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| イッポリトフ=イヴァノフ作曲 管弦楽組曲《コーカサスの風景》 op.10(1894年) |
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| ●ムソルグスキー 交響詩「禿山の一夜」 ●ボロディン ダッタン人の行進〜歌劇「イーゴリ公」より ●ボロディン 交響詩「中央アジアの草原にて」 ●イッポリトフ=イワーノフ 組曲「コーカサスの風景」 ◆コーカサスの風景/中央アジアの草原にて 〜ロシア管弦楽名曲集 ウラジミール・フェドセーエフ指揮 モスクワ放送交響楽団 ビクター VICC-2168 |
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| ●ハチャトゥリアン バレエ「ガイーヌ」組曲 ●ハチャトゥリアン 組曲「仮面舞踏会」 ●ハチャトゥリアン バレエ「スパルタクス」組曲 ●イッポリトフ=イワーノフ 組曲「コーカサスの風景」 ロリス・チェクナヴォリアン指揮 アルメニア・フィルハーモニー管弦楽団 日本クラウン CRCB-112 |
イッポリトフ=イヴァノフ(1859〜1935)は、19〜20世紀に活躍したロシアの作曲家。ペテルブルク音楽院でリムスキー=コルサコフに師事。卒業後、グルジアのトビリシ音楽学校校長に就任、後にモスクワ音楽院教授、院長となる。革命後は、グルジア音楽院院長をつとめた。
チャイコフスキーやリムスキー=コルサコフの影響からロシア国民主義の伝統を受け、エキゾチックな、またオリエンタルな作品を残した。
トビリシ時代には、コーカサスなど中央アジアの民謡を採集し、それらを作曲の素材にしていった。
そしてモスクワ音楽院時代に、コーカサスの忘れ得ぬ郷愁の念から作られたのがこの曲である。
トビリシ時代に採集した民謡を用いて構成され、第1曲《峡谷にて》、第2曲《村にて》、第3曲《回教寺院にて》、第4曲《酋長の行列》の4つからなる組曲である。
1894年作曲、1895年に作曲者自身の指揮によって初演。
第1曲《峡谷にて》
コーカサスのダリ峡谷を見下ろす峠、駅馬車のホルンのこだまから始まり、弦の川のせせらぎ、クラリネットの主旋律が聞こえる。そして、とても懐かしい感じのする中間部、そしてふたたび最初と同じメロディに戻る3部形式。雄大な感じのする曲。
第2曲《村にて》
大変特徴のある楽章である。イングリッシュ・ホルンとオーボエの掛け合いに始まるが、大変エキゾチックなメロディを奏でる。中間部はテンポを速め、、民族楽器の太鼓を用いて、民族舞曲を思い起こすような曲になる。そしてふたたび冒頭と同じく、掛け合いで静かに終わる。
第3曲《回教寺院にて》
日没のイスラム風寺院の尖塔から聞こえてくる祈りの音楽。管楽器とティンパニのみで演奏される。
第4曲《酋長の行列》
4曲中、最もポピュラーな楽章。大変エキゾチックな感じのメロディを、ピッコロとファゴットの3オクターブのユニゾンで奏でる。徐々に楽器を増やし、トゥッティになり、一番盛り上げて、終盤はテンポを若干上げる。中央アジアの草原のかなたにこだまするかのように曲を閉じる。
この曲はお気に入りです。第1曲目の中間部の懐かしい感じを受ける部分は、おおらかな民謡のようなメロディ。第2曲目の掛け合いは増2度進行を含み、とても異国風な感じがします。イングリッシュ・ホルンやオーボエがまた東洋的な雰囲気を醸し出しています。《酋長の行列》の独特な行進曲は、見たこともない中央アジアの草原を行く商隊やどこかの部族が進んでいくようないろいろな想像をかき立てられ大変楽しい曲です。そしてこれまたエキゾチックな、またどことなく東洋的な雰囲気を感じます。
土地の民謡を採集してこうした管弦楽曲にして音にしたイッポリトフ=イヴァノフ。尊敬します。これを聴くだけで、旅行でもした気分にさせてくれます。
わたくしが初めて聴いたのはFMラジオでした。そして高校生の頃、レコード屋でW.フェドセーエフ盤のLPを見つけましたが、なかなか丁寧な演奏でした。最近CDになってるのを発見、すぐ買いました。また、L.チェクナヴォリアン盤は、大変激しく民族舞踏そのものという雰囲気です。第4曲の《酋長の行列》の終盤が若干異なっていました。<2003.1.1>