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■ 初の国際線トランジット(乗り継ぎ)
3時40分、飛行機はバンコク[Bangkok]のドン・ムアン[Don Muang]空港に着。
機体はターミナルに横付けされなかった。よって、パッセンジャー・ステップで地上に降りる。
機内から一歩外へ出ると、むっとした空気が全身に押し寄せてきた。
さすがバンコク、という感じである。
バスに乗ってターミナルに移動。見慣れない柄(?)の飛行機がたくさんいる。
これもまたさすがバンコク。アジアのハブ港である。
ターミナル1階のバス乗り場に着くと、名前を書いたサイン・ボードなどを手に持った、スーツ姿の人たちがたくさん立っていた。
何だろう? ここはまだ一般の旅行会社の人は入ってこれないエリアだと思うから、空港関係者だろうか?
そして彼らはバスから降りてきた乗客の中に目当ての人を探し出すと、何やら案内をしながら歩き始める。
もしかしてトランジットの案内をしてるんだろうか?
だとしたらうらやましい話だ。わたしとマダムはこれから自力でトランジッ
トしなくてはならないのに。
そう、旅行前からとっても不安だったのがこのトランジット(transit)。
言葉が通じない国でのトランジットが嫌いなわたしは、たいてい直行便で行くのでトランジットの経験そのものが非常に少ない。
UA(ユナイテッド)で北京へ行く時に上海で乗り換えたことが2度あるが、いつもたいてい乗り継ぎ時間がほとんどなかったりなんだりで慌ただしく、係員の指示にしたがって虹橋空港内をダッシュで駆け抜けていたから、どうやってトランジットの手続きをしたのかすら記憶にない。
それに、上海乗り継ぎの北京行きは同じ中国内、つまり国内線のトランジットだった。
というわけで、今回はタイのバンコクからカンボジアのシェムリアップ[Siem Reap]へと、初の国際線トランジットとなったわけである。
とりあえず、わたしもマダムも方向案内に出ている「TRANSIT」の文字を追って、2階の到着ロビー内を移動する。
ドン・ムアン空港は6年前に1度来ているはずなのだが、全然風景に見覚えがない。
こんなところだったっけか? とあたりを見回しながらぼんやりと思う。
長ーいまっすぐな通路を歩いていくと、左側に3階の出発ロビーへあがる階段が見えてきた。その階段のさらに向こうには左へと折れる通路がある。
そして、階段付近にはいくつかの航空会社のトランジット・カウンターがあった。
おお、ここか、と思ったのだが、わたしたちが乗るバンコク・エアウェイズ(PG)のカウンターはなかった。むう。
じゃあ、もっと先かもしれない、と思い、右側に入国審査場を見ながら通路をずーっと歩いていったが、今度は方向案内から「TRANSIT」の文字が消えてしまった。
ということは、この先にトランジットの手続きができるところはない、ということか。
どうも、方向案内を見ると3階にもトランジット・カウンターがあるらしい。
マダムとふたり、エスカレータで3階にあがってみたが、やはりバンコク・エアウェイズのカウンターはなかった。
うーん。困った。
だが、トランジットで迷ったり困ったりすることは覚悟済みだったので、それほどあせりはない。
それでもこんなところでぐずぐずするのもイヤなので、全然関係ない航空会社のカウンターに座っていた係りの男性に、シェムリアップ行きの航空券を見せながら「バンコク・エアウェイズのカウンターはどこですか?」と英語で聞いたら「Down Stair.」(下ですよ)と言われた。
えー、でもさっき、下にはバンコク・エアウェイズのカウンターはなかったぞ。
でも、空港関係の人がそう言うのなら下なのだろう、とあきらめて階段を降りる。
そして壁際に並んでいるカウンターをひとつひとつていねいに見ていくと・・・あった、Bangkok Airways!
