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犯罪FILE No. 02 デナリに轟く44マグナム
6月23日
ゴルゴと京成上野駅で待ち合わせをしてスカイライナーで成田空港へ。ゴルゴは大きなスーツケースを持ってきていた。
9時間かけてシアトルまで行き、そこから3時間かけてアラスカ、アンカレッジ空港に着く。実のところ、シアトルへ行くまでにアラスカ上空を通過するので、非常に無駄な経路をとっている。直行便なら6時間半ほどで着くらしいのだが、2001年現在、直行便は毎週水曜日に1本しか出ていない、という。
機内では、ゴルゴとは通路を挟んで離ればなれになった。さらに不運なことに、座席が友人と離れてしまった外国人の女性に席を替わってくれと頼まれ、ゴルゴは快く(?)承諾して、シゲゾーからは見えない位置へ移動してしまった。行きの飛行機ではゴルゴの監視をあきらめざるを得なかった。
アメリカン・エアラインは前の座席のシートに液晶モニターがついていて、それでインフォメーションを見たりや映画鑑賞ができた。9時間も乗っているのに、映画は2本しか上映しなかったのが不満だ。4本ぐらいやってほしかった。(寝ろよ)
シアトルでアラスカン航空に乗り換えたのだが、アラスカン航空の機体のデザインは不気味だった。

アラスカン航空
アンカレッジ空港に着いても、ゴルゴはまだ犯罪の兆候を見せなかった。
アンカレッジ空港からは現地の旅行会社AIEの中川さんが向かえに来て、バンで市内観光。
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普通の都市の街並み。シゲゾーのアラスカのイメージは払拭された。 |
| 街には花が飾られ、夏真っ盛り。とっても暑い。 |
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AIEの中川さん
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市内観光を終えて、タルキートナへと向かう。タルキートナという村は、マッキンリー山へ挑戦する多くの登山家の拠点となるところで、かの植村直己さんもそこから出発した。われわれは翌日、マッキンリー山を中心としたデナリ国立公園内に入り、宿泊。その翌日、“ワイルドライフツアー”が予定されていたので、あらかじめ近い位置に宿泊するようにプログラムされたようだ。
タルキートナへ向かう途中、マッキンリー山のビューポイントというところに立ち寄った。肉眼ではうっすらと見えたのだが、特に右の写真では見えにくい。中央少し右にある灰色の平たい山脈の中ぐらいに白く突出しているのだが……。
タルキートナでは植村直己さんが最後に泊まり、歴史博物館ともなっているロッジ、ラティチュード62を見学した。 |
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宿泊するロッジ、スイスアラスカインに到着。アンカレッジに比べて、ここはど田舎という感じ。
左が夜8時。
右が深夜2時。
暗くならないので時差ぼけも起こさない? |
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6月24日
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翌日はまた中川さんがバンで向かえに来てデナリパークイン。その前に、別ルート(アラスカ鉄道)で来る他のツアー客のお出迎えにつきあった。デナリ公園駅で待つこと30分。やっと来た列車からはぞろぞろと観光客があふれ出た。
あらかた他の客もはけてきたころ、中川さんが血相を変えて携帯電話で連絡していた。ここでピックアップするはずの4人が失踪したのだ。アンカレッジでは確かに乗ったらしい。となると途中で下車してしまったか、あるいはまだ乗ったままなのか? 事件に巻き込まれたのか? 謎を残したまま、ミステリートレインは発車してしまった。
小説ではこういう場合、たまたま現場にいたシゲゾーのような名探偵が名推理を働かせ、事件を解決する。しかしここではゴルゴの犯罪レポートとは関係ないのでその顛末を省略しよう。とりあえず4人は無事だったのだが、旅行会社AIEでは会社が存続する限り語り継がれるトラブルとなったことは間違いない。 |
6月25日

