| 2005年 9月 | |||
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| @ | イリーガル・エイリアン Illegal Alien | ![]() | |||
| R・J・ソウヤー | ハヤカワ文庫 | SF | |||
| 509頁 | 940円 | ★★★★ | |||
| 地球人とエイリアンとの初の遭遇は、極めて円滑に上手く進んだ。そのエイリアン、トソク族は、アルファ・ケンタウリからやってきた冒険家たちだという。彼らの宇宙船は修理を必要としており、地球人はそのために彼らから技術を教わることになった。そして地球人を指導する数人のトソク族が地上に滞在し、その間も。ところがその施設内で地球人が惨殺される事件が発生。状況からみて、犯行はトソク族によるものと断定される。そして前代未聞の、被告がエイリアンという法廷闘争が始まったが・・・。 人類とほとんどミュニケーションに困らぬ異星人といい、挙句に裁判とくるもんじゃから、正直出だしはつらく思ってたんじゃが、あまり人間と変わらない宇宙人じゃからこそ、SFの大きな役割のひとつである風刺が活きてくるんじゃのぉ。まさか<ネタバレ反転>カチコチの狂信者だとわ! まぁ「スタートレック」では珍しいことではないが、驚かされたのは確かじゃ。 ケンタウリABCの恒星系は興味深いし、人体の設計評価や陪臣システムについてなど、薀蓄に興味深いところもあるし、トソク族の目的、動機、そしてどんでん返しと、ミステリとしての楽しさも十分じゃ。 しかし三審制にまったく触れてこないとこなど、アメリカ人の自己中心主義を感じて気持ち悪いのぉ。たしか日本も陪審制に移る予定があったはずじゃが、また例によって、まともな検討なしの“右へ習え”ではなかろうな。心配じゃ。 | |||||
| C | 因果の火 Hellfire | ![]() | |||
| J・ソール | 扶桑社ミステリー | ホラー | |||
| 516頁 | 660円 | ★★★ | |||
| 田舎町ウェストオーヴァの名家スタージス家に、後妻として入ったキャロラインと先夫との娘ベス。長年スタージス家を牛耳ってきた父が死に、当主となった夫のフィリップはキャロライン達を愛してくれているが、姑のアビゲイルと、ベスにとって義理の姉になるトレイシーは、彼女達を受け入れようとはせず、なにかにつけ辛くあたる。町には百年前に火災を起こした靴工場が廃墟となったまま放置されていたが、フィリップが、新しい当主として、そこに新しいショッピング・センターを建てる計画を進め始めた時、怨念が開き、犠牲者を求め始める・・・。 これは“少女が苛められるもの”のほう。 まったく手堅く、前にも書いたような悲劇が繰り返されとるわい。さすが職人じゃのぉ。 どんな悲劇なのかはもう書かないが、ソールの労働条件には憧れるのぉ。 | |||||
| D | 黒い仏 | ![]() | |||
| 殊能将之 | 講談社文庫 | 伝奇 | |||
| 307頁 | 552円 | ★★★ | |||
| 名探偵石動戯作は、838年に円仁等とともに唐に渡った、円戴にまつわる「妙法蟲聲經」の捜索を引き受け、九州に向かった。一方福岡では、誰の指紋ひとつも残されていない部屋に残された、身元不明者の死体という事件が起こっていたが・・・。 まさに問題作じゃ。よくもまぁ・・・。 | |||||
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