教育

creation date:2003/1/17
last update date:2003/1/17

入社の頃

入社した頃は、メインフレーム全盛で、言語はすべてCOBOLでした。そして、COBOLを使い始めてからずいぶんと経っていたため、サブルーチン、マクロの共通化によりコーディングの標準化がなされ、JCL簡易登録、プログラムの世代管理、ジョブ制御などが完備されていたのです。周りの先輩社員達は全員COBOLのベテランプログラマで、困ったことがあっても、その誰かが解決できるという、そういう素晴らしい環境でした。

技術的な教育というと、メインフレームのCOBOL、オフコンのCOBOLだけ。典型的なシステムは、メインフレームでオンラインプログラムを動かし、オフコンで画面表示と簡単な処理(まず変更のないマスタによる入力データチェックなど)をするという、言ってみれば、クライアント・サーバシステムなわけですが(ーー;)、まぁそういうものでした。ところで、そのオフコンの画面ですが、カーソルの動きを制御するのがなかなか面倒なものでした。大抵のシステムは誰かしら、詳しい人がついていたのですが、一部のシステムについては、完全に外注任せになっているケースがありました。実は、その当時から、自前ですべてできるということはなかったのです。先述した「困ったことがあっても、その誰かが解決できる」というのは、一部では当てはまらなかったのです。今思えばすでに、現在の状況に続く道を進んでいたのでしょう。

退職する前の1年間、Java2でWebシステムを作り、また運用していました。ただ、コーディングばかりか設計も外注したもので、リリース後の手直し、保守案件もすべて、同じ外注へ依頼しました。開発期間の短期化に、技術の進歩に、組織の方針が重なって、我々は顧客との打ち合わせに同席するものの、実作業はすべて外注という状態になっているのです。名目上、プロジェクトマネジメントをしていることになっていて、ハードウエア、回線設備等についても、打ち合わせに同席するだけで、それ以上のことは何もしません。WebLogicというJava2EEサーバ製品を使ったのですが、教育については、その管理のトレーニングを僕が、開発のトレーニングを僕の部下が受講したっきりで、Javaの何たるかはまったく理解できないまま携わっていました。自前で作業したのはWebLogicのセットアップだけでしたね。外注社員にいろいろ説明してもらったりもしたのですが、最後まで理解できないままに退職してしまいました。このシステムでは、フレームワークから作ったのですが、そのためそのフレームワークについての理解がまた困難だったのです。製品として市場に出ているフレームワークを使えば、画面遷移やコーディング標準なども説明書きが用意されていると思うのですが、そういった知識もきちんとしていないままの開発だったのです。一体、この会社は技術をどのように捉えているのだろうかと思わざるを得ません。顧客から、再現性が低いが時々変な現象が出るなどと指摘されても、そのまま外注丸投げです。何もわからないからです。たった十数年でえらい変わりようですね。

MS-Officeなどは、そのまますぐに使えたりもしますが、それでも、きちんとしたトレーニングを受けておくと、さらに効率的に使いこなせるものです。しかし、そういった感覚もなかったですし、まぁいわゆるキャリアパスとそれに準じたトレーニングがきちんと定義されていなかったのです。Oracle社のERP導入のPJにおいても、いい加減でした。先に親会社のISがしっかり経験を積んでいました。ですが、僕の上司は、UnixマシンにOracleのRDBMSとERPをインストールしたり管理するのに、何のトレーニングも受けていない人間に、親会社に行って聞いてこいという指示を出したのです。仕方なく行ったら、先にトレーニングを受けてこいと言われ(相手方はそれなりに素養のある人間が来ると思っていたらしい)、戻ってそのまま伝えて、やっと一通りのトレーニング受講となったのでした。

景気の悪化に伴い経費削減がテーマとなり(しっかり黒字を出していたのですが、数年後には厳しい状況に陥るという予測があったので。これまでは今も残っているメインフレームの運用費で儲けていたのですが、これが数年後に完全に無くなることが決まっていたのです。悲しいことにオープン系の新規開発はたいてい赤字でした)、教育予算が抑えられてもいましたね。とにかく、ひどいものでした。