失踪事件のあった日の夜はデナリパーク内のデナリ・リバーキャビンに泊まった。 |
その翌日、AIEの伊藤さん(AIEのHP及びここにも情報あり)のバンで、それぞれの宿に泊まっている他のツアー客をピックアップし、朝食を調達して、“ワイルドライフツアー”のシャトルバスに乗るバス停へと到着した。ここでヴァウチャー(観光手配の保証書)をチケットに交換した。
シャトルバスはこの裏手に停車する。 |
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“ワイルドライフツアー”の行程はライリー・クリークから約3時間のトクラット・リバーで折り返す、というもので、チケットにはトクラット行きと記されてあった。それには出発時間も記されいた。バス停には、時間差で出発すると思われるバスが数台停まっていて、それぞれ出発時間になると係員が乗り込むように合図をしていた。
来るときにピックアップした日本人女性2人組、サトミちゃんとユミちゃんも同じバスに乗るので、一緒に待っていた。蚊の話となり、虫除けグッズを持っていなかったシゲゾーにサトミちゃんは虫除け薬ティッシューをくれた。そのとき、ゴルゴお得意のうんちく攻撃が始まった。「アラスカの蚊には日本の薬は効かないんですよ、えぇ、現地で買うのが一番なんです、はぃ」ああ、また始まってしまった。彼女たちも犠牲者になるのか、とシゲゾーがハラハラしていると、「じゃあ、こちらで買われたんですか?」というナイスな切り返し。そう、ゴルゴは同じうんちくを旅行前からシゲゾーにも話していたにもかかわらず、こちらに着いてから虫除けスプレー等を買っておらず、日本から持ち込んでいた(何なんだ?)。結局、ゴルゴのこの攻撃は自分も買っていなかったために不発に終わった。
その後である。出発時間にはまだ早いし、第1便と思われるバスもまだ出発していないのだから、待っていれば直に呼ばれるにもかかわらず、「係りの人に聞いてみましょう、えぇ」と係員の方へ歩いていった。係員にチケットを見せ、「わたしたちはどのバスに乗ればいいのですか?」と英語で言おうとしたのだろう。しかしゴルゴが話し出したとき、係員はチケットを見るなり「ああ、まだですよ、呼びますから」と答えて行ってしまった。ところがゴルゴはすでに立ち去って行く係員の背中へ質問を最後まで言い切るのであった! 英語では語順が違うが、わかりやすく日本語のままその時系列を説明すると、
ゴルゴ:わたしたちは−
係員 :ああ、まだですよ、呼びますからね(早口で言って立ち去る)
ゴルゴ:(係員の背中へ向かって)どのバスに乗ればいいのですか?
お互いに相手の言っていることを全然聞いていない!
まあ、係員としては聞くまでもなくゴルゴの言いたいことはわかったのであろうが、ゴルゴは質問するという行為が答えを得るという目的でなされることを理解しているのであろうか? すでに答えを得ようとも、彼は自分の言わんとしたことは最後まで言い切る主義なのか? あるいは、係員の答えに不満であったのか?
いずれにせよ、シゲゾーは不意打ちを喰らった。44(フォーティ・フォー)マグナムの威力である。デナリの山々に大音響が轟いたのに、誰も気がつかない。ゴルゴ一流の暗殺の技だった。
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“ワイルドライフツアー”は左のような感じ。崖っぷちの道など、スリルがあった。野生動物も遠目に見え、見えるたびにバスは停まってくれたが、望遠レンズ付きのカメラでなかったので、うまく撮れなかった。
このツアーも終わって、上のバス停で長らく待った後、アンカレッジ行きのバスで街へ帰ってきた。 |

アンカレッジへ帰る途中、昼食に寄ったロッジふうレストラン。 |
| 使用された武器 |
被害者 |
被害状況 |
| 44マグナム |
係員
サトミ&ユミ
シゲゾー |
無傷(聞いちゃいない)
無傷(たぶん聞いていない)
大 (腹部に激痛) |
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