| ■ テレカルトゥ[Te´le´carte]
午後3時40分、凱旋門[Arc de Triomphe]前のロータリーに到着。
まずはちはる、昨日も行ったドラッグ・ストア・ピュブリシス・シャンゼリゼにテレホン・カードを買いに行く。
ホントは、シャンゼリゼ通り[Avenue des Champs-Elyse´es]を歩いている途中で、日本の家族に電話するつもりだったのだが、シャンゼリゼ沿いの電話はどれもこれもテレホン・カードを使うタイプのものばかりで、コインを入れてから指定された番号を押さなければいけないKDDの国際プリペイド・カードを使うことができなかったのだ。
ソウルでもKDDの国際プリペイド・カードには痛い目にあっているので、さっさとフランスのテレホン・カードを買うことにした、というわけである。
テレホン・カードは、昨日行列を見たタバコ屋で売っていたはず。この日はさほど行列はしていなかったと思う。
テレホン・カードをフランス語でなんて言うのかわからなかったので、店先のガラス窓に貼られた見本のテレホン・カードを指差しながら、「Un,s'il vous plai^t」(アン、シルヴプレ)とかしゃべったんじゃないかと思う。
そしたら店の人に「ペラペラドゥ?」(←適当です)と聞かれて、「へ?」という顔をしたら、ガラス窓のテレカを指し示された。ああ、いくらのテレカを買うかって聞かれてんのか。
テレカ(テレホン・カード)は30度数と50度数のものがある。
今後、何度か日本には電話するはずだし、パリ市内にある旅行代理店とも、6日目以降の宿の手配で何度か連絡を取り合わなければならない。
というわけで、ちょっと多めに50度数の方を買うことにする。でも、50ってフランス語でなんて言うんだ?
わからないなら、数字なんだから書いちゃえ、とわたしがペンを出すと(いつもすぐ取り出せる位置に用意してある)、店の人がここに書け、とメモ帳を差し出してくれた。
こうして無事テレカGet。日本と違ってテレカ自体は紙製で、小さなICチップ(?)が埋め込まれているだけだった。この方が環境にいいとかあるのだろうか?
デザインはどこかの建物を背景にスケボーをしている人たちの写真がコラージュされている。ふむ。
「Te´le´carte」って書いてあるから、フランス語でテレフォン・カードって「テレカルトゥ」なんだろうな。
これを使って、あとは001ダフル(zero zero wonderful)でかけるだけである。
外国からこんなにスムーズに国際電話をかけられるなんて、わたしも大人になったもんだ(笑)。

これがその時かったテレカ |

■ 凱旋門
日本への電話を終えて、いざ凱旋門へ。
凱旋門へは地下道を通って行けばいいことはチェック済み。昨日、シャンゼリゼをうろうろしていた時に見つけた地下道入り口から入る。
チケット売場も地下にあったと思う。ひとり40F(約628円)。
何となく高く思えて一瞬びびってしまったが、まあ、こんなとこ、2度と登らないだろうし、初めてのパリだから、と考え直しておとなしくお金を払う。
渡されたのは、数字と文字だけが書かれている、2cm×3cmくらいの小さなピンク色の紙片だった。相変わらずそっけない。凱旋門の写真入りチケットとか期待していたのにー。残念。

超シンプルな凱旋門の入場券、の半券 |
階段を登って地上にたどりつくと、そこは凱旋門の真下だった。
そして真上を見上げて――うおお、でかいっ! 高いっ!
びっしりと彫刻をほどこされた天井が、あんな高いところにあるよ。
どうやって作ったんだ〜?
シャンゼリゼ通りから見た時は、あまり大きくないなあと思った凱旋門だが、間近から見るとやはりとっても大きかった(笑)。
とりあえず地下から出てきた人々は、この巨大なオブジェの豪壮華麗な天井を見上げ、しばらくはぼーっとそのまま首の角度を固定しているような有様である。
わたしたちも最初は「はあ」とか「へえ」とかため息しか出なかった。石の建築物というのは、やはり迫力がある。
次は写真にこの凱旋門を真下から見上げた図、というのを写真に撮ろうとしたのだが、もちろんファインダーに収まりゃしない。
なので、会社の連中にも凱旋門の写真は見せたのだが、いまひとつわたしたちの感動は伝わらなかった。

