困るのは、上層部がパッケージを入れる決断だけをして、どのように導入するのか曖昧という場合です。
そういう場合、業務担当者達はパッケージを入れることは仕方なく認めるものの、自分達の使い勝手の良いように、どんどんカスタマイズすることになります。しかし、それではパッケージ導入の意味がありません。パッケージでは、極力、その機能を活かし、どうしても利用できそうにない機能だけをカスタマイズするべきです。多くのパラメータにより、多くの機能を実現できるように作られているERPパッケージでさえ、やはり開発元の文化と導入側の文化での差異が大きくあります。
ですから、導入前の評価が最も重要です。
そういった、あるべき機能に対して、パッケージに備わっている機能で満足しているかどうかを一つ一つ検討しなければなりません。あるべき機能を文章にしてしまえば、評価は誰がやってもいいように思えますが、できうれば、システムを実際に利用する人が自ら行うべきです。間に人が入れば入るほど、情報の正確性がおかしくなっていきます。もし、ある機能の評価をISに依頼し、ISがパッケージの販売企業に確認し、販売企業が開発したベンダに確認してみる、という道筋を辿ったとすると、やはりその回答には、100%の信頼を置くことはできないでしょう。最後には、やはりエンドユーザ自身で確認してみないと、本当に自分が必要とする機能が備わっているかどうかは、分からないことです。
そうやって、いくつかのパッケージソフトを評価し、比較検討してどのパッケージを導入するか、あるいは導入を断念するかを決定します。機能が不足していれば、カスタマイズするのか、業務的に多少の我慢をするのかも考えます。勿論、機能比較だけではなく、価格の比較も必要です。安い製品なら、多少カスタマイズが増えても、総費用が抑えられるのなら、悪い買物ではないでしょう。また、バージョンアップについても考えなければなりません。大きなバージョンアップの場合、カスタマイズした機能がそのまま使える保証はありませんし、バージョンアップ作業自体が大きな工数を伴うケースもあります。長い目で見れば、パッケージ導入ではなく一から作り上げる方が、コスト的にも、業務効率から見ても、良かったりしますから、なかなか難しいですね。