりじゃ出来ない子の面倒は別の先生がみてる。 ボタンを段違いに掛けてしまうのなんてかわいいほうで、裏返しに着ちゃう子やズボンを着る子...まあ、そこまではいないにしても、かなりまどろっこしいのは事実。

 全員が集まるとここで出欠の確認。 ここで先生がひとこと、『今日はお父さんお母さんがいらしているので呼ばれた子は元気に返事をしたあとに、いつも呼んでいるようにお父さんお母さんを呼んでくださいネ〜。』...なんかイヤな予感!!  男の子を五十音順に呼び終えたあとに女の子を同様に...そして。

先生 『○○ちゃん(娘の名前)』

娘 『は〜い』

先 『○○ちゃん、元気ですか?』

娘 『元気です』

先 『○○ちゃんの家は誰がきているのかな? いつもの様に呼んでください。』

娘 『おパパ〜〜』

やっぱり (T_T)

 これが、『おパパ』を世間に公開した瞬間。 チョット恥ずかしかった。

 ここで子供に紹介(?)されただけで、先生達と特に懇意にしていたわけではないんだけど、先生達の記憶力って凄まじいものがあるね。  土曜日とか私が休みの時、子供を幼稚園に迎えに行ったりするんだけど、私の姿を見つけるなり『○○ちゃん、お父さんがお迎えに来たよ』 って。 しっかりと顔と名前(名字だけだろうけど)覚えられてるんだよね。 人の名前と顔がなかなか覚えられない私にとって、驚異の特殊能力に思えてしまう。 さらに輪をかけたような出来事も...。

7月 運動会

 運動会って秋にやるもんだと思っていたんだけど、こっち(北海道)ではこの時期にやるところが多いみたいだねぇ。  梅雨のない北海道、蒸し暑いってことが無いからだろうかね?

 うちの子の通う幼稚園の園庭があまり広くないこともあって、毎年近くの小学校のグランドを借りてそこで開催している。  幼稚園の運動会とは言っても当日の準備が結構大変(ちっちゃな幼稚園なんで、先生の数も10人程度しかいない)らしい。  テントの設営なんかしようとすると、さすがに女性だけじゃ辛いよね。 力じゃなく背が足りない。 m(_ _)m

 となると、運動会の開始前/終了後の準備/後片付けには父兄も借り出されることになる。 私も時間があれば手伝いに行く様にしているんだけど、皆さん『場所取りもかねて』って感じで来ているのかすごい数のお手伝いがいる。  少なく見積もっても、園児の数の倍以上はいるだろう。 熱心なのね!?

 運動会が始まりプログラムがひとつずつこなされていった時に、あることに気がついた。 先生達の運動量ってスゴイよね。  行進すれば、列の一番前で一番元気に手を振って行進しているのは先生だし、遊戯になれば子供たちの手本となるよう踊っているのも先生。  徒競走が始まれば、一番激しく応援しているのがこれまた先生って具合。 圧巻は全園児によるリレー。  紅白各々100人くらいずつに分かれて、80m位のトラックをグルグルグル...。 その時殆どの先生たちは、トラックの内側をひたすら伴走してる、それも応援しながらだから背走。  単純計算で5kmはあるだろう。 これを走り続ける体力があるようにはとても見えないんだけどなあ。

 幼稚園の先生って割に若いですよね。 御大って言われるような人でも30代くらい。 それに、『キャシャな』って感じの人が多い様に見えるんだけどね。

 進行役を務める先生もスゴイ、走っている園児に対して『○○ちゃん、がんばれ!!』、『××君、まけるなっ!!』って感じで全員に声を掛けてる。  みんな覚えてるの? 昼休み休憩のあと、卒園児を呼び出して短距離走があるんだけど、これに参加するOBの名前まで完全に把握しているんだよね。  参加してくるのは皆教え子だろうし、上は小学校6年生位だとは思うんだけど、それにしたって幼稚園にいた頃と比べりゃ体格も顔つきも変わってしまっているだろうに...。  どういう頭脳構造しているんだろう、不思議でたまらない。

