留学・学生生活
留学のメイン 中国語の授業にて
○ 多国籍クラス ○

 授業は選択制なので科目によってクラスメートも変わりますが、私の総合中国語のクラスは日本人(4名)、韓国人(3名)、ベトナム人、ロシア人、カメルーン人、アメリカ人、ベルギー人からなっていました。日本人は私を含め、中国語学習が目的で留学に来た人が3人と、駐在員夫人が1人。韓国人はみな語学目的でしたが、こういう韓国人留学生はその2年程前の中韓関係の発展を機に急に増えたようです。学校全体でみると、留学生の3分の1が日本人、3分の1が韓国人、3分の1がその他という比率で、その他の中ではベトナムやタイなど東南アジアやモンゴル、ロシアなどやはり近い国からの学生が多かったと思います。私のクラスのベトナム人はまじめな青年、ロシア人は授業はあまり来ないで何かビジネスをしているようでした。それから、カメルーン人は噂によると大使館関係のお偉いさんの息子だそう。アメリカ人はもともと英語教師として中国に来て、同職のイギリス人女性と知り合って結婚したそうです。この時も奥さんが同じ大学で教師をしていました。彼と、ベルギー人は見た目は欧米系ですが、漢民族の血が混ざっていて、そういう縁で中国へ来たようでした。
○ 高級口語課 ○ 

 上級口語クラス。会話というと少し違うかもしれません。意見を述べる練習をしたり討論をしたりする授業です。課ごとにテーマがあり、まずテキストを聞いて、内容(中国事情)について確認し、キーワードを整理します。 それからテーマについて先生がいろいろな質問をするので1人1人が意見を述べたり、時には討論になったりします。いろいろな発見があっておもしろい授業でした。
 
  "幸せとは何か"というテーマの時はアメリカ人の「僕はひとりで神と対話している時が一番幸せです。」という答えに驚きました。

  "結婚"に関して、当時やっていた中国のTVのお見合い番組が話題になりました。相手を探している男女が、自分のプロモーションビデオを流すのもです。韓国人が「先生!あれに出ていた男の人は卓球が得意ですと言っていました。それなのに、下手でした!」と言うと留学生一同大爆笑。でも中国人の先生だけは笑いませんでした。 「あの番組に出るのは、貧しくて結婚するのが困難な人達で、番組に出られたことは大きなチャンスだから真剣なんです。」 私達は半分エンターテイメント番組かと思っていたのですが、そういう事情があるとは説明されるまで全然わかりませんでした。

  また、口語の授業では時々全員ミニスピーチをすることがありました。私の友人のクラスでは、生徒たちが中国に批判的な原稿を書いたところそれまで民主的だと思っていた中国人の先生が怒って書き直しを命じたそうです。それに対して留学生達も反発しましたが、結局目上の人への礼儀を重んじる韓国人達はみな書き直しをし、日本人達は最後まで書き直さなかったと聞きました。私の友人(日本人)もスピーチは失格となり、先生に裏切られたと憤慨していました。
○ 高級漢語課 ○ 

  総合中国語というべき、メインとなる授業。テキストは文学的なものが多かったけれど、言葉だけでなく、中国についてじっくり学ぶことができました。外国語を勉強するのに、言葉の使い方だけ勉強してもつまらないじゃないですか!
  文革(注)が背景になっている小説の時、初老の先生は淡々と解説を加えていき、多くは語らなかったけれど、その先生も例に違わずつるし上げにあっていたのだろうと思うと複雑な心境でした。
あと、小さなことですが、テキストに真冬、手を水に浸す場面で"手が赤くなっていった"という表現がありました。すると、カメルーンの学生が「先生、意味がわかりません。」 冬が無いからなのか、肌が赤くなることがないからなのか、おそらく両方かもしれませんが、自分たちの常識が常識でないことに気づかされた一件でした。

(注)文革 :
1966年から76年まで続いた毛沢東主導の文化大革命のこと。農民等の労働者を見習うべきとされ、教師などインテリは迫害を受けた。
○ 中国史 ○
  
  一時、9割がた韓国人で日本人は私だけという大学院の留学生クラスを聴講していました。ここで中国人の先生と韓国人のクラスメートに囲まれて日清戦争や韓国併合の授業を受けたことは一生忘れないでしょう。。。