| 2006年10月 | |||
| トップ頁に戻る | “本”の目次に戻る | 2006年 9月に戻る | 2006年11月に進む |
| @ | 海馬 脳は疲れない | ![]() | |||
| 糸井重里/池谷裕二 | 新潮文庫 | 理系薀蓄 | |||
| 342頁 | 590円 | ★★★ | |||
| ★×5をつけた「記憶力は強くなる」の池谷裕二とコピーライターの糸井重里が、脳について語りあう対談集。 先の本からさらに進んだ研究最前線の話が聞けるかと楽しみに読んだ。 しかし、悲しいことに本書のほうが出版時期が古いみたいで、「記憶力は強くなる」でのエキサイティングな感覚をもう一度味わうことはできなかった。あれを先に読んでいなければ、本書でも十分面白かったかもしれないが、しかし糸井重里が自分の仕事へ関連付けて、やたらとべらべら喋りすぎなのが少々鼻につく。“考え方次第でこう生きれるよ”ってなことを書いたHow to本のような読後感である。 脳機能関連をネタにした対談集であれば、「平然と車内で化粧する脳」のほうがスリリングである。 | |||||
| A | 今昔続百鬼―雲 | ![]() | |||
| 京極夏彦 | 講談社文庫 | 推理 | |||
| 749頁 | 971円 | ★★★ | |||
| B | トゥエルブY.O. | ![]() | |||
| 福井晴敏 | 講談社文庫 | 冒険 | |||
| 393頁 | 648円 | ★★★ | |||
| F | 赤緑黒白 Red Green Black and White | ![]() | |||
| 森博嗣 | 講談社文庫 | 推理 | |||
| 583頁 | 695円 | ★★★ | |||
| 射殺したあとで全身を真っ赤に塗られた死体が発見された。しかも被害者の名前は赤井だという。保呂草のもとには赤井と交際していたという女が訪れ、犯人は判っている。事件現場の近くに住む作家の帆山美澪なので、その証拠をつかんでほしいと依頼する。依頼を受けるかどうかを迷いながらも、予備調査を開始する保呂草だったが、その結果をもって依頼人を訪れると・・・。 シリーズ最終巻。 アップしていない感想を書こうと、少し読み返してみたら、結局ほぼ全てを再読することになってしまった。(2011年3月) それにしてもこれだけあからさまに<ネタばれ反転>S&Mシリーズとの関連を、ネタばれぎりぎりまで公表しているとは驚きだった。いかに自分がええ加減な読み方をしているのかが明らかにで、とても情けない。 本筋の事件自体も、ほぼ忘却の彼方だったが、記憶が残りにくい原因は、やはり(一般的な意味での)動機の不在だろう。登場人物の口を借りて語られる著者の考えは理解できるし、昨今のトレンドでもあるが、往年の名作に初めて触れた時のような感動には遠く及ばない。これだけの派手な連続殺人だというのに、一冊の推理小説としての印象は低いのが残念だ。 また、この興味を惹く題名についても、理由(瀬在丸紅子の解釈)を聞いてがっかりである。作者もさすがに悪いと思ったのか、第二の理由も用意しているが、これまたがっかりだ。緑と青は置換え可能なんて、聞いたことがない。赤、青、黒、白と緑ではあきらかに語のレベルが違うので、これはなっとくできない。 作者だけでなく、主要キャラクターの誰もが動機に拘泥しないというのも、少々気持ち悪いところだ。厳密にいうと、犯人は検挙された訳だから、その後しっかりと外堀埋めはされていったのだろうが。新興宗教の教主との関連性についても、白黒をつけてくれないし・・・。 もちろん別のサプライズはたっぷり仕込まれてる訳だが、その衝撃はあの本までお預けだったので・・・。くーっ、情けない。 | |||||
| I | ファウンデーションの危機 上下 新・銀河帝国興亡史1 Foundation's Fear | ![]() ![]() | |||
| G・ベンフォード | ハヤカワ文庫 | SF | |||
| 495頁/518頁 | 920円/920円 | ★★★ | |||
| 忍び寄る帝国の衰退に逆らい、心理歴史学の構築に全力を傾けるハリ・セルダン博士。しかし皇帝は、なんと自分の後継者としてセルダンを指名する。対立候補から命を狙われたセルダンは、身の安全を図るために訪れた惑星パニュコピアで、現地の亜人類パンへの精神接触を心理歴史学へ応用させることを考え、一方、トランターに残った助手のユーゴは、心理歴史学を過去に適用させてみるために模造人格を入手するが、仮想空間にはあやしき<霧>が・・・。 I・アシモフのファウンデーション・シリーズをグレゴリイ・ベンフォード、グレッグ・ベア、デビッド・ブリンという錚々たるSF作家が受け継いで、90年代末に発表された連作のシリーズ第一弾。 50年代に書かれた元々の三作品にはコンピューターもロボットも登場しなかったところに、アシモフ自身が80年代以降になって自身のロボットものとの結合を試みた後期四作品?が原典となっている。 そこに世代の違う有名SF作家が、どんな味付けをするのかというのが、新シリーズの最も興味深いところだろう。はたして本作では、早速というか当然のようにというか、仮想現実空間やそこでの模造人格なんてのが登場している。この模造人格が、ヴォルテールとジャンヌ・ダルクであるところが、SFファン以外でも興味をかきたてられるところだ。 ところで著者のあとがきにも、新ファウンデーション・シリーズの残り二冊に関わる種が、本書にまかれていると書かれているのだが、悲しいくらいにすでに記憶から欠落してしまってる。仮想現実モノとしてはそれほど面白さを感じることができなかったのだが、やはり本シリーズの楽しみ方は、原典という縛りに対して、何をどのように拡張させていくのかという興味につきるだろう。アシモフの原典はしっかり読み直しておくべきだ。 ところが、私は完全に読み方を誤った。 つい時系列に沿わせてシリーズ全体を読んでみようと思い立ってしまい、「ロボットと帝国」から「ファウンデーションへの序曲」と進んだはよいが、次の「ファウウンデーションの誕生」を第一部まで読んだ時点で本書に移り(というのもあとがきにそのような時系列だと書かれていたので)、しかも本書の読了後は止まったまま現在に至っている(2011年9月24日) 新シリーズの続きたる「ファンウデーションと混沌」は手元にあるものの、「ファウンデーションの勝利」と「ファウンデーションの彼方へ」は持っているはずだが行方が知れず、「第二ファウンデーション」は読んだかどうかすら覚えていないという体たらく。一体どうしたらいいもんだろうか? | |||||
| J | 文壇アイドル論 | ![]() | |||
| 斎藤美奈子 | 文春文庫 | 文学薀蓄 | |||
| 310頁 | 629円 | ★★★ | |||
| トップ頁に戻る | “本”の目次に戻る | 2006年 9月に戻る | 2006年11月に進む |