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| シベリウス作曲 《交響曲》第2番 ニ長調 op.43(1902年) |
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| ●シベリウス 交響曲第2番 ニ長調 作品43 ●シベリウス 「フィンランディア」 ●シベリウス 「トゥオネラの白鳥」 レナード・バーンスタイン指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック CBS/SONY 30DC 786 |
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| ●シベリウス 交響曲第2番 ニ長調 作品43 ●シベリウス 交響曲第5番 変ホ長調 作品82 ●シベリウス 「トゥオネラの白鳥」 ボストン交響楽団 サー・コリン・デイヴィス指揮 フィリップス PHCP-10596 |
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| ●シベリウス 交響曲第2番 ニ長調 作品43 ●シベリウス 交響曲第4番 イ短調 作品63 フィンランド放送交響楽団 ユッカ=ペッカ・サラステ指揮 FINLANDIA records WPCS-6231 |
ジャン・シベリウス(1865〜1957)は、フィンランドの作曲家。小さい頃から、ピアノの手ほどきを受け、15歳からヴァイオリンに熱中、作曲も独習し、室内楽作品を書く。
20歳でヘルシンキ大学法科学生となるものの、ヘルシンキ音楽院選科生として音楽に傾倒、法科を退学。
また熱中していたヴァイオリン演奏も、コンサート失敗以来断念、作曲家への道に転じる。
音楽院卒業後、ベルリン留学、ウィーン滞在を経て帰国、ヘルシンキ音楽院教授となる。
ヨーロッパ留学では後期ロマン派のオーケストラ作品に触発され、大規模な管弦楽作品を書く。フィンランドに戻ってからは、フィンランドの歴史、伝承文化、民族性に触れた作品を書くようになる。特に、帝政ロシアの圧制下にあったフィンランドの独立運動として民族歴史劇上演のために作られた「歴史的情景」の終曲「フィンランドの目覚め」を独立させた「フィンランディア」は、フィンランド人にとっての愛唱曲になっている。
シベリウスの交響曲は番号付が7番までと「クレルヴォ交響曲」を合わせて8曲を数えるが、この2番がよく知られている。4楽章制をとり、古典的ともいえる。
当時、1900年のパリ万国博覧会で演奏した第1交響曲や「フィンランディア」「トゥオネラの白鳥」で、国際的に知られるようになっていた。翌1901年、イタリア旅行中に着手、1902年に完成している。この交響曲も「フィンランディア」と同様に、帝政ロシアの圧制下にあるフィンランドの社会背景で、支配権力から危険視され演奏禁止になるほど、フィンランド人にとって民族独立への情熱をかき立てる作品であった。
なおシベリウスも、耳の疾患に悩み、また喉の悪性腫瘍手術などを受けるなど、健康面ではすぐれなかった。そして1929年以後作曲が途切れ、92歳の長寿ではあったものの、晩年の28年間は空白で、その間の消息はほとんど伝えられていないという。
《第1楽章》
ニ長調。ソナタ形式で、民謡風の第1主題、力強い第2主題を持つ緻密な展開。フィンランドの田園的な優しい雰囲気につつまれた曲。
《第2楽章》
チェロとコントラバスのピッツィカートにファゴットの幻想的なメロディに始まる。北欧の憂鬱と情熱を表すようで、ほの暗い音楽である。
《第3楽章》
スケルツォ。急速な6/8拍子の激しい弦楽器の冒頭部、そして急にテンポを落として、オーボエ、フルート、クラリネット、ファゴットの安らぐような部分を経て、ふたたび弦の烈しさを繰り返す。そしてやがて4楽章のモチーフが聞こえ始めると、切れ目なくフィナーレになだれ込む。
《第4楽章》
壮大で華やかな楽章。弦の3/2拍子の第1主題が華やかに、力強く奏される。勝利の凱歌とも、讃歌とも称される。やがて印象的な短調の第2主題が対照的に奏される。再び第1主題を再現し、北欧の厳しさを感じさせる第2主題を繰り返したところで、高らかに堂々とフィナーレをむかえ、曲を閉じる。
この曲を聴いたのは、フィンランドの指揮者・エサ=ペッカ・サロネンのコンサートに行くときの「予習」で買ったCD(バーンスタイン盤)でした。交響詩「フィンランディア」の華々しさとともに、この曲もフィンランドの社会背景を考えて聴くと、その力強さがフィンランドの人々に支持されたのが納得できるような気がします。
交響曲というとベートーヴェンやブラームスといったもののロマン派!といったもの、マーラー、ブルックナーの長大!といったもの、様々ですが、このフィンランドの交響曲作曲家は、1〜7番までかなり変化があります。前作の第1番はロシア風であって、チャイコフスキー的ですが、段々内省的になっていき、第7番にいたっては交響曲としては清澄、シベリウスが「孤高のシンフォニスト」と呼ばれる所以でしょう。この2番あたりがポピュラーなものです。
サラステ盤はライヴですが、シベリウスの全交響曲演奏旅行の録音。フィンランド人指揮者のよるフィンランド人作品の演奏に耳を傾けるのもいいもんです。<2003.1.4>