Last update 2001/8/11
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中央アジアの金工とジュエリー
Metalworks and Jewelry of Central Asia


このページでは、中央アジアで制作されてきた金工とジュエリーについて(今のところほんの少しだけ)紹介します。

中央アジアの金工の歴史は古く、正倉院宝物に関連作品を見出すことができるように、遠く離れた日本とも繋がりがありますが、詳しくはまたの機会とします。しかし、現在も鋳金・鍛金・彫金が盛んに行われています。作られるものの種類はさまざまですが、イスラム教圏でもあるためイスラム寺院や礼拝活動で使用する水瓶や水盤などがとくに目を引きます。土産物としても、ブハラ(現ウズベキスタン)の彫金は有名です。

さて、ジュエリーは各地・各民族で制作・使用されてきましたし、現在では着用するボリュームや機会は減少したものの、伝統的な技法やデザインを生かして制作されています。中央アジアで使われてきたジュエリーの素材は、多くは銀です。銀は月につながり、清浄で幸福をもたらすとして好まれてきた素材です。銀をベースに貴石である紅玉髄(カーネリアン)やトルコ石(ターコイズ)、または真珠やラピスラズリ、場合によってはガラスも象嵌します。また、線刻で模様を刻んだり、エナメル彩を施すこともあります。
貴金属である銀で作られたジュエリーは、所有者にとって財産であると同時にさまざまな意味合いを持っていました。邪視や災いから守ってくれるお守りであり、身につける者の社会的立場や民族を示すものであり、そしてかざり=装身具だったのです。

中央アジアには数多くの民族があり、それぞれに特徴的なジュエリーが見られます。トルクメン人は重量感ある独特のシルバー・ジュエリーでとくに知られています。日本でもこれらのジュエリーの展覧会が開催されました(『トルクメン・ジュエリー展』カタログ、A5判、1000円税込み送料別 広島県立美術館tel. 082-221-6246発行 )。また、ウズベク人のジュエリーには銀線をねじった繊細な作例もあります。他にもカザフ人、タジク人、キルギス人、カラカルパク人など民族ごとに魅力的なジュエリーが見られます。

Turkmen Jewelry from a private collection
トルクメンの護符(トゥマル) トルクメンの背飾り(アシク)
トルクメンの護符(トゥマル)
銀 彫金・鍍金 紅玉髄
20世紀初頭
トルクメンの背飾り(アシク)
銀 彫金・鍍金 紅玉髄
現代

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