初めてのトルコ 99年2月
ナンなんだこの街は:最初のIstanbul
  旅行で何にポイントをおくか、例えば観光名所の素晴らしさなのか、あるいは料理のおいしさなのか等は人によって比重が変わってくると思います。私の場合は現地の人との出会いがとても大きなポイントになります。そういう意味では最初のイスタンブルの印象はずいぶんひどいものでした。
 
  期待と不安を胸にイスタンブルに到着してから翌日の夜カッパドキアへ出発するまで、ホテル・旅行会社のボッタクリ作戦、街の怪しい「日本人ですか?」攻撃に遇い、かなり気分が滅入りました。ホテルの例を少し紹介しておきます。

  初めての都市でスムーズにホテルに着けるよう、私は日本でAホテルの宿泊と空港送迎を予約していました。夜空港に着きAホテルのレセプション係の車で市街へと出発したまでは良かったのですが、途中でレセプション係は「雨でいい部屋が使えなくなっているから別のホテルにした方がいい。そこに行ってもいいか?」と言い出します。長時間フライトに疲れていてどこでもいいから早く落ち着きたかったのと、好意で言ってくれているのかと思った私はそのままOKし、スルタンアフメットの小さなホテルへ到着しました。Aホテルの人とそのホテルの人がUS$90と書かれた料金表を示しながら、「あなたがもともと予約していたAホテルはUS$80だったので、ここもUS$80でいいよ」と"ディスカウント"してくれて、私は何か腑に落ちないと感じながらもチェックインしてしまいました。翌朝別の日本人から2人でUS$30で泊まったと聞きましたが、相場のわかるようになった今考えると、あれはUS$30でも高いくらいの部屋でした。Aホテルの彼はまた、チェックイン後続いて、半ば強引に私を近所のボッタクリ旅行会社に連れていきました。ここでは私もボッタクリ価格に気づいて、ガンとして妥協せず見切りをつけて帰りましたが、だいぶ時間も取られ疲れきってしまいました。トルコ人不信になったのはいうまでもありません。
 
  こういう体験をする日本人個人旅行客は珍しくないと思います。日本で予約をしていてもこういう目に遇うのですから。 もっと大金をボッタクられてトルコやトルコ人が大嫌いになる人も多いと聞きます。 こういう観光客相手の詐欺行為には本当に怒りを覚えます。 

  初日のボッタクリにめげながらも、翌日まずブルーモスクとトプカプ宮殿を見学しました。トプカプ宮殿の86カラットのダイヤモンドや世界最大級のエメラルド、ブルーモスクの美しく厳かな装飾など、この時ばかりはその素晴らしさに、しばしイヤなことは忘れてウットリと見入っていました。
ああ、それなのに…。1歩外へ出ると「日本人ですか?お話ししませんか?」だの「彼女になってくれませんか?」だの、現実に引き戻されるのです。 この人達一体何なの〜?? 午後は会社の現地駐在員Oさんとアヤソフィアの前で待ち合わせていたので、逃げるようにして車に乗り込み、ボスポラス海峡沿いのドライブへと連れて行ってもらいました。
  
  途中、昼食を取りそこなっていた私の為にレストランへ寄った時のこと。 駐車場の敷地に入ると私達は車を降りました。そして鍵付きの車を管理人に預け、あとの空きスペースへの移動は任せて駐車場を出たのです。ちょっとしたことですが、中国を見てきた私には信じられないことでした。驚く私に「セコイことはしないから大丈夫」とOさん。 じゃあ、昨日会ったセコイことするトルコ人達は…? 食事をしながらトルコのことをいろいろ聞いていくと、どうやら親切な人が多いらしい…。 海峡を背景にファッショナブルな若者たちがさっそうと行き来するのぼんやり眺めながら、この国もそんなに悪くはないのかも・・・と思い始めていました。   (つづく)
              

**余談**
 Oさんとはこの日が初対面でした。 出発前、私が一人でトルコへ行くと知り心配した上司はイスタンブールの駐在員宛てに「イスタンブールに着いたら本人から電話がいきますからよろしく」とメールを打ってくださっていました(cc私宛で・・・)。到着した夜、かろうじて面識のあるイスタンブール所長宅にTELしたら不在だったので面識のないOさんにTELしました。「本社○○部の××と申しますが、△△部長からのメールお読みいただいていますでしょうか?」「いいや。出張から帰ったばかりだから読んでないけど?」  かくして見知らぬ同僚から突然「イスタンブールに着きました〜。」と連絡を受けたOさんは休日(しかも出張帰り)に私を案内する羽目になったのでした。Oさん、ごめんなさーい。