凱旋門、アーチ内の天井 |
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しかし・・・ |

いくらがんぱって写真を撮っても、 |
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凱旋門の迫力は伝わらないのであった |
さあ、凱旋門をのぼろう、と入り口へ向かう。
凱旋門の中は、狭く細い螺旋階段をのぼって上へ行けるようになっていた。
階段室内部は、オレンジ色の照明だけが頼りになる。階段は人ひとり分くらいの幅しかないので、凱旋門の両足の片側が入り口、片側が出口、と決められていた。
その入り口の方から当然のぼっていったわけなのだが、これがきつい。
なぜなら、螺旋を描く円の直径が小さいので、くるくるくるくると螺旋の軸のまわりをひっきりなしに回らなくてはならないのだ。
階段の傾斜もきついけど、目ぇ回りそうだよ、これ。
しかもこの螺旋階段、まったく踊り場がない。せっかくだからどこかでのぼるのを休んだ時に、階段の写真でも撮ろうかな? と考えていたのに、そのために足を止める場所がないのだ。
螺旋階段を取り巻く壁の一部に、整備用の通路か何かに通じるらしい扉があって、そこがちょこっとくぼんでいるから、その気になれば休めたのだけど、すでにそのくぼみは階段をのぼるのに疲れた人々で満員御礼状態だった。
仕方がないので、わたしも銀もずーっと螺旋階段をのぼり続けた。人ひとり分の幅しかないので、自分の歩みがとまると後ろの人がつかえてしまう。よって、凱旋門の螺旋階段は一定のペースで頂上まで一気にのぼることを要求される。
勘弁してくれ〜。万里の長城だって老人コースと若者コースがあるのにー。
文句を胸の中でたれながら、どうにかこうにか階段をのぼりきる。後からやってきた白人女性もぜいぜい言ってる。
そんなわけで、この階段をのぼり切ったところにある通路には椅子が用意されていた。一見、疲れた観光客にやさしい配慮に見えるけど、もっとエレベータとかエスカレータとかの別の方法でやさしさを示してほしいと思う。
記憶の中では黄色っぽい色の通路を抜けて行くと、凱旋門の資料を展示してある部屋に出た。昔っからある空間をそのまま利用して使っているらしく、石造りの部屋はとても2000年の現代とは思えない感じ。
もっとも、そこは観光地、しっかり土産屋もある。そしてなぜかトイレもあった。
なんでわざわざこんな高いところにトイレを作ったんだろう? 下水管ひとつ通すにも大変じゃん。凱旋門の足元につくればいいのに(足元にはなかったと思う)。
そんな無駄な労力使うなら、エレベータのひとつも作ってくれよ、と思ってたら、ちゃんとエレベータもあった。
そうだよね、そうじゃなきゃ足の悪い人は凱旋門、のぼれないもんね。
資料類は当然フランス語なので読めない。なのでさっさとすっとばし、さらに階段をのぼる。
また階段かー、と思ってうんざりしたが、今度の階段は短かった。そしてついに凱旋門の屋上に出た。
真っ先に目に飛び込んできたのは、薄く雲が広がる青空にそびえたつ、ラ・デファンス[La De´fence]にある新凱旋門[Grande Arche:グランド・アルシュ]だ。
おおー、大きい。こんなに距離があるのにあれだけ大きく見えるってことは、実物はものすごく大きいんだろうな。
それにしても道がまっすぐだ。千葉だったらすぐにゼロヨン(車の400メートルレース)の名所になるぞ、これ。

凱旋門からラ・デファンス方面を望む。
あきれるほどに道がまっすぐ。 |
屋上をぐるりと歩くとエッフェル塔[Tour Eiffel]がすぐ近くに見えた。
チュイルリー庭園[Jardin des Tuileries]やシャンゼリゼからも見えていたので、この瞬間が初対面ではないが、しかし、何度見てもエッフェル塔って大阪の通天閣みたいである。
どうも、わたしの写真や映像の中で見たエッフェル塔というのは、東京タワーのように下から上まですうっとなめらかな曲線で建てられた建物のようになっていたのだ。
でも実際に見てみると、エッフェル塔は頂上のすぐ近くに展望台が作られているので、頭のあたりがもこもこしている(東京タワーはもっと下に展望台があるので目立たない)。その造りがすごくわたしには通天閣である。
なんか、またしても想像を裏切られたような思いにかられたが、それでも記念撮影はした。

