エイトメン・ゲスト


 

 10月26日(金) 良好?

   朝8時半頃、出発。
   まずは、小峰城跡に向かう。
   これは南北朝期の武将、結城親朝によって築城。
   以降、白河結城氏の有力な一族、
   小峰氏の居城となる。
   現在、城の全てが再現されているのではなく、
   三重櫓が復元されているのみである。
   残念ながら、開城は10時から。
   9時ぐらいやったら、待とうかなぁって思ったけど、
   さすがに1時間以上も待てない。
   他に見るところもなさそうだ。
   白河を後にすることにする。


   さて、いよいよ栃木県に突入である。
   国道4号線を宇都宮方面に向かう。
   4号線と言えば、東京にいた頃、
   日本橋付近で走ったことがある。
   その標示先は宇都宮。
   これが一本の道となり、宇都宮を経て、
   東京につながっているとは、
   何とも不思議な感じである。

   途中、国道461号線に入り、ひたすら走る。
   今市市へ入る。
   今日予約してあるYHはここにあるようだ。
   まだ時間は十分あるので、先に日光を見に行く。
   国道119号線を走る。
   両脇には、延々続く杉並木。
   車の量も多くなってきた。
   東照宮に近付くに連れ、確実に渋滞度は増していく。
   その横をスイ〜ッと軽やかにすり抜ける僕。
   一日で廻り切れないことを考え、
   奥の方から、順に見ていくことにする。

   遂に来た! いろは坂である。
   実はここも、小さい頃に来たことがある。
   当時は、家に車もなかったので、
   タクシーで坂を上った記憶がある。
   その時は、まさか20年後に、
   原付で、この坂を一人で上ることになろうとは、
   夢にも思わなかったであろう僕。
   カーブに差しかかるたびに、
   「い」「ろ」「は」と叫びながら上っていく。
   途中で、休憩を挟みながら、
   ゆっくりとゆっくりと上っていく。
   停車して、景色を楽しむ場所が、
   ちゃんと用意されてるところも嬉しい。

  


   さらに奥へ進む。
   見えてきたのは中禅寺湖。
   またまた湖である。
   これほど有名な湖を巡り巡る旅も、
   また、贅沢というものだ。
   今日は金曜日。
   この時季、一番の紅葉の時季ということで、
   やはり、観光客の数も半端ではない。
   もちろん、観光地名物である、
   おじいちゃん、おばあちゃんたちも欠かせない。
   少々、雲行きの怪しいところが気になる。


   戦場ヶ原という地名が気になったので行ってみる。
   でも、特に何かの戦場になったわけではないようだ。
   自然を楽しむ遊歩道となっているのみ。
   原付の旅という性質上、
   遊歩道を歩くのは、周回コースになっていないと、
   かなり、きついという欠点がある。
   ここで引き返すことにし、竜頭の滝を見に行く。
   二本の滝が分流しており、
   その間の岩の形が、竜の頭に見えることから、
   この名が付いた。
   というのは、あるグループのガイドが言っていたこと。
   実際は、近くに竜頭観音が祀られていることが史実らしい。

  


   続いて、ニ荒山神社中宮祠。
   ここに、七福神おみくじってのが置いてあって、
   何か知らんが、無性に引きたくなったので、
   ちゃんと200円支払い、引いてみた。
   出ました、大吉!!
   そして、くっついてきたのは弁財天様!!
   何と言っても、財宝授与の仏神である。
   以後、彼女を財布に入れて持ち歩くことにする。
   近くに、宝物館もあったので寄ってみた。


   次は、いよいよ日光の目玉である華厳の滝だ。
   高さは高い。
   一本の水流となって、鮮やかに流れ落ちてくる。
   いや、滑り落ちてくるといった感じだ。
   規模という点では、袋田の滝ほどの迫力はないが、
   艶やかさ、美しさという点では、こちらに軍配が上がる。
   袋田を「動」とするなら、
   華厳は「静」なる滝といったところだ。
   一口に滝といっても、様々な性質のものがあり、
   それぞれに特徴を兼ね備えている。
   まさに、自然が織り成す至高の芸術品と言っても、
   過言ではないだろう。


   いろは坂へと戻って行く。
   ここは、上り下りで道が別々になっているので、
   ひらがなも、下りが上りの続きとなっている。
   行きは「れ」で終わっていたから、
   帰りは、当然「そ」から始まるものだと思っていた。
   ところがどっこい、なぜだか「な」から始まった。
   ・・・??? 「そ・つ・ね」は、どこいった?
   結局、よく分からなかった。
   どっかで、見落としてしまったようだ。

     色は匂へど 散りぬるを

     我が世 誰そ 常ならむ

     有為の奥山 今日こえて

     朝き夢見し 酔ひもせず

   大分、日が傾いてきた。
   119号線を、もう一度、今市方面に戻る。
   東照宮などは、明日見ることにする。
   途中、何かの銅像を見つけた。
   近付いて見てみると、それは天海大僧正。
   天台宗の僧で、家康に仕えた男。
   家康の遺骨を、遺言により、
   久能山から日光に移し、東照宮の創建に尽力した。
   今なら、珍しくもないことだが、
   何と、彼は103歳まで生きたのである。


   さて今市市に戻り、YHへ向かう。
   その名も、グリーンロード日光杉並木YH。
   久しぶりのYH泊。ホステラーも多い。
   同室の子は、
   明日、宇都宮で自転車レースに出るために来たという。
   一応、折りたためるとは言うものの、
   でっかい自転車を担いで、東京から電車で来たらしい。
   ごくろうさんです。
   夕食時に分かったことだが、
   隣の隣の部屋にも、
   明日の自転車レースに出るために来た子がいた。
   後は、適当に紅葉を見に来た男子大学生3人組と、
   適当に紅葉を見に来た中年夫婦。
   計8人という、久々に賑やかな夕食になりました。

   ここは、おばちゃん自ら、
   「うちの食事はおいしいって良く言われるのよ」
   と言っていたほど。
   言葉通りのものを、朝晩と食べさせていただきました。
   ここもええとこやったよ。