 運動会も終盤に近づくと、そんな先生たちにも疲れが見え始めてくる。 ありったけの声を張り上げて声援していても声はかすれてくるし、走りたくても体がついていかないっていう感じになってくる。  閉会式のあたりではもう立っているのがやっとって感じだね。 閉会式には付き物の PTA 代表の挨拶。  子供の健闘を称えるとともに、先生達の苦労に対する感謝の言葉が次々と出てきたと思ったら...(T_T)。  こんな状況になると、観客席からもすすり泣くような声があちこちから聞こえてくる。 あとは、涙、涙の閉会式でした。

 全てのプログラムが終了し後片付けを済ませたあたりには、そろそろ日も暮れかけて来る。 全ての参加者ひとりひとりに礼を言って回る先生達は、その表情に疲れを全く見せない。  ひとつの行事をやり遂げた達成感、それに教え子たちの成長に対する満足感で満ちあふれている。 子供たちが親以上に親しみを感じる先生って...やっぱりすごいね。

9月 番外編

 夏休みが終わり、しばらくした頃にバス旅行ってのが企画されていた。 メインは子供たちってことなんだけど、付き添いとして父兄の参加も要請されていたのね。  かみさんの都合が悪かったんで代わりに私が行く事になっちゃったんだけど、会社の都合で途中から合流するっていう事にしたの。  私が現地に着いたのは丁度集合写真を撮ったあとで、『お昼ごはんにしよう』ってところだった。 園児とその母親達の集まっている中から娘を探していたら、笑い声が聞こえてきたの。

 『やだ〜!? ○○ちゃん、お兄さんにそっくりぃ〜〜〜〜〜〜〜』

 確かに、初対面の人に『いくつに見える?』って聞くと7つ、8つ若く見られるのが常。 ひどい時には『学生さん?』なんて言われることもあるんで、それはもう慣れっこになってるんでいい。  でもね、普通に考えたら兄貴がこんな所に来るわけないじゃん。 それに、そんなに大笑いするほどよく似てるんだろうか?  そのご婦人とは初対面だったんで、私と娘を結び付けたのは顔のつくりだけだと思うんだけど...。

 家に帰ってからそのことをカミさんに話したら、また笑われた。 (T_T)

11月 発表会

 街がクリスマスの準備にとりかかろうというころ、 幼稚園ではもっとも晴れやかな舞台の披露がある。  入園しておよそ半年たった年少さんにとっては初めての、そして来春卒園していく年長さんにとっては幼稚園生活最後の発表会が行われるのがこの時期。 およそ一ヶ月の練習期間を経た子供たちが繰り広げる舞台も割りと面白い。 項目が多いんで、ちょっと分けました。

場所取り

 発表会は幼稚園のホールと呼ばれる場所で行われるんだけど、このホールがそんなに広いところじゃない。 一般的な小中学校の教室1クラス分位の広さしかないところ。 ここに園児の父兄が集まる事になるんで必然的に場所取り合戦が始まる。 発表会の開演(大げさ!?)時刻は朝の 9:30 頃って聞いてたんでちょっと早めに行けば座れるんじゃないかと高をくくってた...。 7:30 頃に幼稚園に到着、周りには自動車も殆どいなかったんで「まさか、一番乗りか? まあ、かなりいい席で見られるだろう」などという思いも過るほどほどだった。

 園のロビーに入ると何人かの姿をみつける...まあ、一番乗りのわけはないよね...で、ホールに入ると...

 その光景の意味することをはっきりと認識するのに暫くの時間を要するほどのものだった。 ホールいっぱいに散乱しているのは色とりどりの 座布団と毛布。 観客らしきひとは殆どいないようだが、その代わりに座布団が敷き詰められている。 我が子の晴れ舞台を見ようとかなり熱くなっている人も多いようですねえ。 私はこの光景を見た途端に殆ど戦意を喪失してしまっていた、「いまから席とってもしょうがないや」って。

 なんでも、一番早く来た人は、明け方の3時に来たらしい...すごすぎません!?

