ジエチレングリコールに関する覚え書き
DIETHYLENE GLYCOL
(CAS番号 :111 −46 −6)
●1: ジエチレングリコ−ルはパソコンプリントにどう関係しているのか?
プリンター各社の製品表示例
●2:ジエチレングリコ−ルをめぐる社会問題の例
ジエチレングリコ−ル入りワイン事件に関する検索結果
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=%E6%AF%92%E5%85%A5%E3%82%8A%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%B3%E4%BA%8B%E4%BB%B6&lr=
●3:ジエチレングリコールの物質特性
(財)化学物質評価研究機構「既存化学物質安全性(ハザード)評価シート」より
http://qsar.cerij.or.jp/SHEET/F99_16.pdf 【1】
参考:エチレングリコール http://qsar.cerij.or.jp/SHEET/F97_24.pdf 【2】
●4:プリンターのジエチレングリコ−ルは一体どの程度有害なのか、という類推考察
環境省では、特に環境に悪影響をおよぼす恐れのある化学物質について、「リスクコミュニケーションのための化学物質ファクトシート」という資料を公開してくれています。
http://www.env.go.jp/chemi/communication/factsheet.html
しかし環境省のファクトシートには「ジエチレングリコール」は登録されていません(2006/2/22現在)。
そのかわりに、エチレングリコールは詳しいファクトシートがありました。
http://www.env.go.jp/chemi/communication/factsheet/data/1-043.html
【3】
現時点(2006年2月)でジエチレングリコールについて環境省では「特に環境に悪影響をおよぼす恐れのある化学物質」とは定めていないのですが、
その理由を 【1】と【2】の資料比較から推察するに、ジエチレングリコールでは、エチレングリコールと同等の毒性を持つためには2倍〜10倍の量が必要だということがわかります。
【3】の資料によると
「環境中へ排出されたエチレングリコールは、水や空気中などに広く分布すると予想されます1)。空気中では化学反応によって分解され、1〜2日で半分の濃度になるとされています1)。水中では主として微生物によってよく分解され、数日で半分の濃度になります2)。」
という記述があります。
(注:環境省発表の【3】のデータは、実は【2】のデータに基づいて記述されています。)
【1】と【2】のデータシートでは、エチレングリコールの大気中における半減期(濃度が半分に消滅する時間)が25〜50時間、に対して、ジエチレングリコールは9〜17時間、と3倍の早さで分解消滅されていることが示されています。
これらの点から類推するに、ジエチレングリコールは、エチレングリコールより格段に危険性が低い、と判断されて各社インク添加剤として採用されたと思われます。
しかし、毒入りワイン事件に代表されるように直接生物や人体に入ると急性毒性があることには変りありません。
PM2000Cインク吸収パッド取り外し実践編で実施した廃インクパッドの洗濯については、直ちに環境省の基準に抵触する危険物質を放流することにはなりませんが、短期的な環境保護の観点では積極的にはおすすめできない方法であると考えられます。
2006年2月の現状としては、化学特性として急性毒性(食べてしまった時の毒性)は確認されているが、環境放出後の毒性に関する本格的な研究はまだ行なわれていない(半減期の早さなどから、神経質になる必要がないと判断されている?)ようです。
検証委員:吉岡
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