徒然なるままに・・・ 
みんなで子供を育てる
○ コミュニティーの中で ○

  以前書いたように、トルコでは近所や親戚づきあいが生活の大きな部分を占めています。しかも、集まりだすと大人数になることが多いし、人の出入りもオープンなので、そこはもう立派なコミュニティーとなっています。赤ちゃんからお年寄りまで、さまざまな世代の人々が一緒の時間を過ごすのです。
  子供たちは初対面同士でもすぐ仲良く遊びはじめていました。 大人達は自分の子供でなくても子供が良くないことをしたら注意するし、子供達も大人達に対して礼儀を忘れずに接していました。大人は子供に対して威厳のようなものがあるようです。トルコの人々は一般に子供好きで可愛がりますが、甘やかしてわがままを許したりはしません。
  赤ちゃんはというと、老若男女問わずトルコ人はみな赤ちゃん好きなのかと思うくらい(実際そうなのかもしれません)、みんなが代わる代わるあやしてくれます。だからお母さんもおしゃべりを楽しんだりする余裕ができます。きっと育児のストレスも日本よりずっと少ないでしょう。日本では母親あるいは両親が子供を育てるというイメージなのに比べ、トルコでは親戚、近所、そして社会全体で子供を育てていくような印象を受けました。
  日本にいるトルコ人が、日本人大学生と一緒に赤ちゃんのいる家庭を訪ねたら、その大学生がこれまで赤ちゃんを抱いたことがなく抱き方がわからなかったことにとても驚いたそうです。日本ではよくあることですが、トルコでは信じられない話だ、というのものうなずけます。私がホームステイや旅行した間だけでも赤ちゃんから小・中・高生まで何人もの子供と話す機会があったのですから。
  あと気づいたのは、1歳くらいの赤ちゃんや小さい子供でも、外国人の私に対してほとんど人見知りせずなついてくれるということです。いまだに人見知りする私よりトルコの子供の方が社会性があるのではと思ってしまいます。今回見た限りでは、トルコ式コミュニティーでの子育ては、育てる側にも育てられる側にも大きなメリットがありました。子育て環境という点ではトルコの方が恵まれていると言えると思います。
○ 食べて、食べて!○

 ステイ先に毎日のように遊びに来ていたお隣のハティジェちゃん(4歳)ですが、一人で来てご飯を食べていくこともよくありました。 ハティジェちゃんは食が細く母親が心配しているとのことで、アンネやベルマはたくさん食べさせようとがんばっていました。 スプーンで食べ物をすくってあげて「ye!ye!(食べて!食べて!)」「ほら、はやく」とせっつくのです。日本では「よく噛んでゆっくり食べなさい」だと思いますが、とにかく「早く、たくさん」でした。こうやって小さい頃から胃袋が鍛えられていくのでしょう…。 それにしてもこうやって近所の子供にまできちんと躾をするのはとても新鮮に見えました。さすがにあまり無理強いされるとハティジェも「ひどい人!」と抵抗していましたが。時々私がのろのろ食べているとハティジェちゃんは今度は自分が大人になったつもりで「ye! ye!」と私をせっつきます。どうも威厳に欠ける私は彼女に「大人」と認識されていないようでした。
○ 街で遊ぶ子供達 ○

 私が子供の頃、近所には同年代の子供がたくさんいてよく外で遊んだものでしたが、今はほとんど見かけません。子供の数が減っているのもあるし、放課後塾通いしたり部屋でゲームしたりする子が多いからでしょうか。
 トルコのステイ先はアパートが立ち並んだ、いわば住宅地といった感じの場所でしたが、毎日夕方になると、通りは遊んでいる子供達でいっぱいになり、自分の子供時代の風景がよみがえってきて懐かしくなりました。 一方インターネットカフェに行っても大半を占めているのは子供で、みな、ゲームに夢中になっていました。ゲームが人を惹きつけるのは何処も同じなんですね。でも、街の通りから子供が消えてしまいませんように。
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