2000/05/08

デスマーチ

入社早々に配属されたプロジェクトが、まさにこれだったような気がする。

その頃は、こんな気の利いた言葉も知らず、私は・・・

「このプロジェクトを成功させるには、綱渡りを竹馬で渡ってさらにバック転するくらいのもんやね」

と言ったことがあったが先輩に苦笑いされてしまった。
ほぼ全員が否定しようのない気持ちだったのでは無いかと想像する。

新入社員教育が終わった後、ホテル住まい。残業が毎月200時間超。
朝8時にホテルのロビーに集合、早朝3時、4時にホテルに到着。これが毎日連続。

作業としては何を行っていたかと言えば大型コンピュータ(汎用機)のシステム開発だったのだが、プロジェクト的世間の足並みから遅れたサブシステムを開発していたためにコンピュータ資源(CPU、ハードディスクなど)が十分には与えられず、コンピュータ資源的タコ部屋的電脳空間で苦労しながらシステム開発を行っていた(苦笑)

コンピュータ資源的タコ部屋的電脳空間って書いても何のことだか意味不明であると思われるので、このことの詳細を・・・

大型コンピュータは、CPUを時分割して(時間を分割するわけじゃない)利用者一人一人にチョットだけチョットだけ、とCPUの使用を認め、見かけ上同時利用が出来るようになっている、今のWindows95や98、NT、2000なんて言うOSのこれに似た仕組みになっているのだが、大型コンピュータの場合、この分割に優先順位が付けられるのである。厳密に言えば、Windows95,98等も優先度は付けられているのであるが、あまり利用者がそれを意識することは無い。

さて、コンピュータ資源的タコ部屋的電脳空間で仕事をしていた我々は、この優先度が著しく低く設定された利用権で開発に携わっていたので、テストを行うにもコンパイルを行うにも非常に長い時間待たされたのである。
これだけでも開発効率が落ちるのに、最初からスケジュールがダダ遅れのサブシステムと言う貧乏神がおんぶにだっこしていたようなものであった。

さらにCPUだけがコンピュータ資源的タコ部屋的電脳空間であればまだしも、ハードディスクもパーマネント領域も著しく狭く制限され、テストするデータをロードすることすらままならなかった。
しかし、テストする際にデータが無いとテストにならないのでパーマネント領域を使うのは諦め、テンポラリー領域を利用することを思いつく。しかし、テンポラリー領域と言うのは「確保出来たらラッキー」的幸運を握りしめないとテンポラリー領域が確保できない場合は、その確保できなかった時点でテストは最初からやり直しになってしまう危険性があったのである。

汎用機でバッチシステムを開発したものにとって、この「最初からやり直し」と言うのはどう言うことかわかると思うが、バッチのステップの最初からテンポラリーでデータを引き継ぎ、引き継ぎ処理してきて、テスト対象以外の要因で異常終了するのだからやってられない(苦笑)

こんな後戻りの多い作業を毎日毎日繰り返し繰り返し行っていたから全然スケジュールがこなせない。

しかし、そのシステムの稼働予定日は刻一刻と近づいて来るのであった・・・

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