なんと、3階に通じる階段の裏、というか下にあいた三角形の空間、その壁際にあった(笑)。
こんな隠れんぼに最適なスポットみたいなところにあるなんて〜〜
どうもこの階段下はわたしたちがやってきた方向からでは死角になっていて、うっかり見落としてしまったようだ。
わかりにくいな〜、もう。
まあ、なんでもいいから早く手続きをすませよう。
ちょうどこの時カウンターには男性が2人、女性がひとりいたが、忙しいのかヒマなのかよくわからず、話しかけにくい。
しかし、英語で人なつこそうに対応していた男性が、にこにことわたしに話しかけ、ちゃちゃちゃと搭乗券を発券してくれた。
ほっ、これで一安心。
座席を確認すると、わたしのは「1B」となっている。そしてマダムは
「1A」。1番前の座席か。初めてだ。
搭乗口はターミナル2の48番ゲート。18時発で、17時20分から搭乗開始か。
(※Attention! ターミナル2だったと思います)
搭乗券と一緒に、係の男性はバンコク・エアウェイズのロゴが印刷された布製のシールをくれた。
目立つところに貼っておいてください、と英語で言われる。どうやらこのシールでバンコク・エアウェイズに乗る客なのかどうかをすばやく見分けるらしい。
じゃあ、これをつけておけば迷っても係の人が声をかけてくれるかも、と不慣れなわたしたちはちょっと期待する。
手続きが終わってふと後ろをふりむくと、カウンターの向かい、階段下におかれたベンチにずらりとスラックスにポロシャツ、帽子姿の「何とか組合ご一行様」みたいな日本人のおっちゃんたちが並び、そしてわたしたちがもらったのと同じバンコク・エアウェイズのシールを胸に貼っていた。
うっ。ということはこのおっちゃんたちと同じ飛行機に乗るのか。
このおっちゃん連は別のツアーのお客さんらしく、まだ若い添乗員の女性がせっせと世話を見ていた。
添乗員って大変だな、と思う。
とにかく、無事にトランジットの手続き終了。あとは飛行機に乗るだけだ。
ドン・ムアン空港でバンコク・エアウェイズにトランジットのみなさま、階段下のスペースも要チェックです。
■ ドン・ムアン空港内にて
搭乗券を手に入れて、わたしとマダムは3階の出発ロビーへ。
この時、時刻は4時半くらいだったか。搭乗開始まであと1時間くらい時間がある。
2階のお土産屋さんが並ぶ出発ロビーに出ると・・・おお、ここは来た記憶があるぞ。
この黄色がかった色合いの照明といい、タイ風の建物をそのまま移築したようなお土産屋さんといい、うん、確かに昔、ここに来た。
ああ、ドン・ムアン空港だ。
(※Attention! ドン・ムアン空港の第2ターミナルは1995年の12月にできた、と聞いたことがあるので、1995年1月に行ったわたしが利用したのは第1ターミナルでしょうから、この時いたのは第1ターミナルだと思います)

ドン・ムアン空港内 |
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タイ風な建物の土産屋 |
とりあえず、マダムにお付き合いしてお土産屋さんチェック!
マダムはこちらが用心していないと、現地の物価がわからないうちから発作的にドデカい買い物をしてしまう人なので(そしてたいてい後で「損をした」とくやしがる)、お買い物の楽しみを奪わないようにしながらも、いざという時にはストップをかけられる態勢にいないと危ないのだ。
案の定、タイシルクに非常な興味を示していたが、これがまたけっこう高い。
「シルクならカンボジアの方が安く売ってるかもしれませんね」とわたしが言うと、「そうね、カンボジアの方が物価も安いだろうし」と納得して手を出さなかった。
危うし、マダム。
それほど時間もないので、ゆっくりとバンコク・エアウェイズが離発着するターミナルに移動しながらお土産屋さんをのぞいて歩く。
そしてターミナルとターミナルの境目にある手荷物検査場でチェックを受けてから指定されたゲートへ向かう。
移動した先のターミナルは、さっきまでいたターミナルに比べてひっそりしていた。
そして48番ゲートの待ち合いに行くと、さっきトランジットのカウンターにいた係の男性が、こんどはゲートのカウンターにいた。
こちらの顔を覚えてくれていたらしく、またにこにこと笑いながら出迎えてくれた。思わずこちらも笑顔になる。
さて、まだ時間があるな、と思っていたのだが、この時ゲート前のカウンターを見ると、「カンボジアの出入国カードは搭乗前にご記入ください」というようなことを日本語で書いた張り紙がしてあったと思う。
「ああ、そうなんだ」とぼんやり思い、次の瞬間には「げ、今書けってこと?」という事実に思い至る。そしてマダムとふたり、英語を必死になって読み下しながら書く(確か、某『地球の歩き方』にもカンボジアのEDカードの詳しい書き方は載っていなかったように思う)。

バンコク・エアウェイズ待合室 |
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EDカードなどを書くカウンター |
だがこのカンボジアのEDカード(A4くらいの大きさで、カードというよりは書類だったが)、実際には機内で書いてもよかったようだ。
例の何とか組合のおっちゃんご一行様をひきつれた添乗員の女性が、「今書かなくてもいいですよー」と声をかけていた。
何だ、あせって損した。
でも、けっこう他の国の人もゲート前のカウンターでEDカードを書いていた。
そしてこのEDカード、3枚1組になっていた。
よく見るとEDカードだけでなく、ビザの申請書もくっついているのだ。
ふうん。これからビザの申請をする人もいるのか、と何気なく思う。
48番ゲートの待ち合いには、当然日本人以外にもいろいろな国の人がいた。
シェムリアップに行くくらいだから、きっとみんな目当てはアンコール・ワット[Angkor Wat]なんだろうけど、それぞれの国でどんな風にアンコール・ワットって紹介されているのかな、となどと考えてみる。
そんなこんなしているうちに、搭乗案内が始まった。
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