| ■ 朝
朝7時起床。ポケット・ピカチュウのアラームで目が覚める。
(※Attention! ポケット・ピカチュウとは、万歩計機能がついたこども用ゲーム機器のことです。時計もついています)
パリに来てから気付いたのだが、今回はわたしも銀(ぎん)も目覚まし時計を持ってきていなかった。ケータイのアラームを使うという手もあるが、8晩も電源入れっぱなしじゃ、わたしのケータイは日本に帰るまでにバッテリーがあがってしまう(銀のピッチはこの旅行の直前に洗濯機に沈んでその使命を終えていた。合掌)。
どうせパリではたくさん歩くだろう、と思って、歩数稼ぎのために持ってきたポケット・ピカチュウであったが、こんなところで役に立つとは。使えるヤツじゃ。
カーテンを開けて空を見たら曇っていた。下を通りのぞきこむと、道路に雨が降ったあとが残っている。あんまり天気はよくないらしい。
しかし、今日は旅行を楽しむのだ。
昨日はいろいろあってさんざっぱら落ち込んだが、せっかくの10日間の休暇(有給6日使用)を無駄にしてたまるか。貧乏性はこういうところにこそ発揮されるべきなのだ。
気合いを入れて起き上がり、銀を起こして朝食の準備。レタス、ハム、マスタード、マヨネーズ、チーズを使ってサンドウィッチを作る。
サンドウィッチを作っていて気付いたが、なんとマスタードもマヨネーズもチーズもモノプリ[MONOPRIX]のプライベート・ブランド製品(※デパートやスーパーが独自に開発・製造している製品。流通経路が短いので値段が安価)だった。
うーむ、おいしいから問題ないけど、こんなところには無意識のうちに貧乏性が発揮されているのが、我ながらなんとなくイヤ。
ちなみにこの朝のサンドウィッチは、ちょっとマスタードがききすぎていて辛かった。次回からは、わたしの分のサンドウィッチはマスタードの量を控えよう。
■ リュ・トルソーからリュ・ド・フォーブール・サンタントワーヌへ
食後、ふたたび外を見たら、今度は雨が降っていた。上海で買った三つ折りの傘を持ってきているからあわてることはないけど、最近、わたしの旅行はよく雨が降るな、と思う。
雨が降っているので、今日は雨を気にしなくてすむ美術館に行くことにする。
とりあえずパリに来たばっかりだし、思いっきりおのぼりさんモードで攻めようということで、ルーヴル美術館[Muse´e du Louvre]行き決定。手荷物をまとめる。
(*「e´」はアクセント記号付きの文字という意味です。
「´」はアクサンテギュといい、「e」のみにつきます)
部屋には時計がなかったので、テレビの時刻表示を時計代わりにしようと思ったのだが、こちらのテレビ番組はほとんど時刻表示がなかった(テレビ本体の時計機能はあったが、番組は表示されない)。えー、なんで?
日本では朝の出勤時間帯は、ほとんどのテレビ番組で画面の左上隅に時刻を表示しているので、わたしはテレビでニュースを見ながら時刻を確認するくせがついている。
そうか、今まで気がつかなかったけど、あのテレビ番組の時刻表示ってどこの国でもやっているものではないんだな。不覚。
(※Attention! でも、韓国で見た朝のニュースではやっていたような気がする)
地図やらなんやらをバッグにつめこみ、8時半過ぎ、ようやく部屋を出る。
日曜日のルーヴルは、朝早く行かないとすごく混むって聞いてるけど、この時間で大丈夫かな?
エレベーターで0階に降りると、チェックアウトの客でフロントは混雑していた。よって手の空いているフロントの人がいない。
どうやって鍵を預けよう、と一瞬悩んだが、フロントのカウンターの右端に鍵を入れる箱が設置されていた。こりゃ便利、と鍵を預けて外へ。
そしてホテルの外に出ると――寒いっ!
何なんだ、この肌を刺すような寒さは?
もう5月だというのに、なぜこんなに寒いんだ?
パリは、まあだいたい東京と同じくらいの気候だろう、と勝手に思い込んでわたしは来たのだが、そんなことはぜんぜんなかった。
ひー、さむっ。1か月から1か月半くらい、東京よりも季節が遅れているんとちゃう?
街をゆく人々をよく見ると、みんなまだ余裕で冬物コートを着ていた。中にはダウンを着ている人もいて、あなたそりゃいくらなんでも、という感じ。
5月とは言っても、まだちっとも初夏という風情じゃない。はー、まいったな。薄着で出てきちゃったよ。
(※Attention! 今年の5月は特に寒かったようです)
しかし、いまさら上着を取りに部屋へ戻るのも面倒くさい。美術館に入れば暖かいだろう、と期待してバスティーユ[Bastille]の駅へむかう。
ホテル前のリュ・トルソー[Rue Trousseau:トルソー通り]を抜けて、リュ・ド・フォーブール・サンタントワーヌ[Rue du Faubourg St-Antoine:フォーブール・サンタントワーヌ通り]で右に曲がる。
この通りは昨日も車で通ったが、本当に道の左右に家具屋が多い。この日は日曜日で、ほとんどの店が閉まっていたはずだが(朝早いせいもある)、店内が見えるシースルー(中が見える)・シャッターの向こうには、アンティークっぽいものから現代的なものまで、いろいろな種類の家具が見えた。
そんなふうにのんびりと店の中をショーウィンドウ越しに眺めながら歩くうち、「畳(たたみ)」という漢字をでっかくプリントした白い布を張ったソファを発見。なんだ、ありゃ?
その店の中をさらによく見ると、その他にも四角い行灯(あんどん)や、マットレスの代わりに畳を張ったベッドとかもある。
どうやら日本っぽい家具を集めて売っている店らしい。
しかし、布張りのソファに「畳」はないだろう、「畳」は。なんか許しがたいぞ。
他にもいろいろな漢字が書かれたクッションやらふとんやらのグッズがあったはずだが、その漢字がなぜそこに、というわたしにはなかなか連想しづらいものが多かったので、残念ながら思い出せない。
しかし、この店のものと思われる公告は地下鉄の駅構内でけっこう見たので、この家具は意外と売れているのかもしれない。
さらに道を歩いていくと、こんどは歩道沿いの石造りの建物の壁からとうとうと水が出続けているところがあって、ひとりの男の人が、身をかがめてその水を直接飲んでいた。井戸か?
近付いて見てみると、水は地面から7、80cmくらいの位置の壁にはめこまれた、黒く円いブロンズ製(らしい)ライオンの彫刻の口から流れ落ちていた。
その傍らには、舟のオール(櫂)みたいな形をした案内板がたっている。どうやらこのライオン型出水口と水の解説らしい。
地が黒い案内板には、赤い文字で「Histoire de Paris - La fontaine Trogneux」と書いてある。よくわからんが、ようするにこれはパリの歴史的な名所のひとつで、何とかの泉らしい。
(*「ヒストワール・ド・バリ ラ・フォンテーヌ・トローニュ」か?)

ライオンの口から水が。
飲めるというのがまた驚き。 |
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この案内はパリのあちこちで見かけた。
フランス語が読める人には便利。 |
ふうん、東京にもこういうのあるけど、なるほど、パリにもあるわけか。さすが歴史のある街だ。
細かい説明も書いてあったが、もちろん読めるわけがない。ほっほーと感心だけしてその場を後にする。
そしてバスティーユ広場到着。
さて、いよいよメトロ初体験である。
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