合唱

 この幼稚園の発表会は、全園児の合唱によって幕が落とされるものと決まっているらしい。 うちの娘ふたりが3年ずつお世話になったんで、6回見に行ったけど全て同じパターンだった。 曲目は「メリーさんのひつじ」でこれも毎度のパターンだったね。

 観客席が暗転し、幕が上がるとそこには園児たちが整列している。 エレクトーンの伴奏が始まり暫くすると、雑巾を引き裂くような叫び声がステージの方から聞こえてくる。 「事故でも起きたか」と周りを見渡しても観客(父兄)たちは冷静そのもの、ステージの方をキョロキョロしいる。 あの喚き声がすぐに歌だと解るようになるには訓練が必要なのかもしれない。

 この時点で、父親に課せられたもうひとつの任務を思い出す...。

 入園式や運動会、そして発表会といったような場所ではよくビデオを回しているお父さんの姿を見かけるようになったねえ。 ちょっと前だとかなり大きなビデオカメラをそれこそ担ぐようにしていたものだけど、最近は文字通りハンディなものも多くなってきている。 私もこの発表会の会場に何度かビデオカメラを持ち込んだけれど、『全員参加』と書かれているものにはちょっとした苦労があることを世のお母さん方はご存じないだろう...。

 発表会に仕掛けられたトラップは3つある。 大抵のお父さんはこのトラップの殆どに引っかかっているはず。

 ひとつ目のトラップ。 発表会当日、我が子がいつもと違う髪形をしていたりしないでしょうか? 服装は指定されていたりして自由にできない事もあり、精一杯のおしゃれが髪型という事になるんだろう。 まあ、母親は自分で結うから解るだろうけど、普段の髪型さえしっかりとわかっていない父親にとっては、このトラップで自分の子が『よその子』に見えてしまわない事もない。

 ふたつ目のトラップ。 発表会に限らず大人数で何かをするような場合、衣装を合わせることが多いね。 幼稚園だと制服があるんで、これを着る事になるんだろう。 はっきり言って園児の顔なんて、区別なんか付かない。 遠めに見たんじゃ男か女かも解らないかもしれない。 こんな中から自分の子を探すなんて殆ど不可能に近い。

 最近のデジカメやビデオカメラはかなり高機能になってきましたねえ。 私は一時期一眼レフカメラに凝ったことがあって、(大抵のグランドだったらどこから狙っても顔のアップが撮れる様な)望遠レンズも揃えていた。 このセットが事故に逢い永久の眠りについてしまったんで、ディジタルに乗り換えたんだけど望遠の性能はまだまだって感じがするね。 倍率が低いんでファインダを覗きながら子供を捜すのがつらい。 横でオペラグラスで覗いてるカミさんに「どこにいるの?」って聞くと、「○○ちゃんの前、××君の左」なんて答えが返ってくる。 きっと私だけじゃないと思うんだが...お父さんは子供の友達の顔なんてわからない。 名前くらいは聞いた事あるかもしれないけど、まず顔と一致しない。 大体、自分の子供が見つけられないのに、よその子が見つけられるわけない。 ってカミさんに文句のひとつも言ってやろうと思ったけど、ビデオ抱えて録画中だとそれもできない...。

演劇

 園児が演じるんだから演劇ってほどのものでもないけど、プログラムにそう書いてあるんでそういうことにしておいてやろう。  題目は○○童話とかお伽噺ということが多いようだ。 あまり難しい話だと、演じるほうも訳解らないだろうからねえ。

 誰でも知ってる『桃太郎』を演じた年があった。 日本人なら誰でも知っている話だよね。 不滅のスーパースターってイメージのある ももたろう、子供たちが演じると凄いものになってしまった...。

 ここの幼稚園では、配役に対して一定の基準があるようだ。 これを説明しておかないと、オチがわからない...。

  • 本来なら、一人で演じるような役(桃太郎、いぬ、etc.)の場合、ふたり一組のペアになり、台詞は同時にはなす。
  • その他大勢(桃太郎の鬼、浦島太郎のわかめ、etc.)の場合、4〜5人のペアになり、台詞は順にひとりずつはなす。
  • どの役にも当たらなかった子供は、舞台の袖でナレーション。 5〜6人のペアになって、ひとりずつはなす。

 台詞がほぼ均等に割り当てられるように考慮されているという事らしい。

 幕が上がると、お婆さんが川で選択をしているお決まりのシーンで始まる。 お婆さんは洗濯機を使うなどというような設定にはなっていない し、桃を割ったら桃太郎が血だらけになっていたなんていうこともない。 子供たちは持たされた洗濯板がどういう物かは解っちゃいないんだろうなんて考えてる うちにも物語はすすんでいく。  最初のうちはお婆さんの独り言とナレーションだけで進行していく桃太郎。 まあ、まずまずの出足のようだ...。

