2001年1月30日。朝帰りである。前日はちかぽんと一緒に別れを惜しんでいた。家に帰ってきたのが5時過ぎで、風呂に入ってから少し眠りについた。目が覚めてからすぐに家を出た。バイトの件でひとみに電話してからちかぽんに電話をした。眠くてだるいのと、なんとも言えない空虚感で成田空港に向かった。寝不足で気持悪い。空港についたら直ぐにちかぽんからの電話がきた。バイトのはずなのに何故電話が出来るのかという疑問が残るが、何よりも嬉しい電話である。何で出発する俺が心配しているんだ。ちかぽんも俺がいない間、バリに旅行する事になっている。だから気をつけてねという俺の心配が、そのまま俺に戻って来た訳だ。時間もないので電話はいつもに比べればビックリするほど簡潔に終わった。アエロフロートは遅れて離陸した。何故か俺の席はビジネスクラスの席だった。エコノミーだけでは座りきれずに席だけはビジネスクラスになっていた。ラッキー。飯も以外や以外美味かった。寝不足もあったので俺は多いに眠りに眠った。モスクワからカサブランカもほとんど眠っていた。時々目が覚めては寂しさに胸を熱くしていたぐらいで、後は記憶がない。カサブランカに着いたのは夜だったので、ホテルに着くなりまた眠った。
 31日朝7時に起きてバスターミナルに行った。アガディ―ル行きのバスは10時発。それまでの時間メディナと海を見に行った。ちょうど通勤時間で人々の流れと反対方向に歩いていた。バスは遅れて出発。アガディールについたのは夜の9時であった。途中夕焼けが本当に綺麗だった。雲1つない空がだんだんと色移りしている光景は何時間見ていても飽きない。この日は移動だけで終わってしまった。
 2月1日アガディールからタフロウト行きの直通バスがないので、とりあえずティズニット経由でいった。ティズニットでは市をみた。タフロウトまではひたすら乾燥していた。ついたのが夜なので周りの景色はよくわからんかった。非常に小さな山間の町だった。
 2月2日朝徒歩でタズカの遺跡に足を向けたが、どこだかわからない。終いには行き止まりまで来てしまった。なにか映画のセットみたいな所である。結局2時間近く歩いたが目的地にはたどり着けなかった。午後はアメルン谷を見に行った。途中土産物屋おやじに遭遇した。さっきまで店に居たのになんで向こうから歩いて来るんだ。不思議な光景だった。アメルン谷までかなり歩いたが期待を裏切られた。そんでもってナポレオンの帽子も見に行ったが、疲れただけ。サボテンの花があちこち咲いていてよかった。
 3日アガディールからエッサウィラまでの道のりはカーブだらけ。ここは港町でモロッコに来て初めて雲を見た。とても落ちついていていい町だ。夕暮れ時人々が広場に集まってきてその日の出来事を静かに語り合っている光景に心和むものを感じた。
 4日マラケシュに足を向けた。バスは煙の中を進んで到着した。バスターミナルからフナ広場まで行くのに少してこずったがなんとか良いホテルを見つける事が出来た。アグノー門、メナラ庭園、サア―ド朝墳墓を見た後、道に迷ってしまったがこれも旅の醍醐味。夕食はピザハットでした。
 5日朝バスターミナルに行ったら5時までバスがないといわれ民営の方に行こうとしたら、スペイン語を話す怪しい男に捕まってしまった。勝手にガイドしやがって金よこせと言って来たので、振りきって逃げてきた。無事にバスターミナルについて、お目当てのバスに乗る事が出来た。座っていたら隣の女性が席を見ていてくれというので見ていたら知らない親父が来て、荷物をあさってからパンを食べ出した。とてもビックリしてみていると、家族だったらしい。脅かしやがって。砂漠の町ワルザザートについたら、男がホテルに案内してくれた。そしてその男の紹介でアイントベンハッドゥへもタクシーでいった。真っ青の空に月があってもしあれが月ではなくて地球だったらここは月みたいなところであった。夕食は特大のタジンを食べた。夕方の男が現れ、砂漠ツアーを行かないかと誘ってきたのでつい乗ってしまった。
 6日朝8時出発。俺のほかに日本人ともう一人欧米人が居た。マアミドへの途中、絶景の渓谷や緑豊かなオアシスを通りすぎた。マアミドのまちから駱駝に乗ってテントまで移動。砂丘の上から地平線に沈む夕日をみた。周りは風邪の音のみ。砂漠の夜は寒い。テントの中で民族音楽と踊りを見て、毛布に包まった。
 7日朝日を一人で見た。砂漠にちかぽんという文字を書いたがまだ暗く上手く写真が撮れなくて残念。ワルザザートに帰って来てティネリール行きのバスに乗りこみ座ったらなんと2日前ここに来る時に座ってきた椅子でビックリ。同じバスの同じ椅子に座るなんて。オアシスという改装途中のホテルに泊った。工事の途中で水が臭いが、従業員は親切だった。
 8日自転車を借りて、トドラ渓谷へ。空気が乾燥していて、喉が乾く。アップダウンも多少あるので結構疲れた。渓谷は涼しいというか、少し寒い。多荷物を背負った人や、いかにもって言うような親父が歩いていて面白かった。エルラシディアでバスを待っている時に変な男が近づいてきた。俺は勉強をしているから静かにして欲しいと言ったら、喫茶店は話す所だからといって、うるさくつきまとってきた。一体何を考えているんだ。道を歩いていれば、3人組の女に捕まるわでエルラシディアはとんでもない所だった。フェズ行きの深夜バスは寒過ぎ。足が冷たくなって寝る事も出来ない。ただ震えるしかなく、時間が過ぎるのと、早く到着するのを待つばかりだった。