サフランボルの土産物屋で買った。
ジュシュクン安達智英子という人が何者かは判らないが、現地の人と結婚して、このあたりに住んでいるのだろうか。
定価2ユーロとあって支払ったら、店がユーロの釣り銭を用意してなかったもので、すったもんだで15トルコリラで落ち着いたが、あとでよく見てみると750円とも記載されていた。1トルコリラ≒75円。んっ、全然あわないじゃないか…。
まぁそんなこんなで手に入れた本だが、意外に面白くてめっけものだった。
世界遺産サフランボルの民家と言われても、外見的にはあまり面白みがない。正直イスタンブールのあれこれやカッパドキアの奇岩群に較べるとなんとも地味だ。なんでトロイに行かへんのじゃあ(←申し込んだあと長いこと気付かなかった)と悲しく思っていたが、一般公開している民家に入ると、これが実に個性的で非常に面白い。
イスラムの風習が現在よりも色濃かったオスマン・トルコの時代、一般民家の一つ屋根の下でも、男性の居住空間と女性の居住空間は厳然と分かれていたようで、顔をあわせずに皿や器の受け渡しができるドンメ・ドラップや、一見、棚か押入れにしか見えない壁の中には隠し風呂グスルハーネがあったりする。
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| ドンメ・ドラップ |
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| グスルハーネ |
そして基本的な間取りを俯瞰でみると、大きな四角形を3×3の格子状に分けて、個人、夫婦の部屋は四隅に設けられている。残りの十字の空間は共用スペース(あるいは物置や階段等)に充てられる。これはトルコ人が遊牧民だった頃のゲル(移動式テント)の配置の名残だとか。これは面白い!
負け惜しみでなく、これは炎天下にトロイの遺跡をうろつく――ペルデ、アスペンドス、そしてハットゥシャシュの遺跡でそれは十分――よりも楽しい体験だったと思う。
(2015/11/17改訂) |