ついつい手にとってしまう中国ウォッチ本だが、私にしては珍しく、最新の状況(今年)に鑑みた内容である。
主に経済面から中国(=共産党)の考え方を解説している。想定読者層は中国展開に悩む経営者、または担当部門におる人向けのようだ。
内容的にはたしかに中立の立場からと書かれているし、もちろん反日の内容ではないのだが、全体的には、理不尽で不可解にみえる中国の対応にも、共産党の立場からはこれこれの理由があるので、いちいち目くじら立てずに対中国戦略を考えようといった立ち位置で書かれている。
目先の企業経営としてはやむをえない処もあるが、そもそも阿呆な経済至上主義に腹の立つ私にとっては、少々イライラする内容だ。
企業はともかく政府の方は、――本書の内容を理解することは重要だが――目先の経済に目がくらんだ経済諮問会議だかなんだかのアホウな提言に左右されず、毅然とした外交をしてもらいたいものだ。
結局のところ政府がしっかり考えないといけないのは、初期のR&Dから採算を取るまでの巨大な谷を渡りやすくするために、インフラ整備や規制緩和に尽力すること、そして今後も最新技術でリードしていくための教育だ。
そして教育は、基礎教育をしっかりすることはもちろん、自国を誇りに思えるための教育をする(=頭脳流出を抑制するために)ことだと思う。 |