 話が進み桃太郎がイヌ、サル、キジを連れて鬼が島に登場。 ここで、鬼たちとの戦いが始まる訳だが、何かが違う...なんだろう。

 鬼が島で待ち構えていた鬼たちは、赤鬼、青鬼等合わせて6人の子供が演じている。 このうちふたりは大将という位置づけなんだろう。 一歩下がったところで戦況を見守っているんで、実際に戦闘に参加しているのは4人。 桃太郎の部隊は、4つのキャラクタが各々ふたりの子供で演じているんで全部で8人。

 私には桃太郎が弱いものいじめしているようにしか見えなかったんだけど、こんなもんなもかねえ?

合奏

 園児も年長(5才)になると楽器を与えられ、合奏を披露することになるらしい。 とは言ってもピアノを演奏したりギターを弾いたりなんでほどのものじゃないけどね。 まあオーソドックスにカスタネット,トライアングル,タンバリン...なんてのをパートごとに叩くだけ のもの。  各パートは4小節ずつ順に演奏していく形をとり。 主旋律は先生がエレクトーンを演奏するんで、とんでもない演奏になることはないんで安心して見てられる出し物とも言える。

 壇上で一礼をした後(いや〜〜どう見たって日光...)持ち場に着く先生ふたりとおサル子供たち。 他の演目では先生は全く登場しないか、多くてもひとり(合唱のときの楽器の演奏)くらいなんだけど、ここではエレクトーンを演奏する先生と、指揮をする先生のふたり登場してくる。 指揮の先生の振り下ろすタクトに合わせてエレクトーンの演奏が始まる、そして暫くするとパートごとに子供たちが演奏するって具合。 まあ、なんてことない風景に見えないことも無いんだけど...。

 壇上で客席に背を向けて必死にタクトを振り続ける先生の動きが妙に忙しない。 まあ、タクトを振る相手がおサルさん達だから、どこかのオーケストラと同じようにってのは無理な相談なんだろうけどね。

 よくみると...。タクトを持ったその右手は今現在演奏中のバートのリズムを刻む。 左手は、『次、あなたたちよ』とでも言うように次に演奏するパート担当の子供たちにたいして準備を促すように動く。 

 コレくらいなら、幼稚園の発表会なら普通かもしれないなあ。

合唱 Part 2

 発表会という名称になっているんで、『子供たちの学習の成果を見せる』ものだと思っていたんだけど、そこには巧妙に仕組まれた罠が待ち構えていた。 何も、いきなり隠し芸を披露させられたとか、マラソンさせられたというわけではない。 プログラムの最後は年長児、すなわち来春には卒園していく児童たちが合唱(こんどは2曲続けて)するという事になっていた。

 園児たちは何も考えずに教えられた歌を淡々と歌っている。 まあ、発表会の極普通の光景にしか見えない。 しかし、観客席がなにやらざわつき始める...?

 父兄のなかには、園児たちの歌に聞き入ってしまう人がいるようで、中には感動のあまり泣き出してしまうひと(特に母親だろう)が現れた。 カメラやビデオを構えている人は、歌に聞き入るなんてことは出来ないんで泣き出す人は少ないんだけど...。 歌詞そのものが、3年間(あるいは2年間)の生活を振り返るようなしみじみとしたものなんで、それに感動しちゃったようだねえ。

 子供たちが歌い終わった頃には、観客の半分以上は『スンスン』していたような感じだった。 泣かないまでも殆ど全ての人はジ〜〜〜〜ンときちゃってる。

 発表会のシメとして、これくらいのイベントがあってもおかしくは無いんだけど、冒頭で書いた罠というのはそれではない。 自宅に帰ってビデオを上映しているとき、問題のあたりになるとどこからとも無く「スンスンスン」というすするような声が聞こえてくる。 観客の大半がすすり泣いているような状況で、子供の声を録音しようなんていうのは、ちょっと無理があるのかもしれない。 最後の合唱は子供の声なんて殆ど録れてなかった。

