極貧のメニュー 安下宿共闘会議編
昔、いしいひさいちのデビュー作に「バイトくん」というマンガがあった。
アルバイト雑誌に連載された4コマまんがだが、その自費出版本が何冊か学内で流通していた。
その頃、まだ一般には販売されていなかったが腹をかかえて笑った記憶がある。
その中に、安下宿共闘会議という訳の分からない集団が出てくる。
その実体は単に「ひもじいよー」という学生の集まりで、
階級闘争もポリシーも節操すらない野次馬軍団である。
当時、そんな学生の一人だった私が密かに執筆したのが、この極貧のメニューである。(笑)
五日目講義 諸々皿
思いつくままに好きな食しかたを上げていきたいと思います
十六皿目 「竹輪」
竹輪は生かおでんがポピュラーですが、磯辺揚げといわれる唐揚げもおいしい。
だが極貧のメニューとしては油を大量に必要とする揚げ物はダメだし、量もものたらない。
そこでまず竹輪を薄くスライスしフライパンに油をとって炒める。醤油とゴマをふったら
すぐ火から下ろしてできあがり。多少焦げてもおいしいよ(^o^)
十七皿目「ペペロンチーノ」
太めのスパゲティ麺を15程度ゆでてこれをオリーブ油(高くて買えない? サラダ油つかっときなさい!
そのくらいは応用せんかオリャ(/-o-)/ ┫)、をひいた熱々のフライパンにとり塩とニンニクと唐辛子の輪切りで
合えるようにして炒めます。単純ですが塩の量が全てです。油のため塩はかなりの多めにいるのですが
多すぎるとどうしようもなくなります。日によって塩は調節しなくてはいけませんので、
最後は食卓で味付けした方がいいかも。この欠点を補いしかも抜群にうまいのはナスのスライスを先に
フライパンで炒めておくと多すぎる油もこれが吸ってくれ抜群です。
十八皿目 「とうふ」
鍋の季節とうふはよく使われます。夏も冷や奴で使うか(^o^) さて、豆腐が余ったときの始末は結構難しいです。
特に少し酸っぱくなってたりすると....。こんな時は某老舗メーカーの麻婆豆腐の素の辛口を買ってきましょう。
けっして中辛とか甘口はダメです。辛い方が少量で食事すみますし、こちらのほうが断然味がよい。
間違っても某メーカー以外の物を買うとうまくありません。(断言)
さて調理方法はメーカーレシピ通りですが、「麻」(中国語ではしびれるの意有り 転じて麻酔も)と
言うぐらいですから舌がしびれなくてはなりません。
従来四川には唐辛子はなくこれは山椒の事だと言います。山椒の純粋なものがどれだけ強烈か
知りたい人は京都三年坂の「七味屋」か新幹線の京都売店で買ってみると良いでしょう。
15分間は何の味も分からなくなります。正しく「麻」です。
さて本物の山椒を手に入れるのは難しいのでここでは白こしょうで代用しましょう。
でも陳さんの麻婆豆腐食べたことあるけど、こちらは花山椒使っていて辛くなかった(^o^)
やはり激辛に慣れたσ(^^)の舌には陳さんの上品な味では物足らない(爆)
四日目講義 米
まず電気釜以外で米を炊く方法から。古来少量の米を炊くことは
おいしくないとされてきましたが、独身者ではそうもいっていられません。
飯盒で炊いたり、現在では1〜2合炊きの炊飯器をつかったりして独身者も苦労が少なくなりました。
でもなんといっても電子レンジでパック御飯を温めるのが今日では一番便利でしょう。(^o^)
このレンジで御飯を炊ける釜があるのをご存じだろうか。勿論煮物もつくれる!
一合炊きと二合炊きがあるが、煮物・汁物を考慮すると二合炊きの方が便利だ。
とはいえ、二十数年前の貧乏学生にそんな物のあるわけがない。
と言うことで、基本のおさらいをやっておきましょう。
まず米は手早く3,4回水を換えながら洗い、米と同体積の水に20〜30分漬けておく。
火にかけたら蓋を取ってはいけない。蓋の隙間から白い湯気が噴きだし、やがて白い汁が
鍋の縁に固まり始める。それが出なくなって、蒸気が透明になったら火から下ろして、
10〜15分蒸らす。
といったところで...
