しかし、観光局への道のりも遠いのであった。10メートルも行かないうちに次の刺客がやってきた。
お兄ちゃん2「ゴンドラどうだい。2人あわせて100でリアルト橋まで行くよ。」
僕 「でも、パンフには一隻62って書いてあるよ。」
お兄ちゃん2「100が正規の値段だよ。62だと狭い路地ちょっと行くだけだよ。いろいろみるなら100のコースが良いよ。」
僕 「僕らは初めてベネチィアに来て値段わかんないし、さっきの人とも値段違うから、観光局に行くよ。」
お兄ちゃん2「ゴンドラは6人乗りだから、観光局に行くと6人揃うまでは乗れないよ。今は冬だし、人も少ないから、ここで決めればすぐ乗れるよ。」
僕 「じゃあ、観光局に行けば一人あたり10ちょいじゃない。それで2人で100は出さないんじゃない?」
お兄ちゃん2「90でどうだ。」
僕 「そりゃあ観光局に行けってことね。バイバイ。」
しかし、お兄ちゃん3の出現で、またストップなのであった。
お兄ちゃん3「見所満載で80でどうか?」
この時に気づくべきであった。2人目も3人目も前の人の最後の値段より正確に10ユーロずつ値が下がっている。それぞれのやり取りを聞かれてはいなかったから、彼らはいくらで交渉が終わったか知っていたのだ。振り返っても考えても、この交渉ではバランスをとるのは難しい。
(つづく)
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