 あれ? 罠? 発表会から数日たったある日、幼稚園から一枚のプリントが送られてきた。 「発表会のビデオ \3,000」

月 雪あそび

 これは雪国ならではのイベントだね。 雪の多い所に住んでると、大人たちはその始末に四苦八苦するような雪でも、子供たちにとっては格好の遊び道具。 パウダースノーなんていわれる北海道の雪。 気温が低いうちはサラサラして固まらないんで雪ダルマはおろか雪合戦もできない。 雪山を作ってやれば登って滑ってってことを繰り返す程度の事しかできないけど、それはそれで楽しいらしい。 それが3月ともなると雪も湿り気を帯びてきてダルマも作り安くなるようだ。 よく庭先に雪ダルマが出現するのがだいたいこの季節だね。

 幼稚園でもこのころになると園庭にある雪を使ったイベントを考えてくる。

 父兄参加のレクリエーション...『園庭の雪で巨大なカマクラを作って遊ぼう』ってことなんだけど、要は『男手が必要だからお父さん手伝ってください』ってとこだろう。 滑り台やブランコを骨組みにして回りに園庭の雪をかぶせて鎌倉(らしきもの)をつくってやる。 普段はマウスより重たいもの持たないのに、このときはかなりの重労働。 およそ1時間ほどでかなり形になってくると、子供たちも出来が気になるようだ。 ちょこちょこと覗きにくる子供が増えてくる。 そのたびに先生に怒られて、寂しそうに引き上げていく子供たち。 『やっぱりサルだねえ』なんて話しながら作業を進める父親たちも、そんな 子供たちの期待に励まされている感じ。

 表面をならし、得体のしれない動物のような鎌倉が出来上がるのにほぼ2時間。 園長の合図とともに校舎にいた子供たちが 飛び出してきて、園長の前にぞろぞろと...。 全員が集まったところで園長の一言。

 『いつもお仕事で忙しいお父さんたちが、今日はみんなのためにこんな立派な鎌倉を作ってくれました。 みんなでお父さんたちにありがとうを言いましょう。』

 園庭の隅っこで立ってるのもやっとって感じの父親たちも、子供たちの『ありがとう』で一気に回復してしまう。 ここで父親たちの役目も終わりかと思ったら悪魔のような園長の一声が...。

 『今日は、折角お父さんたちもいるんで、お父さんたちと雪遊びをしましょう。』

 『ゲ゙゙゙゙゙゙゙』

 まさか、雪の中で子供たちのの乗ったソリを引かされるとは思ってみなかった。 馬車馬...いや、トナカイになった気分だった。 

 巨大なカマクラの完成とひきかえに、園庭にあった雪はあらかたなくなってしまった。 もしかして...私たちって雪かき要員だったのかもしれない?

3月 卒園式

 子供が幼稚園で過ごすのは、長くても3年間だけ。 浪人もなければ留年もないんで、6歳の春には卒園ということになる。 大体卒業式で涙流すのは学生の方って相場が決まっているようだけれど、卒園式で涙流すのは先生方ってことになるようだねえ。 そして、それを見ている父兄も貰い泣きってことになるみたい。 子供たちは...あっけらかんとしているようだ。

 幼稚園に通う位の子供たちは、一部の例外を除くとなにも出来ないらしい。 一日数時間だけだけど、親元を離れた子供たちの面倒を見ているのは、学校を卒業して○年って感じの若い先生たち。 化粧したって子供たちはお世辞のひとつも言うわけでもないし(当然だけど...)、綺麗に着飾って行ったって泥だらけにされてしまうのがオチ。 言うことは聞いてくれないし、たまに怒れば泣き出す。 こんな子供たちとの別れに際して、流す涙があるものかとふと疑問に思うこともあった。

 参観日等で幼稚園の生活を見ていると、普段は優しい先生が結構厳しい面を見せる事もあるよね。 さすがに手を出すことは無いようだけど、結構きつい口調で怒ってたりする。 それでも子供たちは先生が好きでたまらないらしい。 そう、親以上に信頼できる対象として先生を捉えているように見える。

 先生達も、もともと子供がすきだからこそ、こんな大変な仕事に就いたんだろうと想像できる。 『子供の一番可愛い時期』を一緒に過ごしてきたうえに、子供たちとは相思相愛の関係、そしてこんな関係も今日で最後...そんな事を考えてるうちに目頭が熱くなっちゃうんだろうかねえ?


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