十二皿目 「おかゆ」
σ(^^)の好みでは白粥に少量の塩と漬け物をよそおったものが良いのだが、
中国風にいろんな物を入れて、何日も続けて食すのもいいだろう。アル中の胃に朝粥はやさしい(笑)
作り方は冷水に白米を入れ好みの堅さまで炊くだけだ。弱火にしないと焦げがでるので気長に(^o^)
十三皿目 「焼きおにぎり」
余り御飯の定番はおにぎりにして冷凍する事である。当然のりは巻いてはいけない。
解凍しておいしくないようなら、醤油を塗ってあみで焼こう。香ばしい香りが食欲を増進させるはずだ。
十四皿目 「焼きめしとピラフ」
これも定番だが、余った御飯にハムと卵とネギで焼きめしを作ろう。まずフライパンをよーくよーく
熱して油をとる。卵を溶き入れ、つぶしながらハム・冷や御飯を入れる。御飯粒をばらすようにして混ぜ
途中からは御飯粒を踊らせるようにして焦げ付かさないようにする。塩を入れ味をととのえ、
ネギと醤油をふって香りをたてたら火からおろす。
ピラフはあらかじめ貝類を茹でたたっぷりの煮汁を漉して、その汁を御飯に加えてフライパンで焼く。
これだけで御飯は魔法のようにおいしくなっているので塩で味をととのえて一品とする。貝の身は
味付けしてトッピングしても良いし、スープの具にしても良いでしょう。この貝の汁と御飯の相性の良さは
抜群である。一度は必ず試して欲しい(^o^)
十五皿目 「湯漬け」
信長が桶狭間に出陣する際、食した物に湯漬けがあります。これは干し飯を湯で戻して食べたもので
今でも京都では暑い夏の日に水で御飯を食す「ぶぶづけ」なるものがあります。
干し飯の作り方はいたって簡単で、水洗いした御飯をざるで水をきってそのまま陰干しにするだけです。
湯で戻して食べるときには、梅干しか香の物がかかせません。
三日目講義 読者のクッキング・コーナーと白菜
六皿目 「豆腐サラダ」 投稿者 まきさん
豆腐にきゅうりとかレタスとかわかめとか適当にのっけて豆腐サラダ
七皿目 「こんにゃく煮物」 投稿者 まきさん
こんにゃくを適当にきって水・醤油・かつおだしの顆粒で少し煮込んで、そのあと鰹節かけたりとか・・。
人参のあまりとか、しいたけのあまりとかいれると普通の煮物になりますよ。
あー、でも砂糖とみりんいれたほうがおいしいかも・・。
八皿目 「卵丼」 投稿者 まきさん
卵にあまり野菜いれて卵とじにして卵丼とか・・。
九皿目 「太刀魚8匹…それも最大90cmあろうかという大物」 投稿者 畦さん
刺し身を盛りあわせ、残りを油炒めにしたのでした
十皿目 「白菜のみ鍋」
夏キャベツなら、冬は白菜。最近はまだまだ高いですが、どうなってるんでしょ?
ともかく白菜といえば、鍋でしょう。まあ、白菜のみ鍋は極貧では定番ですが、それだけに出汁には注意です。
うももさんやまきさんは調味料は適当にといってますが、これは慣れた人が言うことで、
素人は真似しないように。あ 俺も素人だった。(爆)
ともかくネタさえ種類が多ければ、水なしで白菜入れておけば勝手に味でるので、醤油好みで入れて終わり
なのだが、白菜のみ鍋はネタが他にないのでしっかり味つけますが、総じて薄めがお勧めです。
だし8醤油1味醂1(酒と砂糖で代用可)ただし、白菜から水が大量に出るので注意してね。(^o^)
おまけ だしのつくりかた(しまやだし・ほんだし等を薄めても可 但し醤油も入っているので注意)
だし昆布10cmくらい 鰹節一握り(関西は昆布多め・関東は鰹多め
その地方で取りにくい物程珍重される傾向がある 昆布最大消費地は沖縄です)
水に昆布を入れて30分くらい 火を入れて沸騰寸前に引き上げ弱火にして
鰹を入れ沈んだらこす。薄いと思うくらいでいい。
醤油一滴いれて御飯茶碗一杯飲めるくらい(^o^)
十一皿目 「白菜の漬け物」
白菜は4つに縦切りして水洗いしておく。ビニール袋を4枚用意してこの中に以下の物を入れる。
唐辛子5-10o程度に切ったもの、糸切り昆布(市販してる)、柚子皮の千切り、塩、水コップ1杯。
白菜のカットを入れ重石して3日程度で食せる。しかし7日過ぎると味が悪くなるので、作る量には注意。
また、早く食べたいときは乱切りにして塩もみして漬けよう。
二日目講義 必須スキルと必須食材について
必須スキルは以下の通りです
1.材料の使い回し能力(必要以上の材料を一つの料理につぎ込まず、余った食材で次の料理を作る)
2.包丁のスキルはキャベツを5o以下に千切りできること
3.フライパンを除いて全てをきれいに洗浄してかたずけられること
必須食材は以下の通りです
1.調味料(醤油・味噌・塩・ウスター・唐辛子・サラダ油・こしょう・酢・さとう・昆布・鰹節)
これ必要ができてからそろえましょう
2.夏キャベツ 冬白菜
3.米もしくはパン
ではさっそく作ってみましょう。(・_・)エッ......?何を買ってきたらいいかって?
