オーストリア(Austria)
オーストリアはこんな国...
紀元前4世紀ケルト人による王国の建国。ローマ軍、ゲルマン民族の進駐があり、国名もオストマルク(東の辺境)に由来すると言われる。
神聖ローマ帝国支配下の時代にハプスブルク家の時代が始まり、18世紀にナポレオンに破れベニス等を失い、第1次大戦で南チロル(現在のイタリア北部)を失って共和国となったが、その後ドイツに併合された。第2次大戦でソ連に占領されたが、永世中立国として主権を回復して現在に至っている。
オーストリアはチロル地方のアルプスが美しく、ケーキとコーヒーがおいしく、物価も治安も安定し、ウイーン・フィルやウイーン少年合唱団の国として魅力的である。
総面積 :8.4万ku(北海道とほぼ同じ) 人 口 : 約 760万人
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舞踏会Austriaからの贈り物
幼い頃からクラッシクを聞かされていて、特にモーツワルト、ベートーベン、ヨハン・シュトラウスU、ショパンの曲を好んで聴いていた。
親に社交ダンスを習えと言われていたが、まったく興味がなかった。
しかし、小学5年の時、Opernball(オペラ座舞踏会)を見てウィーン社交界に憧れ、何時か私もそこで踊る事を夢見た時があった。
Opernballとは、1817年からの歴史を持ち、最も格式を誇る大統領主催の舞踏会。
大統領夫妻、政治家、各界著名人や王侯貴族が参加し、100倍という試験を突破した180組のデビュタントがオープニングを飾ることで有名だ。
私は、大きな過ちを侵した。ヨーロッパの上流社会の仕来りであり、由緒ある家柄ではないとOpernballへの参加は出来ないと思い込んでいたのだ。
17歳から24歳であれば、国籍も家柄も関係無かったのである。
それを知らず海外旅行、特に遺跡観光にハマっていて、あれよあれよという間に26歳になっていた。
知った時は既に遅し。諦めきれなかったので、探しました!20代後半でもデビュー出来る舞踏会を。
そして21世紀幕開けの今年、舞踏会のチケットを手にすることが出来きたのだ。
世界的なワルツの都ウィーンの舞踏会シーズンは、冬の訪れと共にやって来る。かつて舞踏会のオープニングを飾ったのは、王侯貴族の子女。
つまり舞踏会で社交界デビューし、大人の社会への仲間入りを果たした。
しかし、近年は弁護士、医者といった民間の主催が多く、チケットさえ入手出来れば一般の人も参加出来るようになった。
2月、私は創立1919年の名門エルマイヤーダンススクールのドアを叩いた。
そこでパートナーを紹介してもらい、レッスンを受けた。教室に入った瞬間、私は呆然と立ち尽くした。
日本で特訓したステップと違ったのだ。これが本場のステップ?と我が目を疑った。
一般的に日本で踊るウィンナーワルツは競技会用で、舞踏会用とは異なるのだ。左回りのウィンナーワルツのリズムは速いので、只管踊るしかない!と気持ちを切替え必至に覚えた。
私が参加する舞踏会は、650年間ヨーロッパを君臨したハプスブルク家の元居城ホーフブルグ王宮で開催される。
リハーサル当日、豪壮な王宮の扉を開けた。
メイン会場となる大広間は、1760年マリア・テレジアの長男ヨーゼフ皇太子と、ブルボン家の令嬢イザベラが婚礼を行った歴史的な場所だけあり豪華絢爛。リハーサルは1時間行われたが、独逸語という言葉の壁と緊張、そして観光での疲労で足が縺れて踊れなかったことがより不安と緊張を高めた。
いよいよ晴の舞台当日を迎えた。
この日のために用意した純白ローブデコルテを纏い、手袋をはめ、クリスタルが鏤められた銀の王冠をつけ、パートナーと王宮へ向かった。
シュテファン寺院の鐘が21時の時を知らせると、オープニングファンファーレが響いた。デビュタントの登場である。
TV中継されていることと、王宮到着直後から雰囲気に圧倒され、緊張で私の全身は震えていた。【写真】舞踏会を前に緊張する私 写真を大きく
場違いな所に一人で迷い込んでしまったと思った瞬間だった。
そんな時、パートナーが左手を強く握って微笑んでくれた。
呪縛が解けたかのように、いつもの私を取戻すことが出来た。
そして、私達は大広間に進んだ。
ずらりと列を成して進む姿は100組ともなると壮観。
ポロネーズのメロディーにのって優雅にお辞儀を、デビュタントがデビュタティーンの手にキスをし、伝統にのとってファーストワルツ「美しく青きドナウ」、続いて「南国のばら」を踊った。
デビュタントのダンスの披露が終わると「さぁ、皆で踊りましょう」の一声が掛かり周囲の客が一斉に輪の中に入った。
その後、舞踏会は最も盛り上がり、明方の5時迄続いた。
【写真】???? 写真を大きく 【写真】???? 写真を大きく
舞踏会は年300以上開催され、主にオペラ座舞踏会、ウィーンフィル舞踏会、皇帝舞踏会、仮面舞踏会がある。各大部屋ごとに楽団がいてタンゴ、ジルバ等のダンスやゲームが、大広間ではオペラやカドリーユ、Galop等の催しがあり、時間を忘れ楽しむことが出来る。しかし、デビュタントや一般参加者の条件はそれぞれ違うので、舞踏会カレンダー、催物プログラム、観光局でご確認する必要がある。
成人式と同じ意味合いを持つ「社交界デビュー」を子女の成人祝いとして御家族で、休暇を使い御夫婦で、今も残る宮廷文化の名残に足を踏入れては如何でしょうか。そして、来年のウィーンフィル・ニューイヤーコンサートの指揮者は小沢征爾氏です。皆様も「音楽の都」を堪能してみて下さい。

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