宗教象徴学者のラングドンは、パリでの講演後、ホテルで眠っているところを警察に呼び出され、ルーブル美術館へ連れ出された。そこで彼は、今夜会う約束をしていたソニエール館長が、異様な装飾を施された死体で発見されたことを知らされる。彼は現場に現れた暗号解読官のソフィーから、自分が筆頭容疑者であること、容疑をはらすにはソニエールが瀕死の体で残した謎を解くしかないと聞かされる。彼女に突き動かされてルーブルから逃げ出してしまったラングドンは、フランス警察に執拗に追われる羽目に・・・。
漸く本屋の店頭平積みから消えたので、ついつい購入。各分冊が薄くて字も大きいのでさくさく読める。しかしせっかく三分冊にしたのなら、表紙は頑張るべきだろう。この面白みのない表紙はなんだ!こんなんなら、せめて上下巻にしてもらいたい。
それはさて措き内容のほうだが、わたしが期待していたような薀蓄の嵐はない。それがさくさく読める理由でもあるが、今更フィボナッチ数列や黄金比といっても目新しくないし、大体キリスト教成立に纏わる世界を震撼させる謎といっても、われわれ異教徒にとっては特に衝撃もくそもなく、まぁそんなところかといった印象。
しかもストーリーをひっぱる謎は、キリスト教の謎云々以前に、ソニエールが残したアナグラムとかになってしまう。最早どーでもいい状態だ。ひとつの謎が解けると次のステージへという展開はRPGのようだし。
こうなると興味の方向は、誰が導師かということ。
これは設定的にはなかなか良いと思うのだが、いかんせん作者に隠す気があまりないような・・・。
うすうす恐れていたように、精々佳作止まりの作品だ。
(2015/1/18改訂) |