食材は上に全てそろっています。では早速「極貧のメニュー」をつくってみましょう。
一皿目 「漬け物」
まずキャベツを5oから10oに千切りします。塩を適量入れてよく混ぜます。
ラーメン鍋のような小型の深鍋に材料を入れ、小皿で落としぶたして重石を載せます。
半日で漬け物として食べられ3日程度はもちます。応用は酢を加えてもいいでしょう。
二皿目 「ピリ辛サラダ」
キャベツを5o以下に千切りします。そのまま、醤油かウスターソースでいただきます。
\(`o'") コラーッ!。
余ったら次のようにしてください。サラダ油を少量熱し唐辛子を入れてラー油をつくります。
熱しすぎると目が痛くなります、要注意です。ラー油とゴマ油と合えます。
これでピリ辛の酒のあてになります。
三皿目 「のみ炒め」
キャベツを乱切りにします。お好みソースをつけて生でいただきます。凸(`、´メ)!!
余ったキャベツは油で炒めて、塩・こしょうします。ウスターで仕上げて野菜のみ炒めの出来上がり。
四皿目 「キャベツ鍋」
まず鍋に水を張り、だし昆布を敷きます。沸騰直前に昆布を引き上げ、適当な大きさに切ります。
キャベツ乱切り2枚でその昆布を挟み楊枝で止めます。
だしは醤油を少しずつ入れて味をととのえます。基本的に昆布味でいただきますし、
醤油は後から入れてもいいので控えめに、またあれば味醂を入れるといいかも。
五皿目 「昆布のあて」
出し昆布を5o程度に千切りにします。するめもあれば同じようにします。
これに塩を添えて皿に盛ります。塩は精製塩で十分。
また、昆布を唐揚げしてもいけます。これ酒のつまみに最適よ。
講義初日 概論
はっきり言って自炊は高い。一人でやってみればすぐ分かることだが、一人自炊は
やめた方がいい。朝食をたべて、昼学食食って、夜カレーを作ったとしよう。
カレーはへたをすると2日間食べ続けなければならない。真夏ともなれは゛腐らないように
鍋に火を入れるのも大変だ。まして、バイト帰りなどで疲れていれば、絶対料理する気には
ならない。しかも、材料費はパックカレーより遙かに高い。
通常、自炊は2人でペイ、3人からお得となる。冬は毎日鍋を作って、酒は誰かに調達
させるのがいいだろう。3人目は大概極貧でただ飯ぐらいだが、そうみえてもたまに何か
両親から送ってきたり、パチンコ・バブルになったりと利用価値はあるものだ。
もっとも、鍋といっても極貧メニューの事、期待してはいけない。(笑)
従って長く自炊で安く上げようと思ったら、3人を常連とし、あと酒とか、ネタを
持ってくる奴をその都度加えてワイワイやるのがいいだろう。あまり平等に出資とか
考えてはいけない。人間の生きてきた環境、習慣、状況はいろいろ違う、出資金額に
こだわると自炊共同体はやっていけない。
こういうのが嫌な人は、小さな食堂か定食屋をみつけて、毎日足を運び、
親の仕送り等で金ができたら、1ヶ月分を預けてしまおう。月末多少足が出ても
食べさせてくれる筈だ。
極貧のメニューでは、こんな人にも使える酒の肴もあるので宜しく。