凱旋門から見たエッフェル塔。
誰が何といおうと、わたしには通天閣。 |
シャンゼリゼの真正面にも立ってみる。そしてあらためてパリが真っ平らな土地であると認識する。
うおー、これってもしかして地平線が見えているような状態じゃないか? 地球が少しまるく見えるかも。
シャンゼリゼを正面にすると、左手にややこんもりとした地形があった。その一番高いところに白い大きな建物と塔が建っている。
地図で確認すると、そこはモンマルトル[Montmartre]だった。じゃあ、あの建物はサクレ・クール寺院[Basilique du Sacre´-Coeur]か。
モンマルトルは行く予定がなかったけど、ここからサクレ・クール寺院が見えたのでちょっと得した気分になった。

凱旋門から見たシャンゼリゼ。
遠くに小さくグラン・ルーが見える。 |
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凱旋門から見たモンマルトル。
丘の上に真っ白なサクレクール寺院。 |
右手には、パリの中心街にしてはめずらしいすごく背の高いビルが見えた。よく規制にひっかからずに建てられたな、あれ。
しかし、何のビルなのかはこの時は不明。後日知ることとなる。
そしてあまりよく覚えていないのだが、シャンゼリゼを正面にパリを眺めている時、わたしは「凱旋門が見えないね」と言ったような気がする。銀に「当たり前だろう」と言って怒られた。わたしはボケ老人か?
原点に戻って、新凱旋門が見える位置に移動する。
左手に広大な森が見える。何の森だろう? と地図を見ると、あれがブーローニュの森[La Bois de Boulogne:ラ・ボワ・ドゥ・ブーローニュ]だった。
ブローニュの森かあ。自転車借りてサイクリングとかできるらしんだよねえ。いいなあ。
またパリに戻って来て時間があればやってみたかった。
この後も40Fの元をとるべく、銀とふたりで精力的に凱旋門からの眺めを楽しむ。
昨日バスから見たアンヴァリッド[Ho^tel de Invalides]も見えた。しかし、いくら探してもこの時はノートルダム大聖堂[Cathe´drale Notre-Dame de Paris]を見つけだすことができなかった。
そのうち、観光客が群がっている、見張り台みたく円い台がふたつ重なっている場所を発見。確か、腰の高さくらいまで壁で囲われていたと思う。
なんだろう? あそこにのぼると眺めがよいんだろうか?
気になったので、わたしたちもその台にのぼってみた。そしたら、見張り台のまるい壁の内側に、この方向には何が見える、あの方向には何が見える、という案内があったのだ。
げげ、こんなところにあったのか。こういう案内、きっとあるだろうと思って探していたのに見当らないからおかしいと思ったんだよ。
もっとたくさん作ってくれ〜、この見張り台。観光客たちの間で奪い合いになってるぞ。
さあ、もう十分眺めは堪能したでしょう、ということで階下に降りる。お土産屋をちょっとのぞく。切って組み立てると凱旋門やエッフェル塔になる絵はがきや、パリの観光名所を印刷したトランプやガイドブックが売られている。
トランプにちょっと心ひかれたが、けっこうな値段がしていたので買わなかった。
さくさくと地上へ戻る。もちろん下りの螺旋階段も一気降り。ああ、目が回る。
シャンゼリゼ方向からしか凱旋門を見ていなかったので、裏(?)も見に行ってみる。そしたら裏側もゴージャスなレリーフで埋め尽くされていた。
しっかし、こんな大きなレリーフ、どうやって作って組み立てたんだろう? 不思議。
このレリーフひとつひとつが様々な歴史的できごとを表しているそうだが、どうせガイドブックを見てもわからないのですごい、すごいとだけうなずいて流した。

ラ・デファンス側の凱旋門のレリーフ |
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立派だ、ということだけはわかる |
午後4時40分、凱旋門観光終了。
さあ、次はエッフェル塔だ。
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